もう誰の言うことも信じない。
もう誰の言葉にも耳を貸さない。
もう誰の言葉も僕は使わない。
僕は僕だけを信じる。
僕は僕だけの言葉を使う。
僕の心は僕だけの物───
そうやって 僕は小さい頃、心を堅く閉じた。
だから僕の心は 何に対しても動じる事は無く、
僕の言葉は冷たく刺さって 人を傷つけるだけだった。
誰の言ってる事も、意味が解らなかった。
何の話をしてるのか、わけがわからなかった。
やがて、僕の言葉を聞き取れる人は誰も居なくなった。
僕はしゃべる事すらもできなくなり、口をつぐんだ大人になった。
───あれから20年が過ぎた。
僕はなんとかかんとか、生きていくことは出来ている。
今でもうまく話すことは出来ないけれど、僕には表情がある。
笑ったり泣いたり、誰かと心を通わすことが出来る。
生まれたばかりの赤ん坊は、最初は6種類の表情しか作れない。
今の僕も、それと似たようなものだ。
この世界から明確な言語が失われても、僕らはきっと生きていける。
誰にでも備わっている表情があるから。
表情だけが、表情こそが、世界共通の言葉なんだと思う。
だから僕らは きっと笑って生きていける。
もう誰の言葉にも耳を貸さない。
もう誰の言葉も僕は使わない。
僕は僕だけを信じる。
僕は僕だけの言葉を使う。
僕の心は僕だけの物───
そうやって 僕は小さい頃、心を堅く閉じた。
だから僕の心は 何に対しても動じる事は無く、
僕の言葉は冷たく刺さって 人を傷つけるだけだった。
誰の言ってる事も、意味が解らなかった。
何の話をしてるのか、わけがわからなかった。
やがて、僕の言葉を聞き取れる人は誰も居なくなった。
僕はしゃべる事すらもできなくなり、口をつぐんだ大人になった。
───あれから20年が過ぎた。
僕はなんとかかんとか、生きていくことは出来ている。
今でもうまく話すことは出来ないけれど、僕には表情がある。
笑ったり泣いたり、誰かと心を通わすことが出来る。
生まれたばかりの赤ん坊は、最初は6種類の表情しか作れない。
今の僕も、それと似たようなものだ。
この世界から明確な言語が失われても、僕らはきっと生きていける。
誰にでも備わっている表情があるから。
表情だけが、表情こそが、世界共通の言葉なんだと思う。
だから僕らは きっと笑って生きていける。