北海道釧路市音別町にあるJR北海道の尺別駅は、函館本線の滝川駅から帯広・釧路を経て根室駅までの443.8kmを結んでいる全線単線非電化の根室本線の貨物駅として1920(大正9)年4月1日に開業し、その後、一般駅となりました。
かつて雄別炭鉱尺別鉄道が運用されていたころは、中線を有する相対式ホーム2面2線の他に貨物ホームや引き込み線もありましたが、貨物取扱い廃止後にそれらは撤去されて、現在は相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能な無人駅です。
駅舎が上りホーム(滝川方面行きホーム)に健在です。
この尺別駅は、1970(昭和45)年の雄別炭鉱(尺別炭鉱)自主閉山までは、雄別炭鉱鉄道の接続駅として多くの貨物を取り扱っていました。
<尺別駅の年表>
・1920(大正9)年4月1日:国鉄釧路本線の貨物駅(側線の車扱貨物のみ取扱)として開業
・1921(大正10)年8月5日:釧路本線が根室本線に改称されたことに伴い、同線の所属となる
・1925(大正14)年2月1日:一般貨物の取り扱い開始
・1930(昭和5)年4月1日:旅客・荷物の取扱い開始し、一般駅となる
・1942(昭和17)年11月3日:軽便運炭軌道を廃止して、専用鉄道の雄別炭鉱尺別鉄道が運転を開始
・1961(昭和36)年6月3日:尺別鉄道が専用鉄道から地方鉄道となり、一般旅客扱い及び国鉄との貨物連帯輸送開始
・1970(昭和45)年4月16日:雄別炭鉱尺別鉄道が廃止
・1971(昭和46)年10月2日:貨物・荷物取扱い廃止、駅の無人化
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる
・2007(平成19)年10月1日:駅ナンバリングの導入
・2018(平成30)年6月20日:JR北海道が釧路市に対して、当駅を2019年3月に実施予定のダイヤ改正で廃止する検討を伝えたと報道される
・2019(平成31)年3月16日:利用者減少に伴い廃止予定
(駅 名 標)
(跨線橋から根室方面を望む)
(駅舎・ホーム側)
(尺別駅駅舎)