𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼
さすらいの青春(188)
—————————【188】———————————————————
Vers le milieu de la nuit je m' éveillai soudain.
Meaulnes était au milieu de la chambre, debout, sa
casquette sur la tête, et il cherchait au portemanteau
quelque chose —— une pèlerine qu' il se mit sur
le dos ...La chambre était très obscure. Pas même
la clarté que donne parfois le reflet de la neige. Un
vent noir et glacé soufflait dans le jardin mort et
sur le toit.
——————————(訳)————————————————————
真夜中に私は突然目を覚ました.モーヌが部屋の
真ん中で学生帽をかぶって立っていたのだ.そして
コート掛けのところで何かを探していた——フード
のついたマントだった.モーヌはそれを肩に掛けた.
部屋の中はとても暗かった.雪の照り返しはときどき
明りをもたらすものだが、それすらもなかった.夜の
凍てついた風が枯れ木の庭や屋根を吹きつけていた.
..—————————⦅語句》————————————————————
portemanteau:(m)[pl/ ~x] コートハンガー、外套掛け、
accrocher le chapeau au portemanteau
帽子をコートハンガーに掛ける
pèlerine:(f) フード付き袖なしマント
ペルリーヌでネット検索すると婦人用ケープ
の画像があったが、ここではそれではない.
obscure:[オプスキュール](形) 暗い、薄暗い
très obscure:とても薄暗い、というとおかしな
日本語になるので「とても暗い」と訳しました.
parfois:(副) ときには、ときどき
vent noir:黒い風(訳本はそのまま黒い風と訳されていました)
ここでは(夜の風)と訳しておきました.
le jardin mort:死んだ庭(訳本はそのまま死んだ庭となってい
ました)ここではfeuille morte から作者が作ったかも
しれない語だと思い(枯れ木の庭)としてみました.
soufflait:(半過去3単) <souffler (自) (風が) 吹く