「今日の一言」で連載中の、養生に役立ちそうな言葉を、週ごとにまとめておきました。
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ヒゲ長く 腰曲るまで いきたくば 背と三里に 煙たやすな
(沢庵禅師)
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鍼をさすは
気血の滞りをめぐらし
腹中の積をちらし
足の頑痺をのぞく
(貝原益軒『養生訓』「鍼」より)
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灸すべき所をえらんで、要穴に灸すべし。
みだりに処多く灸せば、気血をへらさん。
(貝原益軒『養生訓』「灸法」より)
お灸する場所は、する必要ある所に、適切な数だけしましょう。
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健康であるということは…
喜びと苦しみの中にあって生命を感じうること…
(イヴァン・イリッチ『脱病院化社会』「文化的医原病」金子嗣郎訳より)
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自分を征服できない人に限って、
思い上がって他人の意志を自分の思い通りにしようとするのですから……
(ゲーテ『ファウスト』高橋義孝訳より)
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自然の力で治ってゆくのを医者は監督しているに過ぎぬと医者は云うが、
そんなバカげた医学があるものですか。
(代田文誌『鍼灸真髄』より)
明治から昭和にかけての鍼灸の名手、沢田健の言葉。
人に自然治癒力があるからといって、ただ見守っているだけでは、医学でもなんでもありません。
時には積極的な働きかけが必要です。
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病あるときに、或は薬を服し、或はくさぐさのわざをしてこれを治むるも、又みな神の御しわざ也、…
神のみたまによりて病は治まる也。
(本居宣長『答問録』より)
今まで健康だったのに、突然難病に苦しむことがあります。
他の人には効いた薬や治療法が自分には効果がなくて悩むことがあります。
いくら考えても、自分が悪くなく、病になった理由を思いつかないときがあるものです。
そういうときは、自分を責めなくて良いのです。
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