英国ボーディングスクール&ティーンエイジャー&お菓子教室

長女の英国ボーディングスクール留学準備に奔走中。自宅で開いている小さなお菓子教室、子供、愛犬のあれこれも綴ります。

ムース・オ・ショコラを試作しました

2013-01-07 23:39:33 | ケーキ教室
自宅で開いているケーキ教室の1月のメニューを、今日、ようやく試作しました。子供たちが冬休みの間、ハルピンの旅行以外は何も予定がないので、何回かやろうと思っていたら、家族で順番に体調を崩し、なんとなくしそびれていました。1月のメニューは2月の来たるバレンタインを意識して毎年チョコレートのものにしています。ガトーショコラは以前やったので、今年はムース・オ・ショコラにしてみました。13年前に駐在した大連に比べると、生クリームであれ、クーベルチュールであれ、様々なナチュラルチーズであれ、ケーキの材料はほとんどそろうようになりましたし、選択肢も増えました。13年前は大連で手に入る生クリームは1種類しかなく、箱にデコレーションしてある写真がついているにもかかわらず、全く泡立たない!何分立てであれ、生クリームをホイップして作るお菓子は一切作れなかったものです。バターやクリームチーズもニュージーランドのもの1種類で、使い慣れてきたカルピスバターには風味も作業性も及びませんでした。今ではオーストラリア、ニュージーランドのものに加え、よく見かけるのはバターで言えばデンマーク、アメリカ、そしてなんとフランス!フランスのバターはPresidentというブランドですが、少し酸味のある発酵バターの香り。青島でこれを見つけたときは「お菓子を作るならやっぱりこのバターでなくちゃ!」と、以来ずっとこのバターを買い続けています。同じくPresidentの生クリームもあり、味的に一番おいしいように思うので使っていますが、惜しむらくは入脂肪分35%のものしかない、ということ。味を追求するなら45%とか47%とかもっと濃いのが欲しいところです。
クーベルチュールやココアパウダーなどもヨーロッパのものが入ってきてはいますが、いかんせん、賞味期限以内とはいえ、製造年月日からもだいぶ遠ざかっているものも多く、温度管理もきちんとされていないので、袋を開けてみるとブルームが出ていて香りが抜けていた、なんてことがしばしばです。それでもとにかく○○がないからこのレシピは作れない、というのは全くと言っていいほどなくなりました。卵も、青島には嶗山(ラオシャン)と呼ばれる、とても水が良くて農作物が有名な地域があり、そこでとれる山鶏卵(平飼いされて自然のエサを食べている鶏の卵)が手に入るので、問題ありません。ただ、新鮮すぎて腰があって、なかなか上手に泡立てられずにスポンジが膨らみにくいのが悩みのタネ。10個で260円相当ですから、こちらの物価水準から考えるとそうとう高級な卵ではあります。薄力粉にしても以前は餃子粉しかなかったのですが、今ではちゃんとケーキ用小麦粉というのがあります。こうして青島で手に入る範囲の材料で作るケーキはなかなかおいしくできるのですが、なぜか市内のケーキ屋には美味しいケーキがありません。日本でいうコストコみたいなところに行くと製菓材料にことかかないので、材料面では問題ないと思うのですが、おいしいケーキがないところを見ると、いったいだれがこんな材料を買っていくのだろう、と思ってしまいます。材料といえば中国はドライフルーツやナッツはたくさん、手ごろな値段でありますから、焼き菓子などは作り甲斐がありますょ。道具にしても、日本のお店と変わらない品揃えの店があったりするので、ニーズはあるのでしょう。買い手がどんな人たちか、とても興味があります。ムースフィルムなども、プラスチック容器の卸売市場に行くとあったりするので、ムースも心置きなく作れます。今日のムース・オ・ショコラもムースそのものは問題なく作れましたが、最後の飾りつけが今一つあかぬけなかったので、近々もう一度やってみます。今度はphotogenicなケーキに仕上がってね。話はそれますが、ケーキって上手にできたときは、本当に姿形がきれいにできるものなんです。どこから見ても均整のとれた美しいシルエットをしています。上手にできたケーキは写真にとっても美しい。「あっ、今日はいまいち」と思うケーキはやっぱり写真にとっても今ひとつ、です。