壊れた破風の修理がかなり大事になったあたりからなんとなく予感はあった。
この家は脱皮の期間に入ったと。
修理は終わっても勢いは留まっていて、なにかのスイッチが入ったみたいにベッドの下を掃除したりした。
それは他の部屋に飛び火して大掃除が勃発した。
その最中(つまり荷物が廊下に溢れたままのうちに)やむにやまれぬ勢いは台所にも向かった。
たけのこ、フキ、ワカメ、アーティチョーク。
キッチンは工場みたいな作業場になり、大根餅やらチーズケーキやらきゃらぶきがぽこぽこ発生した。
そもそも白玉団子なんて食べるつもりじゃなかったけれど粉の賞味期限が少し過ぎていたから。
それが本当の理由ではなくても。
偶然たまたまではなく、もちろん理由はある。
全てはなにかの現れだから。
ぼんやり窓の外の緑を見ながら、珍しく夫と白玉ぜんざいを食べている。
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