HIKOの趣味三昧な日々

趣味の音楽やスポーツについて、日々の気付きとともに書きつづっていきます

東京大学のアルバート・アイラー

2006年03月16日 20時34分58秒 | 読書
今日買った本「東京大学のアルバート・アイラー 東大ジャズ講義録・キーワード編」菊池成孔+大谷能生 著 です
写真は昨年出た同名の第一巻「歴史編」で、今回はその続編です
2004年10月から2005年1月まで、東京大学駒場校舎で菊池成孔と大谷能生によって 行われた講義を元に作られた本です(第一巻はその前、大学の前期中の講義です)
講義の行われた東大の教室には学生だけでなく多くの「モグリ」が詰めかけ、ネットには自主的に講義の内容をまとめたサイトができるなど大きな反応を呼んだ講義だそうで、ジャズの歴史を、最先端のシーンで活躍する人気ミュージシャンと気鋭の批評家である著者の二人が、従来の批評にはない視点でとらえた新しいジャズ史です
昨年読んだ第一巻が実に面白く、講義と言うよりは落語の実況中継のような軽妙な語り口で、スイスイと読めるのですが、今まで言葉としては知っていたけれどよく理解していなかった「コード」や「モード」の概念も、この本を読んでストンと理解できました
十二音平均律~トラディショナル・ジャズ~スウィング・ジャズ~ビ・バップ~クール・ジャズ~ハード・バップ~モード・ジャズ~フリー・ジャズ~クロスオーヴァー~MIDI~現代 という流れでジャズ史を俯瞰できる本でした
今度の第二巻は「ブルース」「ダンス」「即興」「カウンター/ポスト・バークリー」という4つのテーマ(キーワード)に絞った章立てになっていて、「20世紀のポピュラー音楽の特徴を様々な角度から検証する」という感じの本になっているようです
興味のある方は、ぜひお読みになることをお勧めします
音楽観がガラッと変わりますよ

以下は発行元のサイトからの引用です
【著者略歴】
●菊地成孔(きくち なるよし)
音楽家、文筆家、音楽講師。主宰するグループに、菊地成孔クインテット・ライヴダブ、デートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデン、Spank Happyなど。また、私塾ペンギン音楽大学の他、東京大学教養学部、アテネ・フランセ映画美学校でも教鞭を執る。著書に『スペインの宇宙食』『歌舞伎町のミッドナイト・フットボール~世界の9年間と、新宿コマ劇場裏の6日間』(ともに小学館)。大谷能生との共著に『憂鬱と官能を教えた学校~【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史』(河出書房新社)。白夜書房より近刊『サイコロジカル・ボディ・ブルース解凍』。
●大谷能生(おおたに よしお)
批評家、音楽家。1996~2002年まで音楽批評誌『Espresso』を編集・執筆。東京大学教養学部、アテネ・フランセ映画美学校などで菊地成孔とともに教鞭を執っているほか、単独でも数々のレクチャーを行っている。菊地成孔との共著に『憂鬱と官能を教えた学校~【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史』(河出書房新社)。演奏家としてはmas、feep、simなどのグループに参加。