前回何も見つからなかった Jエリアに上部の林道からアプローチし
Jエリアの上の方と、Fエリアの稜線となるKエリアでコルリクワガタを探してきました。
兵庫県でのキンキコルリとニシコルリの分布境界調査について
中部地方周辺で発見したコルリクワガタは
便宜上「キンキコルリ」のカテゴリーで覚書しています。
カテゴリー「キンキコルリ」から入ると一連の調査につながります。
Jエリアの上のほう
今回は前回行ったJエリアの二次林最高標高部(800m前後)に的を絞りました。
↓ 前記事Jエリア
↓ 各エリアの位置関係略図
日時:2024年11月10日10:00〜11:30
天候:晴れ 気温:19度前後
標高:800m前後
↓ 植林の間を下っていくとJエリアの上部に辿り着く
↓ 主に栗・ミズナラなどで構成される林
目的地にたどり着くと、いつものように林床にある朽ち木を探します。
落ち葉もかき分け探しますが、香ばしそうな朽ち木がなかなか見つかりません。
やはり、Jエリア上部の林床にも栗のイガが多く散乱しており
落ちている小枝も栗の木が多いのではないかと思いました。
↓ Jエリアの林床は栗のイガだらけ
栗の木は、よく湿気に耐え、腐りにくいことも関係しているのか
コルリクワガタに好適と思えるような朽ち木は相対的に少なく感じ
仮に見つけても(・)はありませんでした。
もちろん、それらの材は中味も確認しましたが、コルリクワガタは出てきませんでした。
ここでの調査は一時間半、結局なにも見つけられませんでした。
↓ このレベルの朽ち木でも産卵マーク(・)は見つからなかった
Kエリア
日時:2024年11月10日12:40〜14:20
天候:晴れ 気温:19度前後
標高:約950前後
Kエリアは、ニシコルリがいたFエリアの稜線を100mくらい登ったあたりです。
実質、Fエリアと細い稜線で繋がってはいるのですが
結構際どい場所なので、ここではFエリアと分け、Kエリアとして考えました。
つまり、ニシコルリ、キンキコルリ、どちらがいてもおかしくない場所なのです。
Kエリアの結果は、一時間半ほど探しましたが何も見つけることができませんでした。
Jエリアに次ぐこの結果に、少し自信を失いそうで・・・
気分を変え、Fエリアに戻って感覚を試してみたところ
10分ほどで産卵マーク(・)を見つけることができ、ホットしました。
↓ Fエリアでは案外すんなり(・)が見つかった
今回はJエリア・Kエリアともにコルリクワガタの発見はありませんでしたが
「いない」と断言するものではありません。
もっとよく探せば分布を確認できるのかもしれません。
林道を歩いたり、山を登って見る景色には、人の暮らしが深く入り込んでおり
これに大きく影響を受けた生物は、少なくないと改めて感じました。
↓ 植林による分布の分断は歪めない