クワガタ~スズメバチ等の覚書

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朽木屑を運ぶオレゴンルリクワガタ♂

蔵卵確認・パラレルスネブトはなぜ産まない?

2015-04-02 23:40:07 | パラレルスネブト

パラレルスのメスが☆になりました。





残念ながら今回も産卵しませんでした。


2015年2月13日に野外品を産卵セットしたのですが今回もxでした。

オスは、2月24日に☆になってしまい入手から2週間ほどの命でした。

↓ ☆ ♂




オスもメスも摂食している様子を見ないままの☆です。

これまでの経験と今回の観察を通して感じたことは、パラレルス野外品は寿命が短く

飼育して0~2か月ほどで死亡するということ。



また、パラレルスはどちらかというと低地性の種らしく

マルバネ飼育を意識した温度設定も低すぎたかもしれません(15~20度くらい)

今回は前回の「パラレルスネブトはなぜ産まない?」

で書いていたとおり産まない理由調査をしました。

蔵卵確認です。

方法は腹部を背面から切開し、体内の蔵卵調査です。

パラレルスネブトはなぜ産まない?

結果、蔵卵していませんでした。

その判断は、これまで数種の切開をした個人の経験によります。

考察として

「本種の野外個体は産卵済みが多いのではないか?」ということ。

もちろん採卵を目的とした外部環境も産卵有無の大きな要素ではあると思いますが

蔵卵していなければそれとて話になりません。

パラレルスネブトをブリードするには、野外個体なら当たりを引く?

もしくは素性の知れた飼育個体をねらえ!

ということでしょうか。

*********************

ここからの画像は切開したパラレルスの一部内臓が見えていますので

閲覧はご注意ください! 



↓ 蔵卵しているときは卵が見える




参考文献:
 鈴木知之・福家武晃,2002,世界のクワガタムシ,
     株式会社環境調査研究所,


パラレルスネブトはなぜ産まない?

2015-02-13 23:53:45 | パラレルスネブト

どうしても外せないクワガタムシがいます。

それは、パラレルスという大型のネブトクワガタ。


↓ スマトラ島クリンチ山野外個体 42mm位





この種はミャンマー南部~テナセリウム~インドネシアの

比較的広い範囲に分布しています。

オスの体長は50mmを超え、ネブトクワガタとしては大型でとても迫力のある種類です。





このパラレルス、特に珍しいわけではないので特別大きな個体でなければ

比較的安価(野外個体)で取引されています。

そんなこともあってかこれまでに幾度となくパラレルスの採卵を試みましたが

成功したことは一度もありません。

産まないんです。


↓ メスの大あごは左右非対称



 ~ そんなわけで 今年も買いました。

これで温室の隙間も少なくなりました。

使用マットやセット方法はマルバネと同じです。


↓ 外見上はスレや欠損のない若い個体に見えます。



私は採卵が難しいといわれるような種で本当に産卵しないまま☆になった個体の

蔵卵確認をしばしばしてきました。

マルバネノコギリクワガタ野外品(台湾産)の時は

お腹にしっかりと卵が出来ていました。

にもかかわらず産卵しなかったのは外部環境に問題があったと考えました。

ネパールコクワガタ野外個体の時は蔵卵は認められませんでした。

この時は性成熟が・・・

ヒメオオクワガタ野外個体の時も卵なし!

「そら 産むはずないわ!」こんな風に一時の理解をしてきました。

パラレルスネブトクワガタ、この種の蔵卵確認はしたことがありません。

パラレルスはなぜ産まない?

今回もまた不発に終わるようでしたら一時の理解をしてみます。