まずは下の画像をご覧ください。
これは今年の夏に羽化したスラウェシパリー(Pulu Palolo産)で、累代は2代目です。
羽化した5オスの中から画像の成形異常個体が1頭出現しました。
この個体は片方の前・中脚に欠損があり、頭部はやや下向きで上下の可動域が狭く
大アゴに関しては他種をも訪仏(ほうふつ)させるため
掘出し時はテネラルでしたが何度も何度も見直しました。
そして、体が完全に固まるのを待って再びボトルから取り出しました。
↓ 片方の前・中脚に欠損あり
↓ 頭部は下向きで上下の可動域が狭い
↓ 大アゴの動きは正常
↓ 同腹兄弟(右端が大アゴ成形異常個体)
↓ 左:65㎜台 右:大アゴ成形異常による超大歯型62㎜台
↓ 頭部前方にある一対の突起やその周辺に種としての特徴が見てとれる
↓ 前胸背板 右:大アゴ成形異常個体(テネラル時)
↓ クルビデンスと並べたらこんな感じ
この個体は飼育下でも生存するには厳しかったようで
羽化から2ヶ月ほどで力尽きました。
左右非対称で、こういうのを出したら交雑を疑う方もいるかもしれませんが
それはありません。
もともと大きな個体を出したくて飼育していたスラウェシパリーですが
思わぬ産物に気がとられ、気が付けば今年の最大は65㎜でした。