あまのはらふりさけみれば・・・・

北京で単身赴任生活2年、帰国後も中国ネタを書き綴ります。

高倉健さん1周忌に(その3)

2015-12-19 10:08:28 | 日記
 その2で書いた、駄作(あくまでも、くまねこの評価)は多くの人に影響を与えたが、
その中の一人に中国を代表する映画監督がいる。

 隠し子、というか先日廃止された「一人っ子政策」に反した第2子以降の反則金
の件でここ3年くらい報道で話題となっていた(一説には26億円相当(当時の為替相場による)
を収めさせられた、とされる)、張芸謀(チャン イーモウ)監督である。

 張監督、文化大革命で田舎に追いやられていたが、この映画に刺激されて映画の道を志し、
北京の名門、北京電影学院に進む。

(張監督を解説するウィキペディア)

 三国志の名場面の一つをそのまま題名、モチーフにした『単騎、千里を走る。』で
張監督のもと、健さんは主役を演じることになる、のだが。

 この撮影に同行したドキュメンタリーを観た。
 健さん、知らなかったけど、すごい、すごい人だと思い知らされた。

 世界的監督が起用を熱望し、数年の交渉の末に実現したわけだが、世界的監督が
尊敬する俳優は、実際に仕事を共にしたら、監督も共演者もスタッフも皆が尊敬する
お人柄。
 ドキュメンタリーはそんな健さんの姿を追い続けていた。

 健さん伝説はことかかないと思うが、本当に座らない。
 そうすると皆が座らない。
 出番がなくても撮影に立ち会う。
 健さんがいるだけで、緊張感が違ってくる。
 反面、エキストラ、とりわけ子役には優しく、それも初対面の子役と関わり方は、
二人の役としての関係に応じて、最初はあまり接さず、少しずつ時間をかけて優しく接する。
 すると子供は次第に懐いていく。映画での役柄のとおりに接しているのだ。
 言葉もわからないなかで、多くの中国人と接していく。それも役の設定どおりであるが、
少しづつ言葉を覚え、挨拶を交わしていく。

 うーん、プロとはという風な目線で感心させられた。
 正直、任侠モノのイメージが強く、あまり好きな俳優さんではなかったが、今更ながら
遅まきながら没後ではあるが、ファンの一人に加えていただけたらと思う。 

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