新聞の小さなコラムで四季というのがあり、ネット俳句などで知られる
長谷川櫂が短く解説している。
このところ連続して蕪村が取り上げられている。
今日の俳句
戸をたたく 狸と秋を おしみけり 蕪村
解説にあるとおり秋の寂しさを詠んだものである。
さみしくもあるが同時におかしみも感じられる。
まるで小さんの落語「狸賽」に出てくるような
おかしみのある場面であり情景である。
与謝野蕪村は若いころ江戸へ修行に出たり、みちのく
を遍歴して歩いた。
その後再び京に帰ってきて、以後は画業を主に俳句を従に
一家を営むようになり、名前を知られるようになったという。
秋の寂しさを詠んだ句はほかにもある。
さびしさの うれしくもあり 秋の暮れ
燈ともせと いひつつ出るや 秋の暮れ
最後に私の好きな蕪村らしいのを一句。
埋れ火や つゐには煮ゆる 鍋の物
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