大きなかぶ農園の日々

じじとばばのゆるい暮らし

おばあさんになりたい

2023年02月20日 07時30分48秒 | 書籍紹介

1998年から20数年間ほぼ毎週発行している農園便りの中から抜粋したものが一冊になった

『永野ひわおしゃべり詩集 おばあさんになりたい』が 

このたび な、な、なんと、201612/24初版から 23、4刷目となりました。

地道に売れているのか、バラバラばら蒔いたためか、、

せっかくですから中身をちょっとご紹介

 ”おばあさんになりたい”

南風に恋をした雪が サダメとばかりに融けては消え

 家の前は涙の海と化し・・・

日曜の午後は春の風吹き荒れる長沼地方です

(もしや・・・)と思い、事務所横のハーブ畑の雪を

 4,50㎝掘り起こせば美しい緑の葉が姿を見せ

ちぎって口に入れると瞬時に身体は春と化す

今年こそ(フキノトウ味噌をどっさりつくろう)

(ヨモギも一年分摘んで干そう)

(つくしの佃煮をたっぷり仕込もう) などなど

憧れのおばあさん像にむかって実践あるのみ

との思いを強くするこの時期

しかし毎年その旬は瞬時に去りシュンとなるのがおち

おばあさんになったらあれがしたいこれがしたい

おばあさんになったら・・と

おばあさんに憧れるオバサン

おばあさんになって今乗っているハイエースの運転席によじ登れなくなったら

リヤカーに野菜を積んで道の駅辺りを流す

野菜をえさにして 街からやってきた若いライダー男などに近づき「野菜たべんとね」とか熱く語る

半年後「お婆さんに言われたとおり有機野菜いっぱい食べたら勇気が湧いて彼女が出来ました」

などと礼状が届いたりする

「そうかい、よかった」とお祝いに畑の芋とか送る

〈ばあさんの野菜食べたら彼女が出来る〉

〈はがきを出せば芋が来る〉

という噂はたちまち日本中に広がるが 信じるものは少なく

そのおかげか 毎日じいさんと自分の食べる分と

リヤカーに積んで重たくないほどの量の野菜を作り続けながら のほほんと暮らす・・・

しかし春に種まき ヨモギも摘んで 羊の毛を刈り春夏秋冬やることやりながら

じいさんの話し相手もするとなると・・・

けっこう今よりハードそうだ         大きなかぶ農園便り2006年版より

【永野ひわおしゃべり詩集・おばあさんになりたい】空知生命塾 東出隆編集;定価1000円 

大きなかぶにご注文下さい♡  FAX0123-88-1175       メールアドレスookinakabu@gmail.com

 

長沼町に就農した初めの頃、土のすっかり痩せこけた農地を復活再生するために

夫は無い知恵ふりしぼり、ああしたりこうしたり、、やってもやっても結果の見えない試行錯誤の日々。

(いまだに果たせず理想は遠くでいつも微笑んでいる、ははは)

なので、妻が大きなハイエースバンに野菜を積んで月、火、水、金、、だったか?とにかく毎日札幌の東西南北走って走って・・・

夜7時過ぎに家に帰り着き、それからせっせとご飯支度。

温泉に浸かってバタンと眠って、起きてまた走る。

土日はわんさか人が来る。真冬もトタン一枚のD型倉庫でどうやって生きているのか見物に来る。

これこれしかじかと熱く語る。

そんな日常 ふっと(はやくおばあさんになってゆっくりしたい!!!!)と心底思った。

 という時期でありました。

ほぼ10年、、畑に作物は育たず。

当たり前の野菜を作る生産者との縁を探して探してたどり着き、ひとつづづ巡り会ったその縁に支えられ、

その人たちがたどってきた困難な中にも自身の真実に生きる姿に勇気をもらい、いつも希望を失わず走り続けることが出来ました。

2023年、押しも押されもしない本物のおばあさんになれた今、、、案の定、それなりにハードな毎日

 

大倉山ジャンプ場を望む               大通り公園の大きな木がおめかし、、、

写真は いつも配達中の信号待ちでシャッターチャンスを狙うSATOSI爺さん

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