放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

お精進・・・!(2)

2014年05月17日 01時29分53秒 | やさしいごちそう
まぁ、しかし、よくツッコミ入る話題ではあるけど、そもそも「精進」とはなんぞ?

田舎の風習、というカテゴリーで言えば、とりあえず肉や魚を食わないことらしい。
もっと「精進」という言葉には深い意味があるんだろうけど、田舎の場合、肉や魚を食わないことで弔意を示している、ということでいいのかな? そとれとも結果的にそうなっただけ?

まあ、そんなわけで、アジアのヴェジタリアンを真似てなんとか通夜まで乗り切った。
つくづく寒い季節でなくてよかったと思う。

厳冬期に「精進」をやったことがあるが、あれは辛かった。
動物性タンパク質を摂取しないと、ホント体温って上がっていかない。寒くて寒くて具合が悪くなる。
熱量を作り出せなくなっていくのだ。

さて、通夜である。
葬儀会館に泊まるスタイルで通夜をすることになった。

会館で読経を上げてもらい、それから別室へとぞろぞろ移動する。

なんとそこには、
肉、魚、天ぷら、酒etcetc。

― なんじゃコラ ―
通夜の前から精進落としかいっ。

真面目に精進していた僕らって、エライんだかバカなのか・・・。

こうして飢えた僕らの精進は終わった。
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お精進・・・!

2014年05月05日 22時41分26秒 | やさしいごちそう
少しは明るい話題も書いておこう。

義父が亡くなったあと、義母より「精進潔斎」を宣言された。

あ、いやいや・・・、決して妖しい掟が待っているわけではない。
不幸があった家庭は、葬式が済むまで生臭いものを避けるという、ごく一般的な話。

義父が亡くなる日の早朝、僕は家へ駆けつけた。朝の5:30だった。
苦しそうな義父を見ている僕に、義母は朝食の膳に着くように促した。

茶の間に座ると、煮魚が用意されている。
「何かあっと、こィなの食わんねぐなっから。」
何か、とは「義父の最期」であると察しがついたが、いくらなんでもコレは気が早いんじゃなかろうかと思った。

しかし・・・。
その13時間後、すでに「枕経(逝去のあと枕元で行われる読経)」を済ませたあとで、義母から
「しばらく生臭いのは避けて呉なぃんね」と念を押され、「子供達もですか?」と訊くと、「できればそうしたほうがいいんだ」と返された。
そこでシブトク「給食もですか?」と食い下がると、さすがに困ったように「そこまではいいがら」と言ってくれた。
明日の次男坊の給食はエビチリだった。
(もしやと思って給食チェックいれておいた自分ってバカ親・・・?)

BELAちゃんは葬式の準備であわただしくなった実家にそのまま残った。

僕と子供達だけで放菴に戻ることになる。
その日の夕食は、コンビニでおにぎりを買った。

― からあげ食いたい ―
ダメだよ。お肉やお魚は食べられないよ。
ー じゃあ、フライドポテト! ―
お、その手があったか!
「いいよ!二つ買おう」
子供達がほっとした顔になる。

それでも帰りの道すがら、だんだん大変なことに思えてきた。
現代人の食生活は肉や魚を原料に持つ食品が多い。多すぎる。むしろ野菜のみで出来ている食品を探す方が難しい。
育ち盛りの子供に対応している食品ともなれば、なおさら難しい。

 明日、どうしよう

一晩、あれこれ考えて、アジアのヴェジタリアンのアイデアを拝借する事にした。
つまり、乳製品である。


パニーニとまでは行かないにしても、チーズを炒めたジャガイモに絡めてトマトケチャップをかけた。
トマトケチャップは、冷蔵庫にやや高めのものが眠っていた。ありがたいことに植物由来成分だけで作ってある、ということになっている。(ホントはどうだか知らないけど)

サラダはノンオイルのドレッシングでさっぱりと。濃厚なヤツには豚脂とか使っている場合がある。鶏卵は当たり前に入っている。

味噌汁は、かつおだししかなかったので、急遽、お茶漬けの素を使った。
長男は給食ではなくお弁当なので、こちらもチーズで対応した。
僕は、納豆を食べた。朝だけでずいぶん疲れた。

(つづく・・・)







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