退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#701: TEDトークを見て。GMO(遺伝子組み換え生物)の定義とは、、、人様々なのです(1)。

2016-06-25 20:11:23 | アメリカ便り
以前にも書きましたが、私が学校を卒業してすぐ勤めた会社(というか私はこの会社に退職まで27年間勤務したので、この会社しか知りません)は農業関係の会社でした。
当時世界最大級の生命科学研究所を持っていて、学校卒業したての私にはまぶしい華やかな会社で、私みたいのがよく受かったな思いました。
そこで最初に従事した仕事は、マーケットされてから現在なお、ずーと非難され続けている遺伝子組み換えとうもろこしの開発でした。
実に33年前の1983年でした。
ここで、私のグループは殺虫性を持った遺伝子の発見と言うことをしていました。
発見と言っても、土壌細菌が含んでいる殺虫性を持った物質(たんぱく質)は、江戸時代から自然(一般人が好きな言葉ですね)殺虫剤として使われてきていました。
だから別に新しい殺虫剤と言うわけではなく、ただその遺伝子を同定しただけでした。
そしてその遺伝子を最終的にとうもろこしに組み込むのでした。

それ以降、遺伝子技術は着実に進歩して行き、農業に限らず、いまや医学においても劇的な進歩を遂げています。

と、なぜ私がこんなことを書いているかというと、最近、勉強不足のため衰えた知能を少し取り戻すため、“どうしよう”と考えたからです。
それで、以前時々見ていたTED トークというのを見ることにしたのです。
これはいろいろな課題について、その道のプロが短い(この短いと言うことが大事)お話をするしてくれるという、大変ありがたいプログラムです。

先日見たのは“生き返る植物”とでも言うのでしょうか。
ある大学教授が、自分の研究室で研究している旱魃に強い植物の開発について話していました。

現在地球の人口は70億人、それが2050年には100億人になると予想されています。
それだけの人口を養うためには食料供給率が70%アップしないといけないそうです。
でも世界各地で旱魃が起きているため、農地は確実に減少して行っているし、人口増加の原因は技術的に遅れているアフリカ諸国が一番。

となると、食料はどのように供給していったらよいのでしょうか、と言う疑問が出てくる。
そこでこの教授は旱魃に強い食物に着目したのです。

食物は95%水分だそうです。
地球上135種の食物がひどい旱魃から“生き返ることができる(resurrection)”植物だそうです。
スライドで見せていましたが、茶色に干からびていた植物が水を与えただけで、ものすごいスピード(12-18時間程度)で普通の植物に生き返っていました。
すごい生命力。
この教授はこの旱魃に強い遺伝子を利用して、旱魃耐性の穀物を作る研究をしているのです。

と書いたところでだいぶ長くなったので、続きは次回にします。









態度のでかい害リス



睨み返しています


目の前でのびのび


ハブグレジュンタのマミー