退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#1078: 先制医療

2018-08-21 09:01:03 | アメリカ便り
昨日はいつもの4人でハッピーアワー。
ジュディーの91歳の肺がんを患っているお母さん、癌があちらこちらに転移し、だいぶ弱ってきているようです。
去年夏ぐらいから1カ月おきにコロラドに住む妹と交互に、看病のためフロリダに飛んでいますが、それも必要でなくなる日が近づいてきたようです。
頭がしっかりされているお母さんなので、終末、葬式など、どうしたいか書き残しているとのこと。

まもなく、私たち4人はみんな孤児になるようです。

ハッピーアワーから帰ってきたら、吐き気を伴っただるさ。
やはり私にはワインが会わないのかしら、と思っていると今度は寒気と熱。
一晩中寝れず、体中痛いです。

さて先制医療です。

アルツハイマーに関して遺伝の仕組みがある程度わかってきました。
詳細は省きますが、4%の日本人が持っているといわれているある種のたんぱく質は、約3倍から10倍以上の頻度で、アルツハイマー発症につながっているそうです。
その他の遺伝子、遺伝子の突然変異、そしてアルツハイマーの原因物質(アミロイド ベータ)の脳内への蓄積が遺伝子解析や診断技術の進歩により正確に把握できるようになりました。
また、ノーベル賞を受賞した島津製作所の田中さんは他施設との共同研究で、血液検査でアミロイドベータの異常が計れるという論文を出したそうです。
現在アミロイドベータを溶かす薬も開発されていますが症状が出始めてからの投薬は無効です。

アルツハイマーの場合、症状が出る20年ほど前からアミロイドベータの蓄積は始まっているそうです。
だから、MCI(軽度認知機能障害)が始まる以前に専制医療を行うことです。
アメリカでは遺伝的にアルツハイマーを発症する頻度が高い人にMCI以前の段階でアミロイドベータを溶かす薬を投与する治験が行われているそうです。

このように発症前に診断を下して原因を取り除いていくという手法はパーキンソン病などの神経系の病気やリウマチへの応用も期待されているそうです。

今まで書いてきたことはいわゆるハイテック先制医療ですが、これに対して生活習慣など、主に「環境因子」に働きかけるローテック先制医療もあるそうです。
これは主に統計的データ、追跡調査を下に行われる医療です。
たとえば、妊娠中に栄養失調に陥った母親から生まれた子供は、20歳ぐらいから統合失調症になる率、40歳を過ぎるころから肥満になる率が増えるといったことです。

ハイテック、ローテックをあわせての先制医療により、この先、寿命はますます延びるでしょうが、それに加えて、健康寿命も延びることを期待します。

ブルージェイ



ハミングバード











ブーケみたいですが、白い部分は虫です。



ハブグレジュンタのマミー