咲き誇っていた庭の花たちの姿がない。
コスモスは台風で倒れ早々に姿を消し、向日葵は大好きな陽射しが少なく、精彩を誇ることなく消え、
他の花々も夏を満喫することなく終わった。
無彩色になった我が家の庭。
風が吹くたびに落ちる栗の実やりんご。
朝5時、いつもの服装で外に出ると、“さっむ!“
空気がすっかり変わっている。
周囲の畑も収穫されていき、稲穂が黄金色に色着き、様変わりを見せている。
落葉樹からはらはら舞い落ちる枯葉。
ざわざわしていた夏の喧騒は姿を消した。
チューリップの球根を植え付け、楽しませてくれたハウスの野菜たちを片付け、今度は葉物作りの準備をし、冬、室内で過ごす鉢植えの手入れ、薪の準備などなど、この時期の忙しさが待っている。
始まりがあれば終わりがやってくる。
終わりがあれば始りがやってくる。
こうやって歳が重なり、いつのまにやら、妙齢の年頃に。
妙齢には妙齢の面白さ、楽しさがあり、
まだまだ、人生をタップリ楽しみたいんだ。
とは言え、
先頃、65歳になった旦那に「後期高齢者保険証」が送付されてきた。
“えっ! 高齢者?・・・”
なんとも響きの悪いネーミング。
私に送付されるのも時間の問題。
役所では65歳って高齢者なんだ。
私・・・
違うよ。
と、思うけど・・・・