「でも宮沢先生、宇宙の仕組みや生命の謎が解けたとして
それで世界はどうなるんですか?」
「どうもならん、世界中の不幸のすべての原因は
そもそも、人間が存在している事が原因だからだ
世界中から病気がなくなり、無限のエネルギーを
手に入れたとしても、人間はもっと多くのものを
欲しがるに決まっている」
「そうですよね、今でも永久に終わる事のない除染作業や
岩だらけの島の取り合いをしてますよね」
「そうだよ、土でできたゴーレムは
一度命を吹き込まれたが、どんどん巨大化して凶暴になり
最後は崩れて元の土に戻ってしまったそうだよ」
「次の隕石で人類が滅びないといいんですけどね」
「八田君、見てごらん、枝の先に小さな花芽がついているよ
人類が滅びた後も、この桜は毎年見事に咲くと思うよ」
八田二郎と宮沢先生は春には桜並木になるであろう
川沿いの道を、とりとめの無い話をしながら歩いた
川面に映る日差しに少し春の気配はあったが
風はまだまだ冷たい冬のままであった
それで世界はどうなるんですか?」
「どうもならん、世界中の不幸のすべての原因は
そもそも、人間が存在している事が原因だからだ
世界中から病気がなくなり、無限のエネルギーを
手に入れたとしても、人間はもっと多くのものを
欲しがるに決まっている」
「そうですよね、今でも永久に終わる事のない除染作業や
岩だらけの島の取り合いをしてますよね」
「そうだよ、土でできたゴーレムは
一度命を吹き込まれたが、どんどん巨大化して凶暴になり
最後は崩れて元の土に戻ってしまったそうだよ」
「次の隕石で人類が滅びないといいんですけどね」
「八田君、見てごらん、枝の先に小さな花芽がついているよ
人類が滅びた後も、この桜は毎年見事に咲くと思うよ」
八田二郎と宮沢先生は春には桜並木になるであろう
川沿いの道を、とりとめの無い話をしながら歩いた
川面に映る日差しに少し春の気配はあったが
風はまだまだ冷たい冬のままであった