いのちなりけり 著者 葉室 麟
《内容》
重臣を誅殺した光圀公は翌日奥女中を1人召し出した。この際、御家の禍根を断つべし──小城藩主への書状の真意は。
(紹介文より)
―――人というものはな、皆死ぬのだ。死なぬ者などおらん。だが、おのれが大事と思う人にめぐりあうことができるのは、わずかな者だけだ。だとすれば、会える喜びの方が大切であろう
―――されど、わしは何度生まれ変わろうとも咲弥殿をお守りいたす。わが命に代えて生きていただく
―――人がいきていくということは何かを捨てていくことではなく、拾い集めていくことではないのか