皆様、こんにちわ。今日の境内の空は、どんよりした雲に覆われ、時より、薄日が差す感じでした。
私たちは、人生の最後に、一番、嫌な死が待っています。幼い、子供でも知っていることです。
少し前まで、4という数字は、4=死を連想するというので、縁起が悪いなどと言われたことがございました。
病院では、4という数字が付く、病室は、嫌がられたとか。
テレビでは、なぜ、芸能人が亡くなったとか、病気になったとかを、よく報道するのだろうか?と思います。
その番組の途中のCMには、すかさず、保険やら健康食品が宣伝されます。
私たちは、不安になると、財布のひもが緩んでしまうからなのではないかと最近思うようになりました。
私も、芸能人の死因が報道するたびに、不安になり、つい、どんな病気なのか、自分は大丈夫なのか?
とインターネットで検索してしまったりします。
私と同じことをする方が多いようで、検索ランキングの上位にその病名が出ます。すると、検索サイトの
広告欄には、またまた、人間ドックの案内、脳ドックの案内などが表示されます。
私としては、不安をあおる、報道はやめてほしいと思っていますが、それで、経済はまわっているのです。
景気が良くなるには、気分を高めるよりも、不安の方が、経済効果をもたらすのではないかと思っています。
しかし、人生の最後に、極上の楽しみが待っているとしたら、「死」が楽しみで待ち遠しくなるはずです。
極上の楽しみとは、極楽浄土に生まれ、仏様の悟りをひらくことです。
この世に生きる者、いまだ、誰も経験したことがないことです。
私は、いまだに、お浄土に行って、帰ってきたという方に会ったことはありません。
私は、一度、お参りに行ったお宅のご主人から、自分が、臨死体験を話を聞いたことがあります。
本当に、お花畑があったとおっしゃっていました。
その方は、とても、誠実な方で、嘘を言うような方ではありませんでしたから、本当の体験だったと思います。
私も、今まで、生死を繰り返してきました。今、一体、何度目の生なのか分かりませんが、前世を忘れてしまっているだけです。
親鸞聖人は、阿弥陀如来様の救いに出会い、仏様の世界に生まれることが、生きている間に決定したことを、
知り、楽しみで仕方がなかったと思います。
大正時代頃まで、親鸞聖人は、架空の人物説があったそうです。
平安末期から、鎌倉時代にかけての平均寿命は、24歳だったそうですから、その時代に、90歳まで生きたというのは、
絶対、おかしい、親鸞聖人を、超人化しているのではないかというのが理由だったのか?
親鸞聖人が、長生きされたのは、阿弥陀如来様の化身だったからです。
出来るだけ、長生きをして、迷い苦しむ者を、お浄土に導くためです。
しかし、親鸞聖人の妻 恵信尼さまの書かれた御真筆の文章が、西本願寺の蔵から発見されて、歴史上の人物であったことが
証明されたそうです。
私は、今まで、いろいろな方とお寺を通じて、出会いましたが、過去に、お一人だけ。
「私は、死ぬのが楽しみだ、早く、お浄土に参り、阿弥陀如来様と出会いたいとおっしゃった方がいました。」
当時、20代だった私には、理解出来ませんでした。
「お釈迦様が説かれたあらゆる教えを知ったとしても、み仏のはたらきにより今を生きぬき、永遠の命をいただき
浄土に往生するという、人生のもっとも大切なことを知らない人を愚者という。たとえ文字も知らない無学な者でも、浄土往生
という、人生の最も大切なことについて知っている者は智者である」蓮如上人 御文章 八万の法蔵章