浄土真宗本願寺派 法徳寺ブログ

神奈川県厚木市にある浄土真宗本願寺派(西)のお寺です。
永代供養墓10万より受付中です。

私のお盆の思い出

2023-08-10 19:53:05 | 日記

今日は、お寺のご法事は、私がお勤めし、ご葬儀は、副住職がお勤めさせて頂きました。明日から、本格的なお盆休み期間でしょうか。明日の道路の渋滞は凄いことでしょう。きっと、故郷でお孫さんを待つ、おじいちゃん、おばあちゃんにとっては、一大イベントでしょうね。私の小学校時代のお盆の過ごし方は、父と一緒に、檀家さんへのお盆の棚経(たなぎょう)参りです。私のお寺の地域では、昔から、お盆参りの事を、棚経といい、浄土真宗では、檀家さんという言葉は禁句だそうで、門徒さん、門信徒さんと言わないとお叱りを受けるのですが、私の小学校時代は、門徒さんという言葉は、聞いたことがありませんでした。たぶん、浄土真宗が少ない地域だからだと思います。浄土真宗では、正式には、位牌は造らず、過去帳にしなければならないと、言われていますが、私が、副住職となって、檀家さんのご自宅にお参りするようになって、始めて、気づいたのは、どこのお宅もほぼ位牌でした。しかも、ご本尊、阿弥陀如来さまも飾っていないお宅が多かったのです。昔、ある布教使さんは、これを、仏壇とは言わず、位牌壇というと言われていました。これも、浄土真宗の少ない地域ですから、他の宗派の影響が強く、位牌を造るのが当たり前だったのだと思われます。私は、僧侶になって、はじめて、門徒という言葉も、過去帳という存在も知ったわけです。若かりし頃の私は、正義感を振りかざし、浄土真宗は、位牌ではなく過去帳にしましょう。必ず、ご本尊をお迎えしましょう。阿弥陀如来様だけで良いのです、神棚も必要ありません。お寺の役員さんでありながら、神社の役員をやるなんて、おかしいと言い出したのです。しかし、もう亡くなられましたが、私たち夫婦の仲人をしてくださった方から、「あなたの気持ちはわかるけど、そんな簡単には変わっていかない、長い時間をかけて、少しづつ、変えていくしかない」とアドバイスを頂きました。どうも、檀家さんの間では、副住職は、何を言い出すんだ!、前の住職には、そんなこと言われたことなかったぞと反発があったようです。仲人さんも、他の檀家さんから、副住職に言ってくれと頼まれたのかもしれません。あの頃は、副住職になりたてで、浄土真宗の正しいあり方に燃えてましたが、今は、妥協ばかりです。さて、先ほどの話に戻りますが、小学生の頃、7月のお盆は、父と一緒に、横浜や東京や埼玉まで、お経のお供についていきました。私にとっては、旅行のようなもので、いろいろな電車に乗せてもらえて楽しかったですね。そして、8月のお盆は、地元を中心にお盆参りでした。私も低学年の頃は、素直に付いていったのですが、だんだん、高学年になると恥ずかしさが出てきて、だんだんとお供することが嫌になり、中学生では、完全に拒否するようになりました。それが、自分が僧侶になって、一人でお参りに行った時、「あなたが、小学生の頃にお参りに来てくれたことを覚えていますよ、立派になられましたね」などと言われると、とても、嬉しい気持ちになりました。小学生の頃は、お布施とは、別に、私に、お小遣いまで頂くことがあったり、お年玉のような有難い臨時収入でした。でも、嬉しいことばかりではなく、特に、同級生のお宅などもあり、同級生が留守であることを願い、ビクビクしながらのお参りでした。今では懐かしい思い出です。


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