遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

うどんが甘くなるのはやだ

2006-12-13 22:57:22 | BIONEWS
東北農業センターと日本製粉の共同研究で糖度がめちゃ高い小麦が開発された。でんぷんを作る酵素群の遺伝子のDNA配列をていねいに解析して、交雑を繰り返しでんぷん合成能が著しく低い品種を作ったのだ。遺伝子操作ではなく交配で作った『品種』なので、もちろん安心して食用になる。交配の作戦と結果の解析を最新のDNA解析技術に基づいて行っただけ。遺伝学の専門家としては、正当な技術の利用方法だと評価したいが、「酵母菌でやるのもめんどくさいのによく小麦でやったなぁ」というのが本音。とにかく組み合わせる遺伝子の変異が多いのだ。途中、カルス培養とかして育種にかかる時間を節約したのかな?とにかく、パンやお菓子が美味しく作れる小麦粉がもうすぐ誕生しそうだ。

引用は朝日新聞の記事だけど、北陸中日新聞にこの小麦の等の成分解析なんかも載ってました。オリゴ糖が多いので、おなかにもやさしいかもね。
コメント
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