遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

良いものは何世紀たっても

2016-12-03 23:51:00 | 読書
晴れました。高気圧どっぷりです。どこに行く用事もありません。おでかけなら土曜日なんですが・・・なんですが・・・
城下町冬支度 金沢・長町で薦掛け(北國新聞)
師走の風物詩のひとつ「薦掛け」です。毎年同じ記事で季節を伝えられるっていいもんですな。きっとこれは地方紙の大きな役割の一つだと思う。毎年同じことを季節の変化として伝える。こういう場合、「毎年同じこと」がポイントだ。「ああ、またこの季節が来たか」と思ってもらってなんぼなんだから。

トランプ氏はアジアに興味ないのかと思っていたら、とんでもない間違いでした。
習近平氏、キッシンジャー氏と北京で会談
Trump speaks with Taiwanese president, a major break with decades of U.S. policy on China (THE WASHINGTON POST)
中国、トランプ氏側に抗議=台湾問題で「戦略」見極め
トランプ氏、米国にドゥテルテ比大統領を招待 電話会談
共和党の重鎮キッシンジャー翁が中国の国家主席と会ってるタイミングで、共和党の次期大統領が台湾総統に電話で会談していました。キッシンジャー氏はニクソン政権時代に米中国交回復のために北京へ渡って毛沢東主席と直談判した人です。そして、その米中国交を結んでから米国は台湾とは断交していました。トランプ氏が蔡英文総統と電話で話をするなんてとんでもないことなのです。まあ、まだ着任していないので、トランプ氏はまだ私人ではあるんですが・・・大統領選勝利に対する祝意の表明を受け入れての会談ですから純粋に私人としてというわけではないですな。そりゃ、北京政府は怒ります。といっても、外務省が抗議しただけです。
同じタイミングでトランプ氏はフィリピン大統領とも電話で会談している。つい最近、北京を訪問して中国べったりのコメントを出していたドゥテルテ氏にちょっかい出しました。トランプ氏はいったい・・・ものずんごい外交素人か、それとも天災戦略家か、いやいやいやいや、天才戦略家か、よく分かんないけど面白い人です。

韓国がグダグダすぎて国際政治からおいていかれてるのが、意外と行幸なのかもしれません。トランプさんが電話かける相手がいません。そんで、北朝鮮もおとなしいです。笑 うっかりちょっかい出したら、韓国軍がどう反応するか分かりません。古来、追いつめられた政権が起死回生にうつ政策というと「戦争」ですから・・・まあ、実際にはなんもでけんと思う。彼の国は外に打って出たことはない国だから。
12月中旬にある日露首脳会談がどうなるかも気になります。周辺国はみなそうでしょう。今マスコミに流れている情報も、これがすべてだとか全部本当だとか誰も思ってないでしょ? 大山鳴動してネズミが一匹も出てこないかもしれませんが、東京とモスクワがガチの交渉をやってきた結果です。総理大臣が毎年使い捨てられてきた時代があったことを考えると隔世の感があります。フランスのオランドさんが次の選挙は出ないなんて言い出すから、安倍政権は今や西側先進国中随一の安定政権ですよ。

『罪と罰』出版から150年(ロシアNOW)
読んだことのある長編の中では、最高に難行苦行でした。なんせ登場人物の名前が覚えられなかった。笑 150年ってことは明治時代の作品だったんですね。それ考えると今でも通用するような人物描写は、本質を描いていたからなんだなぁ。古くなると読みづらくなる作品はあかんのです。良いものは何世紀たっても読める。
それにしても、この物語の終わりが何とも拍子抜けというか・・・でも、本来ハッピーエンドとかサッドエンドとかが作り物っぽいわlけで、物語の終わりをすっきりさせず、それでいて読み手に終わりを納得させる・・・人生なんて、劇的なことはないのです。『罪と罰』に結末が必要だろうかと自問自答すれば、そうではないと、そうでなくていいと、東の島国の弱小読者としては受け入れるしかないのです。

本日のお酒:SUNTORY THE PREMIUM MALT’S〈黒〉 + 菊姫 山廃吟醸
コメント
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