法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

Coffee Break:営業はいらない、あるいは、消えていく運命

2023-07-02 07:49:40 | 営業コラム
経営学の大家ピーター・ドラッカーは、

「マーケティングの目的は、売り込みの必要をなくすことだ。顧客をよく知り深く理解することにより、商品やサービスが顧客に最適なものになり、自然に売れるようになることが、マーケティングの目的である」

と語っています。

松下電器(現、パナソニック)の副社長で、松下寿電子産業の社長であった稲井隆義氏は「いいものを造れば営業はいらない」として松下寿に営業部隊をおきませんでした。

(余談ですが、稲井氏(故人)は、故松下幸之助氏の運転手を務めたこともあり、幸之助氏を支える大番頭の1人で、赤外線こたつの考案により、松下寿を発展させました。運転手を社長にする松下幸之助の人材育成・人材の選定がすごい!!)。

さて、はたして営業はいらない、あるいは、消えていく運命なのでしょうか。

マーケティング・ツールに置き換え可能なのでしょうか。

AIは営業職を消滅させるテクノロジーでしょうか。

私は顧客の誘導に戦略が必要なコンプレックスセールスの営業は生き残ると考えています。

また、経済的な価値がないものの営業、例えば、美術品なども営業力・戦略・戦術が必要であり、生き残ると思います。

しかし、そうでない営業は、すでに現実になっているように、ネットやマーケティング・ツールに取って変わられると予想します。

毎日の営業活動で体力・気力を消耗しているかとは思いますが、自分のいる業界、業種、製品・サービスに本当に営業が必要なのか、「隙間時間」に考えてみましょう。寝る前に考えると不安で寝られなくなるかもしれないので止めましょう。

<「2021年の気になるデータ」の一部。「C」のつく人とは、CEO、CFO、COO、CTOなどの肩書を持つ人のこと)>


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Coffee Break:何故、安易に値引きするのか。価格競争の土俵に乗らないで勝負するには。

2023-06-25 04:50:13 | 営業コラム
当たり前のことですが、企業の利益は、

利益=価格×販売数量-コスト

です。

この式から、営業の価格交渉での踏ん張りが、会社の利益に直結することがわかります。

コストに関しては、日本企業、特に、製造業は、JITや小集団活動、現場の努力で厳しく管理しています。

一方、価格はどうでしょうか。外資系の営業をしていた私からすると、日本企業は、随分「おおらか」、言葉を代えて言えば「軽視」していると感じます。

競合相手であった日本企業の値引き攻勢や、日本企業から転職してくる営業の価格に対する考え方からしばしばそう感じました。

確かに値下げをすれば顧客も喜び売りやすくなり、営業のストレスも軽減されます。しかし、そこを頑張るのが真の営業。

自分たちの持っている製品やサービスの付加価値を営業はどう考えているのでしょうか。そんなに安いものなのでしょうか。

私だったら5割高く売れるであろう卓越した競合日本企業の製品も多々ありました。

なぜ日本企業の営業は安易に価格競争に走るのでしょうか。それは、利益ではなくシェアを追求する日本企業だからです。

私はいつも価格競争の土俵に乗らないで勝負するにはどうしたらよいかを考えてきました。

それを考えるツールが、『理詰めの営業』です。

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Coffee Break:少々気になった、とあるホームページの議論「理詰めの提案」

2023-06-17 23:08:38 | 営業コラム
以下はとあるホームページの抜粋です。

「理詰めの提案」とはどのようなものなのでしょうか。同じ「理詰め」という言葉を使っているものとして気になりました。

私が開発した『理詰めの営業』は、顧客情報等を整理・分析して、営業プロセスを論理的に進め、受注を獲得する手法です。

関係顧客分析には、顧客との信頼関係の強度分析もあり、信頼関係の薄い顧客に関しては、どう良好な関係を構築するか検討します。

交渉がうまくいくかどうかは顧客との信頼関係が大事であることはいうまでもありません。それをどう構築するか戦略を考えることが必要なのです。

呑み会やゴルフで構築できる時代ではないのです。

<『理詰めの営業』体系図>


<「会議設計」体系図>


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交渉がうまくいくかどうかは「理詰め」ではなく「信頼」

効率重視の世の中です。費用効率、時間効率、生産効率……とにかく無駄を省いて結果に反映させることが求められています。しかし、ビジネスが人と人との間で成り立っている以上、効率の追求だけでは解決しないことも多く、もっと言えば効率重視が逆効果になることもあります。たとえば交渉事に効率を持ち込むと、相手の「イエス」を引き出すまでにかえって時間がかかるか、最悪は交渉決裂で終わることがあります。

交渉の目的を“白か黒か”だけで考える人は決着を急ぐ傾向にあるようです。結論は二者択一なのだから、あいまいな話し合いを重ねるより議論を交し合って着地点を目指すほうが合理的、という発想でしょう。若い営業マンによく見られるパターンだと思います。ところが、人や社会にもまれある程度経験を積むと、理屈だけで白黒を決めるやり方は交渉に向いていないと気づくようです。

「理詰めの提案」は一見もっともらしく思えますが、相手に納得してもらうには至りません。関係の薄い相手から聞く理屈は、反発の材料にはなっても説得の肥やしにはならないからです。これに気づかず理詰めの交渉を進め、“落ちない”落とし所を提案する営業マンはいつまでも堂々巡りの交渉を続けることになります。初めての交渉相手ならなおのこと、こちらがいくら有利な提案をしても本当に約束が守られるのか確信を持ってもらえないうちは、相手から「イエス」を引き出すのは難しいものです。
逆に気心が知れた間柄では、多くを説明しなくてもスムーズに交渉が進むことは経験的にご存知でしょう。交渉は必ずしも正論の理屈が良い結果に結びつくとは限りません。むしろ、信頼関係の大小が大きく影響します。交渉は決着を急がず、お互いを知ることに時間をかける。イソップ物語の「北風と太陽」ですね。
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Coffee Break:インターネット時代の営業、競争相手は顧客

2023-06-11 09:49:34 | 営業コラム
顧客がソリューションを探すとき、その道の専門家であるはずのサプライヤーにアドバイスを求めます。求められたサプライヤーの営業は、早い段階から顧客の課題解決に貢献することで優位に商談を進めることができます。すなわち、知識・経験の乏しい顧客に最初に情報を与える存在になることが重要なのです。

はたして今もそうでしょうか。

先日、私自身、顧問先からUPS(無停電電源装置)の選定・購入を頼まれました。UPSの基礎知識はありましたが、自分で購入するのは初めてでした。どうすれば適切な仕様の機種が選べるか、それは、あるメーカーのWebページに出ていました。そこには機種選定に必要な情報は何か、しっかり書かれていました。それらの情報を調査し、入力することにより、購入すべきUPSの容量(kVA)、UPSのタイプ、当該メーカーでの具体的なモデルが決まりました。

当該サプライヤーの機種の仕様をもとに、他のサプライヤーのWebページを調べて、類似の機種を選び、複数のサプライヤーのWebページから一斉に見積り依頼をかけ、見積りを入手し、仕様と価格の比較表を作成しました。

これらの情報の他にサービスサポート体制、ネット上での評判などを調査・評価し、3社に絞り込んで、営業に電話しました。結果、購入に当たって的確なアドバイスをくれたサプライヤーに発注することにしました。

これは私が経験したコンプレックスセールスではない簡単な案件事例ですが、今日、かなり複雑な課題や問題でも顧客は豊富な情報を持っています。

顧客がサプライヤーに問い合わせる時点ですでに、解決すべき問題が整理され、利用可能なソリューションや妥当な価格範囲を顧客自身が認識しています。

インターネット時代の営業は、豊富な情報を持つ顧客の課題・問題に関して、卓越した洞察力で、顧客に挑戦し、画期的なソリューションを提案するような、独創的で適応力のある営業にならなければありません。今や、営業の敵は、競合会社の営業ではなく、顧客の情報収集能力や学習能力です。これらの顧客の能力と競争するためには、教える能力、すなわち顧客以上の見識を持ち、顧客が見落としていた新たな重要情報を提示できる能力が求められます。

先ほどのUPSの事例では、3社中1社の営業が、私が検討していなかったUPSを組み込む先のラックの仕様について貴重なアドバイスをくれました。あやうく大失敗するところでした。もちろんそちらに発注しました。見積金額はもっとも高額でしたが。

他の2社はどうであったか?Webページに出ている本社の営業に電話すると「代理店に電話して」との冷たい対応、営業窓口とは思えない対応でした。Webページには10社以上の代理店があり、どこも私の顧問先とは取引関係なし。都内の代理店に電話してみましたが、「見積書を作るだけ」で技術的な質問には答えられないとのこと。

どちらも日本を代表する電気メーカーだっただけに残念。

Web Siteを作っておけば大丈夫と思っているのでは。これでは大企業といえどもいずれ衰退しますね。



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Coffee Break:ちょっと言い方を変えるだけで、営業のやる気が出る!!

2023-06-04 10:34:45 | 営業コラム
昔の東洋経済オンラインの記事『なぜリクルートの人は卒業後活躍できるのか「どこでも通用する人」に変わる3つの口ぐせ』(高橋 厚人 :リクルート85年入社同期会代表幹事)から。

リクルートではなぜ、普通の若者たちが、「どこでも通用する人材」へと成長できるのか。その秘密が、リクルートの社内を飛び交う数多くの「口ぐせ」にあり、社内を飛び交う口ぐせの一つひとつに、ビジネスパーソンとして成長するための「学び」が隠されているのだそうです。

紹介されていた3つの口ぐせの一つが、部下を持つ営業マネージャーに役立つと思い掲載。

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ツライ目標を確実に達成するための口ぐせ

リクルートは、目標を達成することに非常に強いこだわりがある会社です。目標とは「できたらいいよね」という願望ではなく、なんとしてでも成し遂げなければならないものでした。そこで、苦しい目標を確実に達成するために、リクルートでは「ある工夫」をしていました。それは、つねに「あと1歩」の状況をつくり出すことです。

たとえば、ある営業チームが月間の売り上げ目標金額を500万円に設定したとします。一般的には、「500万円を達成しよう!」を合い言葉に1カ月間頑張ると思うのですが、リクルートでは違いました。

2週間を過ぎて200万円を売り上げたとしたら「あと2週間で200万円!」、3週間を過ぎて300万円を売り上げたら「あと1週間で100万円!」というように、チームで共有する目標を必ず「残数字」で追いかけていたのです

「目標金額を目指す」という行為自体は変わらないのですが、人間の心理として、追いかける数字が固定されているよりも、少しずつ減っていったほうが、「目標達成まで、あと1歩! もうひとふんばり頑張ってみよう!」という気持ちに自然となれるものです。ささいなことのようですが、期限が迫り、苦しい状況に置かれているときこそ、「あと1歩」という言葉が大きな力になります。

目標達成できる人とできない人というのは、能力に差があるのではなく、「あと1歩」を乗り越えることに対するこだわりに差があるとリクルートでは考えられていました。リクルート出身者には、“粘り強い人材”が多いとよく言われますが、「あと1歩」の状況を自分で作りだして、高いハードルをうまく乗り越えている人が多いのかもしれません
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ちょっとした発想の転換ですが、「なるほど」ですね。



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