法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

営業はいらない、セールステックで置き換え可能!?

2020-04-25 22:33:01 | ・・営業はいらない
先週も書いたように、「営業はいらない、ネットで十分」と言われると、営業をメインテーマに仕事をしている私のような人間には大ショックです。

そんな中、「耳が痛いような意見にも耳を傾けること」を信条の一つにしているので、あえて『営業はいらない』(三戸政和著、SB新書)を読んでみました。
この本を見つけたのは、帰りの電車の中。新型コロナ感染が騒がれている中、あまり他の人と接近したくない状況で、
私の目の前に年配の男性が立ち、いやだなと顔を上げたときに、この男性が線を引きながら熱心に読んでいたのがこの本です。

ホリエモンの推薦がオビにあり、そこには「最も大事で最も必要ないもの、それが営業ということだ。」とショッキングな文字が。
さらに、「テレワーク・在宅・時短 取引先に行かなくとも営業はできる」と続く。オビの裏には「営業マン不要という残酷な現実」の赤い文字が。
(ホリエモンのLivedoorの株で、大損したので憎さ100倍でもありますが)



この本の中で営業の仕事がセールステックというテクノロジーにより置き換えられているであろうと推定される統計データが記されています。
営業職は、この20年間で約100万人減り、逆に営業事務職が14万人増えたそうです。

御用聞き営業やコモディティ化した商品の営業は、インターネットによる販売に置き換えられていることは体験的にも分かりますね。
また、インターネットにより顧客の調査能力が向上し、情報の非対称性を戦術にしていた、葬祭業などは苦しくなっています。
しかし、コンプレックスセールスまで置き換えが可能とは思いません。

そう、私が思っているのは、一つには私自身がSFA(Sales Force Automation)などのセールステックを使ったことがないからかもしれません。
もう一つは、SFAの代表的な外資系企業S社からある企業の紹介を昨年末に依頼されたことからです。SFAなどの高額なシステムの販売は、コンプレックスセールスの典型です。

このS社は見込み客を絞り込み、その中の私の知り合いの会社の役員以上の方を紹介して欲しいと依頼してきました。
見込み客はデータベースから絞り込めますし、その企業の役員もホームページを見れば分かります。でも、「会う」という営業の最初のプロセスができないのです。
もちろん、営業資料の送付やメールを送ることはできますが、興味のない方に送っても無駄です。
機会を作っていただき、興味を持っていただく、営業の最初のステップがどうしてもコンプレックスセールスでは必要です。

結局、S社のアプローチは旨く行きませんでした。
オーナー会社である私の知り合いの会社のM社長の個性、考え方を十分に配慮したアプローチを取らなかったためです。
M社長は中小企業といえども社長は社長、普段、お付き合いしているのは、一流どころの社長や役員。世界一のSFAの会社とはいえ、部長クラスの方との面談はのめなかったのです。
私のアドバイスに従っていれば、と思った次第です。

やはり、「本物の営業」がコンプレックスセールスには、必要です。

『営業はいらない』の後半の「営業は独立して「小商い」をすべし」は頷けます。
とくにいたずらに規模の拡大を狙わず「小商い」に徹すること、ブルーオーシャン戦略ではなくブリーポンド戦略(Blue Pond)を取ること、
は私と全く同じ考え。ただ、ブルーポンド戦略というネーミングはさすが。

外出できない今だからこそ、営業の勉強、営業に関わるセールステックなどの研究をしてみよう。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

営業はいらない、ネットで十分!!

2020-04-19 01:02:13 | ・・営業はいらない
「営業はいらない、ネットで十分」と言われると、営業をメインテーマに仕事をしている私のような人間には大ショックです。

でも、実際に現実を見つめてみると、少額で単純な営業は、徐々にインターネット販売に置き換えられ、営業の活躍できる範囲は狭められています。

まず、私個人の購買行動を見てみましょう。

・Bicカメラの店舗に行って欲しものをチェックし、販売員から情報を仕入れて、ネットで価格の安いところから購入。
・プリンターのインクなどの消耗品をネットで安いところから購入。
・中古車情報をネットで検索し、気に入ったものを実店舗でチェックし購入(これはカミさんがやりました)。
・車の保険はサービス内容、価格、評判をネットで調査し、ネットで契約。
・葬儀屋をネットで探し、価格と評判をチェックし、葬儀を依頼。

私の会社の場合でも、
・文房具等の消耗品はコーポレート契約を結んだ後は、ネットで発注。
・名刺は必要情報をメールで送り、版下をチェックして、印刷を依頼。
・出張に必要な航空券をネットで購入し、ホテルもネットで予約。
・機械部品や電気部品をモノタロウあるいはamazonで購入。
・社員研修に必要な書籍をamazonのおすすめで購入。

確かに、購買行動の多くの部分が、ネットに置き換わり、営業の入る余地が少なくなっていることが分かります。

まだまだ営業がプロとして活躍できるのは、コンプレックスセールスです。

このコンプレックスセールスとは、高額の商談や技術的に複雑な商談で、

・顧客の課題の把握、解決策の紹介から受注に至るまで長期間複数の商談を行う必要があり、
・複数の担当者、複数の関連部門による意思決定が必要とされ、
・意思決定は商談の場以外のところで行われる営業です。

例えば、プラント建設やITシステム導入、生産設備の購入、オートメーションの導入、ビル管理、不動産の購入、大規模な移転などは好事例でしょう。

このコンプレックスセールスを戦略的に進めるツールが弊社の『理詰めの営業』です。

製造現場でのコスト低減努力よりも、値下げしない営業の頑張りが、会社の利益率を大幅に改善します。

「営業、頑張れ!営業のやる気で会社も元気になる!」おっと精神論になってしまったかな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自分の限界を知る‐一人で背負い込まずに周りのリソースを活用すべし!!

2020-04-11 14:39:31 | マーケティングと理詰めの営業
とあるメーカーの営業部の一コマです。

「ちょっと話が聴きたい」と購買さんに呼ばれて行くと、金額の大きな案件。しかも、入札に参加しないかと言われ、喜び勇んで帰社。しかし、その話を聴いたS営業部長の顔がくもります。適切な製品やサービスを提供できないからではありません。案件が入札段階まで進んでしまっているからです。「恐らく当て馬に使われるだけ」とS営業部長は落胆したのです。この入札資料の作成を手伝った会社があるはずです。「いったいうちの営業は何をしていたんだ」と腹の中で叫びます。

毎週のように当該顧客に足を運んでいるのに何故、知らないところで案件は進んでしまったのでしょうか。

その原因の一つは個人任せの営業になっているからです。個人には好き嫌いもあり、付き合う顧客も限られます。また、能力的にもすべての関係者と接することはできません。やはり、組織として対応する必要があります。

個々の営業が顧客に密着し、アンテナを張り巡らすのは勿論のこと、会社一丸となって顧客の会社と付き合っていれば、どこかで必ず誰かのアンテナに情報がひっかかったはずです。

一匹狼の営業もいます。すごくエネルギッシュで、エンジニアがトラブル発生で謝っている隣の部屋で、お構いなく次の商談をやり、個人の力で案件をグイグイ進めていく営業も知り合いの中にはいます。

しかし、金額の大きな案件は顧客内の関係者も多く、問題・課題も案件の進行とともに変わっていき、多岐に亘るため、営業一人だけでは取りこぼしも出てきます。

先ほどのエネルギッシュな営業も途中で頓挫することもありました。なにより顧客との相性もあり、合わない相手からは良い情報、良い結果を引き出せません。

また、一匹狼の営業は、途中経過をこまめに報告しないタイプが多く、上司としてもアドバイスが困難です。というよりも、アドバイスはもらいたくないというタイプだと思います。

会社としてはこのようなタイプの営業を新規開拓のある段階まで活用するという方法はあるかと思います。

案件を成功させる確率を高めるためには、やはり属人的な営業ではなく組織としてあらゆる階層での対応が必要となります。技術者、営業、部長、役員、社長、それぞれのレベルで顧客と良好な関係を構築することが求められます。

そのように会社という組織を動かすのが営業の仕事といえます。営業としても一人で背負い込まずに、周りのリソースをフルに活用すべきです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「理詰めの営業」で営業個人としても営業スキルの核となるもの、考え方を確立しよう。

2020-04-05 12:57:00 | 『理詰めの営業』そのコンセプト
営業力強化は大きな経営課題です。

「営業力の強化・市場シェアの拡大」は、毎年、中小企業白書にて重要な経営課題として挙げられております。
しかし、科学的で有効な営業力強化手法がなかったため、属人的な営業に頼り、売上という数字をひたすら追いかける経営を行ってきました。

『理詰めの営業』とは
商談に関わる関係者も多く、意思決定プロセスも複雑な、いわゆるコンプレックスセールスを成功に導く手法です。
製造現場でのコスト低減努力よりも、値下げしない営業の頑張りが、会社の利益率を大幅に改善します。

「理詰めの営業」 - 分析・戦略立案・実行
業界、業種により特有のセールスを成功裏に終わらせるまでの営業ステップがあります。
これを定義し、そのステップを一つ一つ着実に進めるために、情報を収集・分析し、戦略を立案、会議の設計を行います。
そのためのツールを「理詰めの営業」が提供します。囲碁や将棋のようにロジカルに勝つまでの道筋を考えます。 

「理詰めの営業」の効果
・顧客情報を共有し、属人的な営業からグループ営業へ転換が可能となります。
・ロジカルに物事を考える思考方法を営業が体得できます。
・競争の土俵を価格から付加価値にシフトさせ、不要なディスカウントを無くし、利益率が改善します。
・案件の取りこぼしがなくなり、売り上げの向上が実現できます。
・案件ごとの状況が明らかとなり、商談成功までの行動管理に有効です。
・日本的な精神論ではないロジカルなアプローチであり、海外の代理店や営業にも抵抗なく展開できます。

当然であるが、今ある案件全体をマネージメントする仕組みも必要です。
その目的は、①案件ごとの進捗の把握、②売上の予測、③人材の適正配置、などです。
営業案件および営業行動の可視化については、営業からの反発もありえます。
経営者がトップダウンで決断し、根気強く継続して実施することが大切です。
また、営業の評価方法も「理詰めの営業」に見合ったものにする必要があります。

営業個人としても、「理詰めの営業」を取りれることにより、自分の営業スキルの「核」となるもの、思考方法を持つことができるようになります。

変革に抵抗はつきものです。それを乗り切って営業力の強化を図り、卓越した製品やサービスの販売を成功させていただきたいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする