心のハンドル操作方法 幸せに生きるための教習所

旧精神科医療は思想警察なのか?

標準化(マニュアル)の先に一人一人の個性を生かした看護があることを教えることが看護教育です。

2018年08月13日 | 看護学について

<笑顔で対応してくれる看護師が少ないこと少ないこと…>

今回は「看護教育」について書いていきたいと思います。

「看護教育」において一番大切なことは何だと考えますか?

これは以前の記事にも書きましたが、

①「看護師自身が喜びをいつも感じられること」

②「患者が癒しを感じられること」

③「患者が看護師をやりたいと思えること」

があります。

「標準化」「マニュアル」とは一体何か?というと、目的は、「患者サービスを下げないこと」です。

つまり、「新人のAさんと、ベテランのBさんとで患者サービスに差が出てはいけない」つまり「お客様(患者)へのサービスレベルのばらつきを無くすめ、平たく(標準化)するため」にマニュアルが作られます。

実は、この原則を管理職が分かっていません。

つまり、「マニュアルを守るために、患者利益やサービスレベルを低下させてはいけない」という原則をないがしろにし

「何が何でもマニュアル遵守させること」

が管理職の仕事だと教育されているのが、日本の管理者教育の過ちです。

実は逆も然りで、能力が高いC看護師と普通レベルのD看護師がいたとします。

C看護師を基準にマニュアルや手順を作るとどうなるでしょうか?

D看護師は時間内に終わらせることばかりに意識が向いて、「遵守すべき手順」をすっとばして行うようになります。

すると、できばえに差が生じます。

ですから、マニュアル作りとは「絶対に満たさなければならないサービスレベル」を決定し、その下限を割らないことを遵守させることが基本となります。

つまり「患者(お客様)目線」で作られるものです。

ここで、医療現場を見てみましょう。

医療現場におけるマニュアルとは、ぶっちゃけ、「訴訟対策」つまり「リスク管理」で作られています。

何か問題があった時の対策で使われる常套句は「マニュアル遵守」「マニュアル再徹底」ではないでしょうか?

しかしながら、マニュアル遵守されていない原因を「問題となった当事者の資質や個人責任」にするだけで、管理職や上司の「マネジメント能力の欠如」や「組織の仕組み不足」にまで原因を追究しません。

そもそも、マニュアル作成する側に時間があったのか?

残業させて時間外でマニュアル作成させていたのではないか?

だから前例踏襲的なマニュアルしか作成できないのではないか?

どこからかの有名人が書いたテキストから丸写ししただけで、実際の運用、動線やスタッフレベルにばらつきがあることを考慮していない

そもそも、トレーナーのレベルが低い、トレーナー養成ができていない、トレーナーを養成するトレーナーがいない

など様々な理由があります。

こういった「不備だらけの形式的で現場の運用と乖離したマニュアルを守る」ことが「看護」だと教えられ、それができる人が優秀な職員だとみなされるわけです。

サービス業の風上にもおけない考え方ですが、これが「医療」という上から目線の特殊サービス業の現状なのです。

お客としてはたまったもんじゃありませんね??

健康保険や高額医療で一部しか医療費は窓口負担していませんが、逆に毎月給料から社保なり共済なり国保なり健康保険を「保険税」として徴収されているのですから。

つまり、医療だけ、病院だけ「サービスの在り方を自分たちで勝手に決めることができる業界」なのです。

こんな話が世の中あるでしょうか?

本来、サービスレベルを落とす場合は、「価格転嫁」すべきです。

価格は全国一律、サービスはバラバラ。これが医療の現状です。

そして、これが「看護サービス」にも当てはまります。

あまりにも「サービス業」という考え方が欠落しているのです。

「個別訴訟されなきゃいい」「めんどくさいことは医者か事務長が対応してくれる」

これが看護師の管理者の本音なのです。

例えば言葉遣いひとつとってもサービスレベルはあります。

あなたは、「ため口」「友達言葉」を患者に使う態度を

「フレンドシップ(親近感がある関わり)なのか?」「無作法なのか?」どちらかわかりますか?

あなたは実生活の中で、ファミレスなどで食事をするとき自分より明らかに年上の店員に

「ご注文お決まりでしょうか?」

と言われ、「なんだかよそよそしいなぁ」「年下に対して敬語を使うなんて不気味だな」と嫌な気持ちになりますか?

逆に自分より年配だからといって、年寄りの店員から

「注文決まった?」

と言われ「フレンドシップがあって親しみやすい良いお店だな」と思うでしょうか?

違いますよね?「最低限の言葉遣い位してほしい」と思うのではないでしょうか?

<フレンドリーサービス:ローラ OK=666 笑>

<テイラー・スウィフト イルミナティ晒し! ( アメリカ情勢 ) -帽子を持ち上げるふりをしてこれ見よがしに666のハンドサイン。俺は帽子を持ち上げることはあるが、666をやったことはない。>

フレンドリーに接してもらわなくても構いませんよね?別に「友達つくりのためにファミレスに来ているわけではない」ですから。

ということは、当然サービスレベルで維持すべきは言葉遣いはあるのです。


逆に、精神科病棟ですと、看護師が患者にため口でしゃべっていたりします。

外来では、とうぜん言葉遣いは丁寧ですが、入院病棟ではため口を使っています。

しかし不思議なことに嫌味がありません。

患者と看護師が親し気に会話をしているのです。

それは精神病患者が「考え方が異質で、コミュニケーション能力が不足しているため、社会で友達がいない」という疎外感や孤独感を抱えているため、「よそよそしい、話し方」よりも「フレンドシップのある話し方や関係を求めているから」他ありませんし、「内心が話しやすい関係づくり」によってストレス暴走を抑制する効果もあるのです

つまり、これは「立派な看護技術=コミュニケーション」なのです。

 

しかし、精神病院以外に通院、または入院してくる患者はどうでしょうか?

「別に病院に友達を求めていない」し求めているものは「症状の緩和と原因の解明と除去」以外はありません。

つまり「言葉遣い」「コミュニケーション」のマニュアルひとつとってもこれだけ違ってくるのです。

主体がどこにあるか?でマニュアルが変わってきます。

明らかに医療は主体が「医療従事者」「病院」です。

「お前ら医療の事なんか何も知らないんだから、黙って専門家様の言うこと聞いておけばいいんだよ」

<大和田常務>


という不遜な態度です。

仮にそういう考えを持っていなくても相手に伝わったら「サービス業」としてアウトですよね?

実はマニュアルとはそういう側面を減らしていく役割があるのです。

つまり「サービスレベルを維持」し「サービスレベルを上げ続けるため」に変更しつづけるものが「マニュアル」なのです。

事件・事故、そのほかトラブルが起きたとき、「当院としてはマニュアルにのっとって業務をしておりましたので…。」ではサービス業の意味がなさないですし、健康保険という「保険税」で国民から食わせてもらっている立場で言う物の言い方ではありませんよね?

つまり、「マニュアルのここがおかしい」という吸い上げができなければ看護師の管理者としては欠点だということです。

だからといってなんでもかんでもコロコロとマニュアルを変えたり、マニュアル化ばかりして、百科事典のようなマニュアルブックを作成することはいけません。

「作業は減らし、サービスは上げる」ことが基本となりますから、「実質的にサービスがあがっているかどうか?」検証し続けること、マニュアルを減らすことも大切な仕事になります。

 

マニュアルの前置きが長くなりましたが、「①看護師自身がいつも喜びを感じられる」ようにするにはどうすればいいのでしょうか?

それは、「看護師一人ひとりが持つ個性を生かして仕事ができること」です。

日本のマネジメント、マネージャーは「スペシャリスト」よりも「ジェネラリスト」を求める傾向があります。

実は管理者側からみれば、欠員対策で力を発揮する「使い勝手が良い、ジェネラリスト」が重宝します。

しかし、本当のジェネラリストになれる人は、10人のうち1人くらいです。

いえ、下手したら50人のうち1人くらいのものです。

なぜなら人間はロボットや機械でなく「個性があるから」です。

個性があるため、人生は面白いのです。

個性があるから、他人に興味を持ったり好き嫌いという「感情」が動くのです。

「個性」とは人生における、人間関係における「大切なスパイス(調味料)」なのです。

しかし、こと仕事となると「個性は邪魔なものだ」という風に毛嫌いされてしまいます。

「個性が邪魔になる職種」は存在します。

「製造ライン」などのライン作業です。

工作機械でできない部分を人間の手を使って作業しますが、

「早くても遅くてもいけない」「ムリムダムラがあってはいけない」

のが製造ラインです。

いつも遅刻ばかりする、無断欠勤する、作業中考え事をしてラインを止めてしまうといった「気分屋さん」では困りますね?

こういった職種には「個性」は必要ないかもしれません。

「時間あたりの生産性」が数値で出てきますから。

しかしサービス業、接客業における「生産性」とは「顧客ニーズ」によって随分変化していきます。

ですから「生産性」と「顧客満足度」の両軸でサービス価値をとらえていかなくてはならないのです。

「生産性(業務効率)」が高くても「顧客満足度」が低ければ、そもそもお客が減っていく。

逆に「顧客満足度」は高いが「生産性」が低いと人件費がかさむため利益がでないため赤字となり、事業そのものが継続できないということになります。

実は医療、病院とは厚生労働省という役人が「生産性」「顧客満足度」を決めている業界です。

東大卒のエリート官僚を想像してみてください。

彼らが、「顧客満足度」を考えて仕事をしていると思えますか?

「”最短に病気を治し、症状を回復させる”のが医療の生産性であり、顧客満足度だ!」

という声が聞こえてきそうですね。

手術することが医療ではありません。

根治することが医療なのです。

さらには再発させないことが医療だと思いませんか?

「原因がわからないからとりあえず症状を除去するしかない方法=手術=外科的治療」

ということを何も医療者は学んでいません。

ガンは存在しない」のですが、その理由は単純で「ガンの原因が特定できないから」なのです。

ガンつまり腫瘍は存在するのですが、「それが死に直結するものであるかどうかは定かではない」のです。

 

あなたの家に、あるとき「害虫駆除業者」がやってきて、家屋検査し「シロアリがいます。と5年もすると床が食い破られますので除去したほうがいいですよ」と言われ50万円支払って駆除してもらいました。

あなたは「良かった!」「これで家がシロアリから守られた」と安心しますか?

私はしません。

「なんでうちの家だけシロアリが発生したのか?」「シロアリが発生しやすい構造なのか?庭に植えてある植物が原因なのか?近所の環境が原因なのか?」

と原因を追究しませんか?

シロアリが再発生して、また「50万円除去費を取られてはたまらない」からです。

 

話を戻しますが、医療、看護におけるサービスとは「生産性」と「顧客満足度」の2点を上げ続ける必要があります。

しかし、現代医療では「根治させる、再発させない」サービスはしていません。

では看護における生産性とは何か?というと、

「顧客満足度を上げるための、業務効率化」

のことを指します。

看護の役割とは何でしょうか?

「病気で苦しむ人の生活援助を通して、回復力を高める=環境整備」が基本となります。

「医療処置」とは医師がするものです。

しかし、保助看法によって、診療の補助がありますから、それらも業務に含まれます。

しかし、根幹は

①病気によってADLが低下した人の入院生活をサポートすること

②適切に治療経過、回復が進んでいるか?の観察・報告をすること

です。

「①病気によってADLが低下した人の入院生活をサポートすること」に対して、マニュアル+看護者の個性が生かされます。

なぜならば、患者には個性があるからです。

マニュアルによる「サービスレベルの下限を守り」ながら、

さらに看護者の個性により「サービスレベルの下限を上げる味付け」をすることで

「顧客満足度を上げることができるから」なのです。

患者、つまりお客様によって、求めるものが多少なりとも違ってきます。

<イオンのお客様の声>

<歯科での初診アンケート>

「入院生活に求めるものは何か?」などという聞き取りをしている病院を私は知りません。

単なるルーチンをするだけなら、「人間である必要がない」のです。

つまり接客によって、お客様に満足させなければ「人間がやる意味がない」のです。

pepperくんを置いておいて、ICUのようにモニター管理すればいいのです。

個性が生かされるのは「観察力」であり、それは「目」による観察と「手」による観察ではないでしょうか?

そして、ノンバーバルコミュニケーション(非言語)とバーバルコミュニケーション(言語)を目と手で観察することこそ「看護」であり、それが技術であり、関わる人で変化や差が出てくる、個性が生かされる仕事ではないでしょうか?

「最低限の観察ポイント(マニュアル)」と「人間的な視点での観察ポイント(個性・直感)」がなければ、人体の異常には気付くことはできませんし、人間が看護する醍醐味や得られる効果も得られないからです。

 

ですから、看護師のやりがいとは顧客満足度を基本にしたマニュアルと個性を生かした、観察というサービスであり、こういった個性を生かした看護、仕事ができるように指導すること、そういった仕事がしやすい環境を整備していくことが看護管理者、マネージャーの仕事となってくのではないでしょうか?

 

企業が求める人材について以下の記事を転載いたします。

・・・・・・・・・・(新卒採用で人気企業が重視するスキルは? 2018年7月23日 15時58分 マイナビニュース)

 

アドビ システムズはこのほど、日本に所在する企業の人事担当者を対象とした「新卒採用で企業が重視するスキルについて」と題する調査結果を発表した。

調査期間は2018年6月1~10日、調査対象は人事部所属の20~65歳の会社員、有効回答は536人。

○企業が期待するレベルと学生のスキルに差

(「充分に満たしている」「満たしている」)|

同調査では、「創造的問題解決能力」を構成する6つのスキル(課題発見能力、課題解決方法の発想力/着想力、情報分析能力、デジタルリテラシー(ITツールを使いこなせる能力)、クリエイティビティ/創造性、プレゼンテーションスキル)について、人事担当者が新卒採用の現場でどの程度重視しているのかを検証し、就職人気ランキングに登場している企業(137人)とそれ以外の企業(399人)の比較を行った。

現在の日本の新卒採用は5年前と比べて変化したと思うか尋ねたところ、人気企業、それ以外の企業ともに9割以上が「変わったと思う」と回答。今後についても、ともに9割以上が「今後5年で日本の新卒採用は変化していくと思う」と答えた。

新卒採用で重視するスキル1位は「課題解決方法の発想力/着想力」。人気企業、それ以外の企業ともに8割以上が重視すると回答した。

新卒採用で重視する資質については、人気企業は全般的に高いスキルを求めながらも、

「クリエイティビティ/創造性」

「プレゼンテーションスキル」

「デジタルリテラシー」

において、その他の企業と比べてより高いレベルを求める傾向がみられた。

一方、企業が重視する「課題解決の発想力/着想力」や、人気企業が重視する「クリエイティビティ/創造性」「プレゼンテーションスキル」「デジタルリテラシー」について、今の学生は企業が期待するレベルを「充分に満たしている」と回答した割合は3割~4割にとどまり、企業が期待するレベルと新卒学生の実際のスキルには差があることが浮き彫りになった。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

残念ながら看護師にはこのようなスキルは要求されません。

「国家資格取得」だけが要件ですから。

ルーチンを淡々とこなすだけで手っ取り早く稼げる職種、「金欲しければ夜勤やれ」くらいしか魅力がない、これだけでは離職率の下げ止まりはないでしょう。

人間性でなく平気で他人を蹴落として「出世したい」「偉くなりたい」ような人が師長、副師長、看護部長のようなマネージャーになってしまう人材難であるのが看護師業界の悲しいところです。

マネージャー、看護管理者が「個性を生かす看護」をできないし知りませんから、部下は不幸になってしまうのです。

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