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【IM理論】5項目 ④活動 ⇒気分転換についての考察

2019年01月21日 | IM理論

「ケアから逆算する」IM理論も4項目目突入となりました。

とりあえず、5項目をピックアップしております。

過去記事はこちら「IM理論」からどうぞ。

①清潔 ⇒入浴

②排泄 ⇒排尿、排便

③食事 ⇒食事介助

④活動 ⇒気分転換

⑤教育 ⇒セルフケア行動、知識、安全教育

今回の項目ですが④の活動、「気分転換」について見ていきたいと思います。

入院生活で一番困るのが、「気分転換」だと言われています。

治療のための活動制限もありますし、基本的な病棟でのルールがあるからです。

さらに時間になれば看護師が巡回にくる。

「ルールを守れ、ルールを守れ」と言われ続けるのが入院生活だからです。

気分転換できないと困るのは、「入院治療を止めてしまうこと」「生きる気力がなくなりうつ病になること」「昼夜逆転して不眠症になってしまうこと」ではないでしょうか?

個人的に、これは調査していないのですが、肉体の安静だけでは病気の治りも良くないと思います。

ですから、「活動、気分転換」は重要となります。

見ていきましょう。

看護のルーチンワークでは午前中に「必ずしなくれはならないケア」が入ります。

つまり、「清潔、感染予防」です。

そして時間ごとに決められているのが「食事・排泄」です。

「活動・気分転換」は午後に入れることをお勧めします。

目標は「気分転換を図ることができ、夜間の睡眠状況を改善する」

「前向きな発言が得られる」「笑顔が見られる」「治療に協力的になる」

などでしょう。

気分転換は「活動」のカテゴリーに入りますから、実は何を計画してもいいのです。

「一緒にDVDを見る」でもいいし、「談話室で雑誌を15分読む」でもいい。

「車いす散歩をする」でもいい。「上肢を動かす体操をする」でもいいですね。

定番は「折り紙をする」「塗り絵をする」「カードゲームをする」「家族や友人に手紙を書く」などです。

要するに「つまらない入院治療を継続するために気を紛らわす」役割もあるのです。

しかし、治療継続のためにはこれが一番大切なのかもしれません。

そして必殺技が「足浴」「足湯」です。

看護実習では7つのケア

「全身清拭」

「陰洗+おむつ交換」

「足湯」

「歩行訓練」

「嚥下訓練」

「MC(マウスケア)」

「ポジショニング(体位交換)」

さえやっておけば評価が出ます。

しかし展開していくため「なぜするのか?」の根拠を記録に書いていかなくてはなりません。

つまり、「記録のための実習」なのです。

実際に看護教員をすると、「記録でしか評価しない」ことは良くあります。

逆に言うと、「ケアは誰でもできるようになるから」です。

「アセスメントして展開して評価すること」

これが看護実習のポイントなのです。

しかし、「情報収集⇒分析・アセスメント⇒計画立案⇒実施⇒評価⇒再計画⇒実施」というサイクルは看護学生にはできません。

臨床経験がないとできないのです。

ですから、IM理論では「この患者に必要とされるケアは?」からスタートして「なぜ?」に戻っていく、その過程で情報収集をするという「全く逆の看護展開方法の提案」をしています。

必要とされるケアは5項目に絞っています。

そのどれかに該当していれば良い。

入院という活動制限、非日常空間において、「気分転換」は重要な位置を占めています。

どうか看護学生さんは「気分転換」を必ず午後に組み込むことを忘れないで欲しいと思います。

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