JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン

2011-09-16 | 音楽
誰だっかが言ってた。
ジャズの名盤と呼ばれる物には2種類あって、ジャズ音楽史にとって重要なポイントとなる、まさに「歴史的」名盤というやつと、演奏そのものがご機嫌な名演奏盤。
音楽を聴くのは、何も歴史のお勉強をするためでは無いので、極力、前者は避けたいと思うところ・・・

今回取り上げるレコードは、ジャズを聴き始めた当初、レコードを紹介するセンセイ方が悉く、前者の価値を強調する論調だったような気がして、自分の中では敢えて聴く必要の無い盤と決めつけてしまっていた物。

そんな時、やはりジャズを聴き始めた友人が「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」を買ったと言う。「録音は良くないけれど、最近嵌ってる」と言うので借りて聴いてみたのだ。
・・・もう1曲目から、私の先入観の間違いに気付かされた。ご機嫌スイングの電気ギター・フレーズ。
前者と後者の要素を兼ね備えた、まさに名盤ではないですか。

確かに・・・
スイングからバップへの過渡期。
1941年5月、日米戦争が開始される半年前、ミントンズ・プレイハウスとクラーク・モンローのアップダウンハウスという所で行われたジャム・セッション。
テープレコーダーも無い時代、針で刻みつける携帯用ディスクレコーダーでアマチュアが録音したもの。
1曲目の演奏が途中で始まり、途中で終わるのも録音機器の限界という事だし、B面に至っては、ジャムセッションの各パーソネルも不明のまま。
リズム楽器に過ぎなかったジャズ・ギターを電気ギターでサックスのようなフレーズを作り出し、ギターの役割を一変させたチャーリー・クリスチャン。早世のため、リーダー録音も多くない。

そんなこんなで歴史的名盤の側面がどうしたってクローズ・アップされちゃうんですね。

「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」じゃないですが、他人のレビューを鵜呑みにしちゃいけないと、あらためて思ったもんです。

所有しているレコードは「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」という邦題で鮮やかなピンクのジャケット。螺旋状の靴跡というどうって事ないイラストも好き。
最近は「after hours」とか「Charley Christian-jazz immortal」というタイトルで、色違いジャケで売られているようですが、やっぱり私は今一な邦題「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」が親しみやすい。



アップダウンハウスの立場はどうなる?って・・・、
B面の1~3曲目、当のチャーリー・クリスチャン登場してないし・・・

CHARLEY CHRISTIAN(1916-1942)

THE HARLEM JAZZ SCENE - 1941
Recorded at Monroe's"UPTOWN HOUSE"and Teddy Hill's"MINTON'S PLAYHOUSE"
Featuring CHARLEY CHRISTIAN:
SWING TO BOP - STOMPIN'AT THAVOY - UP ON TEDDY'S HILL - GUY'S GOT TO GO - LIPS FRIPS
Featuring DIZZY GILLESPIE:
STARDUST - KEROUAC
Assisting Artists:
THELONIUS MONK, KENNY CLARKE, JOE GUY, DON BYAS, KENNY KERSEY, NICK FINTON
and the House Band at MONROE'S

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