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「いのちの食べかた OUR DAILY BREAD」を観に行く。2日目満員。大ヒットの予感?
これは想像以上に凄いドキュメンタリーだった。
食べ物が私達の食卓に並ぶまでに驚くべき旅。
学校でも教えてくれない、テレビでも見られない。
上手い日本語タイトルは森達也氏の同名書籍から。
しかし、このドキュメンタリー映画。映像のみで説明を全て拒絶しているのだ。
ナレーションも無ければ、字幕も無い、当然音楽も存在しない。
ただただ、屠畜現場、食肉工場、農場での作業映像を流し続ける。しかも工程の順を追うこともない。
何をしているところなのか?観客は少ない知識と想像力で推測するしかない。推測できる事あれば、解らない事もある。「何やってんですか?、知りたい知りたい!」という場面も多い。
そこに映し出されている光景は明らかに今も何処かで行われている。そして私達の食べ物が作られていく過程である事に間違いない。説明なしで現実を見る事だけで食べる事、生きる事、人間の業を考えさせる寸法だ。これは圧倒され、釘付けになる。
食肉工場で働く人々の質素な昼食場面も良く出てくる。労働の後の休息や食事はほっとする。
選別の場面も良く出てくる。熟練者が何かを選別している。何を選別しているのか?品質の基準は何なのか?選ばれなかった物はその後どのような旅を続ける事になるのか?
また、この映画はAUTMATION、MACHINE、の映画でもある。
食肉加工、農場で使われる機械、器具にはそれぞれ役割があり、人間はいかに効率良く仕事を運ぶかの工夫を重ね開発してきた。
まるで生きているような機械にも目が釘付けになる。
身近な例えでは、自動洗濯機の中で回り続ける洗濯物を見つめ続けその場を離れがたくなる感覚。子供の頃エスカレーターの手すりにキズを付け、キズが周回してくるのを待っていた感覚。そんなものを思い出す。私は機械は苦手だが機械フェチにはたまらない映画だろう。
やはり牛、豚の屠畜場面のシステマチックな美しさが目を見張る。
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そういえばこの映画館の近くに牛の贓物を美味く食わせる店があった事を思い出す。脂身とか延髄とかとても美味いのだけれど、コレステロールを気づかい最近行っていない。空腹のせいもあり、お腹がぐぅと鳴った。
同じくドキュメンタリー映画「東京オリンピック」鑑賞と同日に観た。
あちらは作られた映像ドキュメンタリーの傑作。1日でドキュメンタリーの両翼を観れたようで満足。
チラシにも書いてありました。
きっと、誰かに教えたくなる。
観て損はありません。だから3連発しておきましょう。
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渋谷 シアターイメージフォーラム
トークショーもあるようです。
11月17日(土)17:00の回 森達也氏(映画監督・ドキュメンタリー作家、『いのちの食べかた』著者)
11月24日(土)17:00の回 内澤旬子氏(イラストルポライター、『世界屠畜紀行』著者)
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これは想像以上に凄いドキュメンタリーだった。
食べ物が私達の食卓に並ぶまでに驚くべき旅。
学校でも教えてくれない、テレビでも見られない。
上手い日本語タイトルは森達也氏の同名書籍から。
しかし、このドキュメンタリー映画。映像のみで説明を全て拒絶しているのだ。
ナレーションも無ければ、字幕も無い、当然音楽も存在しない。
ただただ、屠畜現場、食肉工場、農場での作業映像を流し続ける。しかも工程の順を追うこともない。
何をしているところなのか?観客は少ない知識と想像力で推測するしかない。推測できる事あれば、解らない事もある。「何やってんですか?、知りたい知りたい!」という場面も多い。
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そこに映し出されている光景は明らかに今も何処かで行われている。そして私達の食べ物が作られていく過程である事に間違いない。説明なしで現実を見る事だけで食べる事、生きる事、人間の業を考えさせる寸法だ。これは圧倒され、釘付けになる。
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食肉工場で働く人々の質素な昼食場面も良く出てくる。労働の後の休息や食事はほっとする。
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選別の場面も良く出てくる。熟練者が何かを選別している。何を選別しているのか?品質の基準は何なのか?選ばれなかった物はその後どのような旅を続ける事になるのか?
また、この映画はAUTMATION、MACHINE、の映画でもある。
食肉加工、農場で使われる機械、器具にはそれぞれ役割があり、人間はいかに効率良く仕事を運ぶかの工夫を重ね開発してきた。
まるで生きているような機械にも目が釘付けになる。
身近な例えでは、自動洗濯機の中で回り続ける洗濯物を見つめ続けその場を離れがたくなる感覚。子供の頃エスカレーターの手すりにキズを付け、キズが周回してくるのを待っていた感覚。そんなものを思い出す。私は機械は苦手だが機械フェチにはたまらない映画だろう。
やはり牛、豚の屠畜場面のシステマチックな美しさが目を見張る。
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そういえばこの映画館の近くに牛の贓物を美味く食わせる店があった事を思い出す。脂身とか延髄とかとても美味いのだけれど、コレステロールを気づかい最近行っていない。空腹のせいもあり、お腹がぐぅと鳴った。
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同じくドキュメンタリー映画「東京オリンピック」鑑賞と同日に観た。
あちらは作られた映像ドキュメンタリーの傑作。1日でドキュメンタリーの両翼を観れたようで満足。
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チラシにも書いてありました。
きっと、誰かに教えたくなる。
観て損はありません。だから3連発しておきましょう。
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渋谷 シアターイメージフォーラム
トークショーもあるようです。
11月17日(土)17:00の回 森達也氏(映画監督・ドキュメンタリー作家、『いのちの食べかた』著者)
11月24日(土)17:00の回 内澤旬子氏(イラストルポライター、『世界屠畜紀行』著者)
私の親の世代ですと庭先で鳥や犬を絞めたり解体したりが日常だったそうですけど、私個人はやったことが無いですし、今の世の中では切り身の鮭が泳いでいると思っている子供がいたりするくらいですから、こういう映画は食べ物に対する理解を深めるために良いかもしれませんね。
庭先で思い出しましたが、10年位前アリゾナを走っていたら民家の庭先に巨大な牛がまるまる吊るしてあってギョッとしたことがありました。思えばアレがステーキの元なんだなあ。(汗
だったら絶対観てください。何故かR12なのでお子様連れは無理ですけど。
確かに7歳8歳ではまだチョット早いかもしれない。いづれ見せてあげたいな。
ただ、見方によっては人間の食に関する業を必ずしも大真面目に捉えているとは言えない所もあります。それは観る側に全て判断を任されているから。私のように不順な目で見ると・・・その辺がこの映画の良さかも。