「ベルファスト」

「ベルファスト」2021年　英　監督：ケネス・プラナー
Belfast

ベルファストで生まれ育った9歳の少年バディは、家族と友達に囲まれ、映画や音楽を楽しみ、充実した毎日を過ごしていた。笑顔と愛に包まれた日常はバディにとって完璧な世界だった。しかし、1969年8月15日、プロテスタントの武装集団がカトリック住民への攻撃を始め、穏やかだったバディの世界は突如として悪夢へと変わってしまう。住民すべてが顔なじみで、ひとつの家族のようだったベルファストは、この日を境に分断され、暴力と隣り合わせの日々の中で、バディと家族たちも故郷を離れるか否かの決断を迫られる。



劇場鑑賞スルー予定だったけど「グッド・ヴァイブレーションズ」を観たら見たくなったので滑り込んだ。
この監督の作品は見たこと無いが国は違えど同歳。
宗教紛争という過酷な環境下を子供目線で日常を描いていてとても好ましい。モノクロ日常のノスタルジーと彼が胸高鳴らせるエンタメ世界のカラー使い。
















良心的好感度の家族に関してはジジババが良い味出してて好き。ジュディ・デンチ、いい顔してんなぁ。モノクロポートレート親族遺影の中に忍ばせたい（何言ってる?）



家族のキャラが良くて父ちゃん、母ちゃん、爺ちゃん、婆ちゃんが名言吐きまくる。的を得ていてユーモアもある。
爺ちゃんの「ばあさんと50年一緒だが、いまだに言っていることがわからない」なんて、私の大好きなB&Bの名曲「世の中わからない音頭」に通ずる。（何言ってるんだ？）



当時の国の環境についてはこちらの方が恵まれてるんだけどサンダーバードのコスプレは羨ましいぞ。







いや、ちょっと待て、
子役の自然さや、いろいろ良い面多々あるのだが、本作の良さは偏にお母さん役のカトリーナ・バルフの美しさに尽きる！！！！











ミニスカでもパンツルックでも素敵すぎ。元々モデルさんなんですのね。キャラ的にもとても良くって亭主に対する怒りの表し方や暴動スーパーに環境に良い洗剤を返させに行く必死さ。理想であるバカボンママに通じる部分あるマドンナであった。何れ又スクリーンのカトリーナ・ママを見に来たい。













もう一つ。
暴動の中、家族が身を寄せ抱き合ってる輪に坊やを悪に引きずり込む姉ちゃんが加わるのには泣けた。



宗教って何なんでしょう。救われる人もいるかもだけど。結局思想が崇くても扱う人間たちが愚かすぎるって事か？世界に平和を。









シネマート新宿
2022年5月