JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

怪獣使いと少年の残した遺産

2006-11-12 | 怪獣たち
家にも怪獣のガチャポンがいっぱいあるけれど、たまに、こんなの持ってたっけ?なんていうような忘れ去られた怪獣たちも居ます。

この怪獣は巨大魚怪獣ムルチ

Hero-Nが遊んで出していたこの怪獣。見つけた時
「はて、こんなの持っていたかな?何だ、この怪獣?」
ガシャポンになったウルトラ怪獣なら、最悪名前を思い出さなくとも、あぁあの時のあの怪獣と認識できるはずなんだが・・・
ひょっとしてウルトラ以外の怪獣かもしれないなと思いHero-Nに聞いてみた。

「え?知らないの?これはムルチだよ」
「ムルチ?」
「ジャックに出てくる」

ほう、じゃあ図鑑で確認してみよう。
Hero-Nがボロボロになるまで何度も見ている怪獣図鑑で確認すると確かにムルチでした。

帰ってたウルトラマン第33話「怪獣使いと少年」に登場。帰りマンも33話ともなると、もう分りません。

そのムルチがゾアムルチとなってウルトラマンメビウスに登場。
何でも「怪獣使いと少年」の後日談となっているらしい。
という事でレンタルで予め見ておこうと思ったのですが、残念ながら貸出中。
仕方がないのでネットで調べておきました。
この第33話、とにかく救いようの無い問題作であるらしい。

差別、偏見、いじめ、集団心理・・・
当時、見ているものを本当に嫌な気持ちにさせる問題作で語り継がれているようだ。

そして30数年たった今でも、あれから地球人、日本人は少しは改善されたのだろうかとも思わされる作品らしい。

今の時代なら当然放映上不可能な描写があると思われます。
描写を制限する事で少しはマシになったのか?はたまた、堂々と描写していた30年前の方が、まだマシだったのか・・・

そんな救いようも無い作品の後日談でどう、解決させるのか興味を持って今回のウルトラマンメビウス第32話「怪獣使いの遺産」を見ました。

30数年前に起きた無知と恐れが生み出した不幸な事件。
怪獣使いのメイツ星人を父のように慕っていた少年は、その後も河原で穴を掘っていた。それを見かけた少女が少年の言葉に感銘し、やがてコノミの通う保育園の園長に。園長は少年から受け継いだ言葉を園児たちシッカリ伝えていた。

「勇気を持って話し合う事が大切。話し合ってお互い知ろうとしなければ・・・」

傷ついたメイツ星人(30数年前に地球人に殺されたメイツ星人の息子)にハンカチを差し出す園児たち・・・

「この子たちが大きくなった時、この星は今より優しくなっているでしょう」

ラストではメイツ星人を撃ったリョウが握手を求めると
「父の遺産の咲かせた花を見届けてからにしよう。」

子供達の未来に託す良いストーリーと旧作へのオマージュとなっていただけでなく、過去の忌まわしい悲劇、過ちを描いた厳しい問題作を見事に消化した後日談になっていて感動的でしたね。

怪獣ムルチは使われる身で、主役はあくまでメイツ星人でしたが、古代魚をモチーフにした正統派造形でなかなか良いのではないでしょうか。

メビウスのあと、たけしの特番で学級崩壊の問題を取上げているのをチラと見た。
こちらには現実があった。
あの保育園の園児たちや我が子がまともな教育を受けられない環境が目の前にあるかも・・・国民、保護者の品格を取り戻さなければ「やさしい星」は遠い・・・

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4 コメント

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いつもども! (てれすどん2号)
2006-11-12 01:23:21
幸福のスイッチのほうもTBありがとうございます。でも僕としてはやはり未来をさわやかに展望できるメビウスのほうがたとえ30分でも、6時間の番組よりも優って感じるわけで(笑)

ムルチの造形もよかったですね。何かスーツじゃなくて当時のデザイン画を忠実に再現したとか。脚本や演出のオマージュもしみじみと感じられる今回でした
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これは秀作 (tak)
2006-11-12 10:03:44
今回のムルチのエピソード、よかったですねぇ!。

僕らは「ウルトラマン」シリーズで様々なことを学んできたけれど、そうした伝統が今も健在であることを実感して嬉しくなった次第です。

うちの7歳児がよほどインパクトを受けたらしく、ムルチの絵を描いてました・・・。
返信する
Unknown (ガサツ夫)
2006-11-13 11:15:47
ああ、ムルチ…

当時まだ小学生だった私はこの救いようのない話、ストーリーはよく覚えていないんですが、打ち拉がれて、重くどんよりした気持ちになったことを今でも覚えています。

後日談としてウルトラマンメビウスでお話があったんですね。機会があれば見てみたいと思います。
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コメント御礼 (imapon)
2006-11-14 21:36:43
てれすどん2号さんへ

今回は単に懐かしい怪獣を復活させるだけじゃなかった事で◎ですね。
しかし、未来を展望する事によってしかさわやかに消化できない現状というのもあります。30数年前から我々は進歩したのでしょうか。

takさんへ

いつもルークくんの絵楽しみにしています。
男の子にはヒーローが必要なんですね。
takさんは劇場版の方はソフト化後の鑑賞でしょうか。是非劇場版も見てください。

ガサツ夫さんへ

当時の物を子供の頃に見た人はなお一層の感慨でしょうね。トラウマになっている人も多いとか・・・
DVD化されたら、是非見てください。
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