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「レ・ミゼラブル」2012年 英 監督:トム・フーバー
文豪ヴィクトル・ユーゴーの小説を基に、世界各国でロングラン上演されてきたミュージカルを映画化。
1815年、ジャン・バルジャンは、19年も刑務所にいたが仮釈放されることに。老司教の銀食器を盗むが、司教の慈悲に触れ改心する。1823年、工場主として成功を収め市長になった彼は、以前自分の工場で働いていて、娘を養うため極貧生活を送るファンテーヌと知り合い、幼い娘の面倒を見ると約束。そんなある日、バルジャン逮捕の知らせを耳にした彼は、法廷で自分の正体を明かし再び追われることになってしまい……。
ポプラポケット文庫で予習も万全。
ミュージカルの舞台など見た事もないし、ミュージカル映画もあまり見ない。
でも、「レ・ミゼラブル」くらいは、・・・ね。
お目当てはアン・ハサウェイとヘレナ・ボナム・カーターのキャスト。
158分の95%くらいは歌。ちょっとした台詞もみんな旋律が付いている。
慣れないミュージカルという形式に不安はあったけど・・・
通常、台詞で展開してここぞと言う時、急に役者が歌い出す形式のあの違和感もここまで徹底的に歌ってもらうと返って気にならず、受け入れられる。
ストーリーは抄訳本を読んだばかりだったので、物語を確認しながら追って行く感じになってしまい、それってつまらない事なのでありますが、その辺りもミュージカルという形式が効奏?
何といってもファンテーヌのアン・ハサウェイであります。
ちょっとビビるほど鳥肌。
絶望や悲嘆の底に居る時こそ、力を振り絞って魂の歌を歌いあげる(そんなに元気あるのかよ、というぐらい)事によって、観る側の感情にこうまで揺さぶりをかけてくるとは・・・。これは未知の世界。
原作の抄訳本で読む限り、このファンティーヌはちと愚かしい女の印象があった。実際、愚かしい女なんだろうけど、娘を思う心の迫力に愚かしさは微塵も感じない崇高さがありました。
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Les Miserables - Official Trailer HD
同様に悲恋のエボニーヌ(サマンサ・パークス)の歌にもグッとさせられちゃいました。
ミュージカルは悲しみの方が伝わりやすいんだな、きっと。
エボニーヌも抄訳本では「精薄か?」と思うほどの愚かな印象でしたが、こちらもそんな事は無く純愛が美しく、単純に胸を打ってくれちゃいました。
Les Misérables - "On My Own" Trailer
歌は皆、撮影現場で生録音ですと。
この雄大な物語の中にあってコメディ担当がテナルディエ夫妻。ヘレナ・ボナム・カーターのド嵌り。
これは明らかにスウィーニートッド意識してるでしょう。
宿屋の客の持ち物を歌いながらちょろまかしていく楽しさ。
亭主(サシャ・バロン・コーエン)が預かった娘の名をまともに覚えちゃいないギャグの反復もナイス。
宿敵シャベールのラッセル・クロウはとても人が良さそうで、最初、キャストとしていかがな物かと思いましたが、悪役ではない法に忠実に仕えた刑事として納得のできるキャストでした。
怪力ジャンバルジャンのヒュー・ジャックマン、フェイスもボディも素晴らしいです。
コゼット、カブローシュの子役も良いです。
特にカブローシュの使い方は上手かったね。
ラストでいよいよジャンバルジャンが召される段になって、アン・ハサウェイの再登場。決壊しそうになった。
それにしても、「生のミュージカルはもっと感動する」という意見。観た事が無いため、これがなかなか理解できない。映像の特性を生かした演出を持ってしても、やはり生の方が凄いのか?凄いんだろうな、生ですから。
観劇の場合、一方向からしか観る事が無い(回り舞台とかは別として)わけだけれども、これは一度体験してみたい気持ちになりました。大枚はたいてでも良い席で見なきゃダメだな、きっと。
既に敵わぬ事だが、本田美奈子のエボニーヌを観ておきたかったな。
MOVIX川口
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文豪ヴィクトル・ユーゴーの小説を基に、世界各国でロングラン上演されてきたミュージカルを映画化。
1815年、ジャン・バルジャンは、19年も刑務所にいたが仮釈放されることに。老司教の銀食器を盗むが、司教の慈悲に触れ改心する。1823年、工場主として成功を収め市長になった彼は、以前自分の工場で働いていて、娘を養うため極貧生活を送るファンテーヌと知り合い、幼い娘の面倒を見ると約束。そんなある日、バルジャン逮捕の知らせを耳にした彼は、法廷で自分の正体を明かし再び追われることになってしまい……。
ポプラポケット文庫で予習も万全。
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ミュージカルの舞台など見た事もないし、ミュージカル映画もあまり見ない。
でも、「レ・ミゼラブル」くらいは、・・・ね。
お目当てはアン・ハサウェイとヘレナ・ボナム・カーターのキャスト。
158分の95%くらいは歌。ちょっとした台詞もみんな旋律が付いている。
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慣れないミュージカルという形式に不安はあったけど・・・
通常、台詞で展開してここぞと言う時、急に役者が歌い出す形式のあの違和感もここまで徹底的に歌ってもらうと返って気にならず、受け入れられる。
ストーリーは抄訳本を読んだばかりだったので、物語を確認しながら追って行く感じになってしまい、それってつまらない事なのでありますが、その辺りもミュージカルという形式が効奏?
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何といってもファンテーヌのアン・ハサウェイであります。
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ちょっとビビるほど鳥肌。
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絶望や悲嘆の底に居る時こそ、力を振り絞って魂の歌を歌いあげる(そんなに元気あるのかよ、というぐらい)事によって、観る側の感情にこうまで揺さぶりをかけてくるとは・・・。これは未知の世界。
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原作の抄訳本で読む限り、このファンティーヌはちと愚かしい女の印象があった。実際、愚かしい女なんだろうけど、娘を思う心の迫力に愚かしさは微塵も感じない崇高さがありました。
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Les Miserables - Official Trailer HD
同様に悲恋のエボニーヌ(サマンサ・パークス)の歌にもグッとさせられちゃいました。
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ミュージカルは悲しみの方が伝わりやすいんだな、きっと。
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Les Misérables - "On My Own" Trailer
歌は皆、撮影現場で生録音ですと。
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この雄大な物語の中にあってコメディ担当がテナルディエ夫妻。ヘレナ・ボナム・カーターのド嵌り。
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これは明らかにスウィーニートッド意識してるでしょう。
宿屋の客の持ち物を歌いながらちょろまかしていく楽しさ。
亭主(サシャ・バロン・コーエン)が預かった娘の名をまともに覚えちゃいないギャグの反復もナイス。
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宿敵シャベールのラッセル・クロウはとても人が良さそうで、最初、キャストとしていかがな物かと思いましたが、悪役ではない法に忠実に仕えた刑事として納得のできるキャストでした。
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怪力ジャンバルジャンのヒュー・ジャックマン、フェイスもボディも素晴らしいです。
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コゼット、カブローシュの子役も良いです。
特にカブローシュの使い方は上手かったね。
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それにしても、「生のミュージカルはもっと感動する」という意見。観た事が無いため、これがなかなか理解できない。映像の特性を生かした演出を持ってしても、やはり生の方が凄いのか?凄いんだろうな、生ですから。
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観劇の場合、一方向からしか観る事が無い(回り舞台とかは別として)わけだけれども、これは一度体験してみたい気持ちになりました。大枚はたいてでも良い席で見なきゃダメだな、きっと。
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既に敵わぬ事だが、本田美奈子のエボニーヌを観ておきたかったな。
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MOVIX川口
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