「痴漢との遭遇」

「痴漢との遭遇」1978年　日活　監督：山本晋也

ある日、会社の秘書課に勤める礼子のライターを拾ったことから、純情な野村の心に恋が芽生える。しかし、野村は彼女を映画に誘うのが関の山で、それ以上の接近はできずに……



ビリー・ワイルダーを心酔しているピンク人なら「アパートの鍵貸します」のポルノ版を撮りたくなるのは至極全うで解りやすい。
ましてや当時、ポルノ界で突出した人気を誇るショートの原悦子がいるのだから。原悦子がシャーリー・マクレーンに見えても来ようってもんだ。
トランプしてる顔が超可愛い。
では、久保新二がジャック・レモンかと。いやいや、そんな事には頓着しない。
それより久保新二とたこ八郎の自由さが楽しい。
バイのたこ八郎痴漢先生は東大医学部卒の設定で物語上とても重要な役割を担う。
橘雪子が見られるのも嬉しい。本作では身体も絞れて美乳が際立つ。

好き勝手に使ってる劇伴も最高。
阿部敏郎「あせるぜ」に合わせて久保新二がノリノリ！
懐かしい。このシングル盤何故か持ってます。

実は未だに原悦子の自殺シーンでかかる悲壮なクラシック曲の題名が解らなくて悶々としている。

本来はタイトルで解るようにスピルバーグのパロ。第一種痴漢接近遭遇とか言ってるけどスピルバーグはワイルダーにブッ飛ばされた格好。

山本晋也監督作ではこれがピカ一でねーの？
なんせプロットはしっかりしているわけで･･･



シネロマン池袋