毎日、仕事や生活の中で、これは中国語でどう言うんだろう、と思ったことはありませんか?これから、いくつか例題を出して、それを中国語に訳していきたいと思います。
<1> 沖縄で、オスプレイ配備に反対する県民大会があった。
「沖縄の青い空はアメリカのものでもなく、日本政府のものでもなく、 私たち県民のものです」。
オスプレイは、英語で“osprey”。鳥のミサゴの意味です。タカ科の鳥で、海上を急降下して魚を捕まえる姿から、米軍の変翼式飛行機にこの名前をつけたのでしょう。中国語では、“魚鷹”yu2ying1ですが、そのままでは意味が通じませんので、「変翼式飛行機の“オスプレイ”」と補足説明を付け加えました。
青空:蒼天 cang1tian1。 ところで、浅田次郎さんの小説で、《蒼穹の昴》というのがありました。蒼穹 cang1qiong2も同じく青空。“穹”とは“穹窿”、天空が高くアーチを描くように見えることで、この言葉を見ると、“北京秋天”の抜けるような青空を連想します。
<2> モロッコなどで相次いだオスプレイの墜落について、防衛省は
「操縦ミス。機体は問題なし」とする米側報告をなぞった分析を公表した。
<1>でオスプレイに補足説明をつけたので、こちらでは補足説明は省略しました。 「米側報告をなぞった分析」について、“一模一様”を使い、米側報告と瓜二つの、という意味合いにしました。中国語の参考表現として、「鵜呑みにする」という成語があります。直訳すると、「なつめを丸のまま飲み込む」ということ。
<3> 行きたいところへ行ける「どこでもドア」。
「タケコプター」は自由に空を飛べる。
ドラえもんの道具です。こういうのが、訳しにくい。「どこでもドア」は、“如意門”と訳すようです。 タケコプターは、そのまま、「竹とんぼ」と訳しました。
ホームセンターなどに行くと、アイデア商品で、「どこでも○○」などという商品名が付けられているものがありますが、そういうのを見かけたら、中国語ではどう訳したら、意味がよく通じるだろう?と考えてみるのもおもしろいですね。
<4> 親離れと子離れ、どちらがむずかしいのだろう。
母親は子離れの時、へその緒を再び切るような思いの
一時(いっとき)が、母親にはあるのかも知れない。
とはいえ、昨今は親がかりの期間が延びるばかりのようだ。
「親離れ」は、“孩子従父母独立”、「子離れ」は、“父母開始不管孩子”と意訳しました。
「へその緒」は、“臍帯”qi2dai4。ところで、果物のネーブルオレンジは、英語で“navel orange”ですが、“navel”は「へそ」のこと。あの果実の外側のへそのところが、人間のへそにそっくりだから、こう名づけられたのでしょう。中国語でも、“臍橙”qi2cheng2と言います。
「親がかり」は子離れの反義語ですが、“父母要照顧孩子”と訳しました。
如何でしたでしょうか?ご質問等、ございましたら、どしどしお寄せください。今日はここまでです。
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