中国共産党中央政治局常務委員で、現在の政権でのNo.5に当たる李長春が4月11日より25日まで、アルメニア、ルーマニア、スロヴェニア、ケニア、モザンビークの、中欧、アフリカの5カ国を公式訪問されました。
ケニアでは、4月20日にナイロビ大学を訪問、そこでの講演の全文が、《人民網》に掲載されました。
講演の題目は、《加強中非友好合作 携手共建美好明天》(中国とアフリカの友好協力を強化し、手を携え共に素晴らしい明日を作ろう)。
この中で、次のような一節がありました。
■ “海内存知己,天涯若比隣”,是一千多年前中国唐代的著名詩句,也是中肯両国人民遠隔重洋但友誼源遠流長的生動写照。600多年前,中国著名航海家鄭和率領当時世界上最先進的船隊飄洋過海,与亜非各国開展了広泛的経貿和文化交流。1415年,鄭和的船隊来到肯尼亜的蒙巴薩港,受到当時的麻林国王和人民的熱情歓迎,麻林国王還専門派使者随船回訪中国,留下了中肯人民友好交往的一段歴史佳話。鄭和帯来的是絲綢、茶叶、瓷器和対非洲人民的友誼,播撒了中非友誼的種子。
・重洋 chong2yang2 遠い海。“重”はchong2と発音します。いくつもの海原を越えて行く、隔てる、という意味合いでしょうか。[用例]遠渉yuan3she4~(遥か海の彼方へ渡る)。
・源遠流長 yuan2yuan3 liu2chang2 [成語]源が遠ければ、流れも長くなる。歴史や伝統が長い喩え。[用例]中日両国的文化交流~(中日両国の文化交流は歴史が長い)。
・写照 xie3zhao4 (真髄をとらえた)描写。
・飄洋過海 piao1yang2 guo4hai3 “漂洋過海”とも書く。発音は同じ。はるばると海を渡る。大海を航海する、の意味。
・播撒 bo1sa3 蒔(ま)く。
□ 「この世の中によく知った友人がいれば、たとえ地の果てにいても、気持は通じ合う」。これは千年余り前の中国唐代の有名な詩ですが、中国とケニア両国の人民が、大洋で遠く隔てられても、友好の歴史は長く続いていることを生き生きと描写しています。600年余り前、中国の有名な航海家、鄭和は、当時、世界で最も先進的な船隊を率い、大海を航海し、アジアやアフリカの各国と広範な経済貿易や文化交流を展開しました。1415年、鄭和の船隊はケニアのモンパサ港に到着し、当時のマーリン国王や人民の心のこもった歓迎を受けました。マーリン国王は更に使者をいっしょに中国へ訪問させ、中国とケニア人民の友好交流の歴史佳話を残しました。鄭和がもたらしたシルク、茶葉、磁器と、アフリカ人民に対する友好は、中国とアフリカの友好の種を蒔くこととなりました。
15世紀、明の鄭和の大航海で、実際にケニアのモンパサ港に来ていたとは、当時の技術を考えると、すごいことであったと思います。
さて、この文で引用された詩の一節、“海内存知己,天涯若比隣”についてです。
これは、王勃の詩《送杜少府之任蜀州》の一節で、人口に膾炙した句で、遠方へ離別する友を励ますのに、よく使われます。
《送杜少府之任蜀州》は、王勃が長安にいる時に詠まれたもので、“少府”は唐代の県尉に対する通称。友人の杜という姓の少府が四川へ赴任するのを前に、彼への送別の気持ちを詩に詠んで贈ったもの。
詩の全文は次の通りです:
城闕輔三秦,風煙望五津。
与君離別意,同是宦游人。
海内存知己,天涯若比隣。
無為在岐路,儿女共沾巾。
□ 城闕輔三秦,風煙望五津:
最初の二句は、送別の場所と、相手がこれから行く方向を表す。 “城闕”は唐の都・長安を指す。“闕”que4は宮門両側の望楼のこと。 “三秦”は広く、長安付近を指す。項羽が秦を破ってから、元の秦の領土は雍、塞、翟の三国に分けられ、秦の三人の降将を王としたので、“三秦”と呼ばれる。 “城闕輔三秦”は、都・長安の周囲が“三秦”の地に囲まれていることを表す。一方、“五津”は、杜少府がこれから向かう場所。四川の岷江は、灌県から犍為までの間に白華津、万里津など五つの渡し場があり、“五津”と呼ばれた。首都の堂々とした楼閣が聳える地から、遥か煙たなびく地に赴く友人のことを思い、別れを惜しんでいる。
□ 与君離別意,同是宦游人:
“宦游”huan4you2とは、官職を求めて、各地を転々とすること。当時、役人としての職を探すのも、なかなか大変であったのだろう。この二句の意味は、「君は蜀州に県尉の職を得、君とはここで別れるけれども、私達は共に官職を求めて各地を転々とするところは同じなのだ」と、宮仕えの悲哀を歌っている。辞令一枚でどこでも行かないといけない辛さは、昔も今も変わりが無いようだ。
□ 海内存知己,天涯若比隣:
この二句で、にわかに筆の調子が変わり、遠くへ旅立つ友への励ましの口調となる。私たちはここで別れた後は、遥かに分かれ分かれになるが、悲しむことはない。この世の中によく知った友人がいれば、たとえ地の果てにいても、気持は通じ合う。“海内”は“四海”の内。つまり全世界のこと。
□ 無為在岐路,儿女共沾巾:
分かれ道で、あの若い男女のカップルのように、涙でハンカチを濡らすようなことはしないようにしよう。
王 勃(650年-676年)唐代初期の人。字は子安。「初唐の四傑」の一人。絳州竜門(山西省河津市)の人。祖父の王通は隋末の高名な儒学者で、祖父の弟・王績も詩人として知られた。幼くして神童の誉れ高く、科挙に合格、664年に朝散郎となり、ついで高宗の子の沛王・李賢の侍読となってその寵を受けたが、諸王の闘鶏を難じた「檄英王鷄文」を書いて出仕を差し止められ、剣南(四川省)に左遷された。虢州(河南省霊宝市)の参軍となったときに罪を犯した官奴を匿いきれなくて殺し、除名処分にあった。この事件に連座して交趾の令に左遷された父の王福時を訪ねる途中、南海を航行する船から転落して溺死した。まだ25歳の若さであった。
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前回に続き、胡錦涛主席の創設100周年を迎えた清華大学訪問の記事を読みます。前回は、清華大学の校史館を見学、過去の歴史を振り返り、現在の研究成果の展示などを見学していました。
今回は水利学部等の学部の研究風景を見学、若い学生と交流し、清華大学の将来の更なる発展への希望を語ります。
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百年砥砺鋳輝煌 水木清華再奮進
―記胡錦涛総書記在清華大学考察工作
2011年04月21日 来源:人民網
□ 百年の時間に研き鍛えられ、光り輝く。清らかに美しい“清華”は今尚奮起し前進を続ける。
―― 胡錦涛総書記、清華大学訪問記
■ 一些即将到辺遠地区和国防建設一線工作的応届畢業生也在校史館参観,見到総書記,大家興奮地圍攏過来,争相滙報自己到基層工作的志向和打算。胡錦涛対他們的選択表示賛許,他語重心長地説,在学校主要是学習理論知識,但要成長為国家的棟梁之材,還必須到社会這個大課堂去,向実践学習、向広大人民群衆学習。衷心希望同学們在基層一線経受鍛煉、増長才干,在服務祖国和人民的実践中実現自己的人生価値。総書記大声対畢業生們説:“有志者事竟成,祝你們成功!”大家激動地表示,一定牢記総書記教導,用出色的工作成績回報党中央的関懐和厚愛。
・圍攏 wei2long3 くるりと取り囲む
・滙報 hui4bao4 資料や情報をまとめ、上司や大衆に報告する。
・基層 ji1ceng2 現場。末端。
・志向 zhi4xiang4 将来についての志。
・賛許 zan4xu3 賞賛する
・語重心長 yu3zhong4 xin1chang2 言葉が懇ろで、思いやりが深い。
・棟梁 dong4liang2 棟木と梁。そこから転じて、一国の重任を担う人。“棟梁之材”で、「国家の重任を担う人材」。
・才干 cai2gan4 才能
・有志者事竟成 you3zhi4 zhe3 shi4 jing4 cheng2 志のある者は、必ず成功する。“竟”は「必ず」。
出典は南朝・宋の範曄《后漢書・耿弇geng3yan3伝》。
光武帝・劉秀が山東の青州十三郡を占拠していた張歩を攻めるため、耿弇geng3yan3を派遣した。臨淄lin2zi1の攻防では張歩との一騎打ちとなり、耿弇は足に矢を受けて負傷した。それを聞き、劉秀が自ら兵を率いて援軍に向かうことになった。それで、部下は耿弇に、援軍の到着まで、暫し兵を休めるよう言ったが、耿弇は困難を他人任せにできないと一層奮起し、遂に難敵、張歩を破った。このことを後で聞き、劉秀がこう語ったという。“将軍前在南陽,建此大策,常以為落落難合,有志者事竟成也。”(将軍(劉秀)は南陽にて、この大策を建議した時は、目標の実現の道のりはあまりに遠いと思っていたが、志のある者はそれを遂には実現してしまうものである。)
□ 何人かのもうすぐ辺境地区や国防建設の第一線で働く新卒の卒業生も校史館を見学していたが、総書記の姿を見ると、皆興奮して総書記を取り囲み、先を争って自分が現場で仕事をする意気込みや考えを報告した。胡錦涛は彼らの選択を賞賛し、懇ろにこう語った:学校では主に理論や知識を学ぶが、国家の重任を担う人材に成長するには、社会という教室に行き、実践を学び、幅広い人民群衆に学ばなければならない。皆さん達が現場の第一線で鍛えられ、才能を伸ばし、祖国と人民に服務するという実践の中で自己の人生価値を実現されることを心から希望すると。総書記は大きな声で卒業生達に語った:「志ある者は、必ず成功する。皆さんの成功をお祈りする」と。皆感動し、必ず総書記の導きを肝に銘じ、素晴らしい活動成果で党中央の配慮と愛情に報いたいと答えた。
■ 結構生物学中心主要開展与重大疾病机理相関的蛋白質結構及薬物発現研究,成立短短3年已獲得多項国際領先成果。在中心的実験室,一些科研人員正在做蛋白質純化和基因克隆実験。胡錦涛仔細観看実験,了解実験成果的応用前景,還問起年軽学者在這里発揮作用的情况。総書記深有感触地説:“看了你們這個中心,有両点印象尤為深刻。一是生命科学作為二十一世紀的核心学科,対于経済社会発展和人民身体健康関係重大。二是領軍人才在学科発展中起着関鍵性作用。”他鼓励大家百尺竿頭、更進一歩,在結構生物学領域取得突破性成果,努力使我国的生命科学研究走到世界前列。
・机理 ji1li3 メカニズム。
・百尺竿頭、更進一歩 bai3chi3 gan1tou2, geng4jin4 yi1bu4 [成語]百尺の竿頭(かんとう)さらに一歩を進む。学問、技能が既に高い水準にまで到達しているが、もう一段の努力、発展によりもう一歩レベルを高めようとすること。“百尺竿頭”とは、帆柱、マストの先端のこと。
□ 構造生物学センターは主に重大な疾病のメカニズムと関係のあるタンパク質構造と薬物の発見研究を展開しており、成立してわずか3年で多くの項目で国際的にリードする成果を獲得した。センターの実験室では、何人かの研究者がちょうどタンパク質の純化と遺伝子クローンの実験を行っていた。胡錦涛は仔細に実験を観察し、実験成果の応用の見通しを理解し、また若い学者達がここで発揮している役割について質問した。総書記は感慨深く語った:「皆さん方のこのセンターを見て、二つの点が特に印象に残った。一つ目は生命科学が21世紀の最重点の学問となり、経済社会の発展、人民の体の健康にとって重大な関係があること。二つ目はチームを引っ張る人材は、学問の発展の中で中心となる役割を果たすということだ。」総書記は、ここにいる皆が既に高いレベルにはあるが、もう一段の発展の努力をし、構造生物学領域で目覚ましい成果を上げ、我が国の生命科学研究を世界のトップレベルに高めるよう努力してほしいと激励した。
■ 清華大学水利系正式設立于新中国建立之初,対我国水利事業培養了大批人才,作出了重要貢献。40多年前,胡錦涛曾在這個系学習、工作過9個年頭。這次来到清華大学,総書記特意回水利系看望師生和校友。
・年頭 nian2tou2 年。足かけ……年。
□ 清華大学水利学部が正式に設立されたのは新中国建国初期で、我が国の水利事業に多くの人材を育成し、重要な貢献をした。40数年前、胡錦涛はこの学部で学び、9年間関係する仕事に携わった。今回、清華大学で、総書記は特に水利学部を訪問し、教師、学生、卒業生と面会した。
■ 走進熟悉的旧水利館,胡錦涛感到十分親切。他走到正在做教学実験的学生身辺,一起観察水流運動現象,還登上平台,観看学生做水電站水力学模型実験。総書記対水利系学生説,過去我們常講水利是農業的命脉,現在水利的重要性遠遠超出農業領域,還関係到経済安全、生態安全、国家安全,関係到国家経済社会発展全局。中央対水利事業一直高度重視,今年専門就新形勢下加快水利改革発展発了1号文件。你們将来一定会大有用武之地。他希望同学們珍惜宝貴光陰,掌握過硬本領,畢業以后成為推動我国水利事業又好又快発展的生力軍。
・命脉 ming4mai4 命脈。最も重要なもののたとえ。
・1号文件: 正式には“中央一号文件”といい、中共中央が毎年、新年度に出す1番目の文書で、国家のその年の行政の重点を示している。通常、最も緊急に解決を要する問題に関する指示事項が取り上げられる。過去は、三農(農業、農村、農民)に関する問題が多かったが、2011年は《中共中央 国務院関于加快水利改革発展的決定》と、水利問題が取り上げられた。
・用武 yong4wu3 武力を用いる、ということから転じて、腕を振るうこと。“大有~之地”で、「大いに実力を発揮する機会がある」の意味。
・本領 ben3ling3 技能。学習することによって得られる、かなり高度の技術のこと。主に書面で用いられる。“本事”も同様の意味だが、口語的。“硬本領”で、「優れた技能」。
・生力軍 sheng1li4 jun1 新手の軍隊。新鋭軍。新戦力。
□ よく知っている旧水利館に足を踏み入れると、胡錦涛はたいへん親しみを覚えた。彼はちょうど授業の実験をしていた学生の傍で、いっしょに水流運動の現象を観察し、更にプラットフォームの上に登ると、学生が水力発電所の水力学の模型実験を行っているのを観察した。総書記は水利学部の学生にこう語った:嘗て私たちはいつも、水利は農業の命脈であると言っていたが、今や水利の重要性は農業領域から遥かに超越し、経済の安全、生態の安全、国家の安全にも関わり、国家の経済・社会発展全体に関わるようになった。中央は水利事業を一貫して高度に重視し、今年は専ら新たな情勢下、水利改革発展の加速について、1号文件を発布した。あなた達は将来、きっと大いに実力を発揮する機会があると。彼は学生達が寸暇を惜しみ、優れた技能を身につけ、卒業後、我が国の水利事業をりっぱに迅速に発展させるよう推進するための新戦力になってくれることを希望した。
■ 新水利館的大庁里,胡錦涛与一些老同学歓聚在一起,大家撫今追昔,感慨万千。胡錦涛動情地対老同学們説:“回想当年,我們在清華園一起学習、一起生活,度過了難忘時光,結下了深厚情誼。40多年来,各位老同学在各自崗位上為国家、為人民作出了積極貢献。譲我們共同祝願我們的祖国繁栄富強、我們的人民幸福安康!”
・歓聚 huan1ju4 楽しく集う。団欒する。[用例]~一堂(一堂に集い、団欒する)。
・撫今追昔 fu3jin1 zhui1xi1 [成語]現在の事に触れて、昔の事を偲ぶ。
・感慨万千 gan3kai3 wan4qian1 感慨無量である。“感慨”は感慨を覚える。物事に深く感じる。“万千”は、数が多いこと。種々様々であること。“感慨万端”とも言う。
・動情 dong4qing2 興奮する。
□ 新しい水利館のホールで、胡錦涛は何人かの同級生と歓談し、現在のことに触れて昔を偲び、感慨無量であった。胡錦涛は興奮して、同級生達に言った:「昔を振り返ると、私たちは清華園でいっしょに学び、いっしょに生活し、忘れ難い時間を過ごし、深い友情を結んだ。40年余りの間、皆はそれぞれの職場で国家の為、人民の為、積極的に貢献してきた。私たちはいっしょに祖国の繁栄と富強、私たちの人民の幸福と無事を祈ろうではないか!」
■ 総書記来到清華大学的喜訊傳遍了整個校園。興奮不已的学生将大礼堂前的道路擠得水泄不通,大家紛紛向総書記問好。胡錦涛走到学生們中間,親切地同大家握手,人群中不時爆発出陣陣熱烈的歓呼。
・擠 ji3 人や物がぎっしり詰まる。人でいっぱいになる。
・水泄不通 shui3xie4 bu4tong1 [成語]水も漏らさない。厳重に取り囲んでいる。びっしりと立て込んでいるさま。
・陣 zhen4 [量詞]一定時間続く動作や現象を数える。
□ 総書記が清華大学に来たといううれしい知らせは学園中に伝わった。興奮止まぬ学生達で大講堂の前の道路は人でぎっしり埋まって通れなくなり、皆次々と総書記に挨拶をした。胡錦涛は学生達の中に歩み寄り、親しく皆と握手をした。群衆の中では度々熱烈な歓声が上がった。
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北京大学と並ぶ北京の最高学府の一つ、清華大学が、今年創立100周年を迎えました。清華大学は、理工系で中国のトップクラスの大学であると共に、最近では、朱鎔基、胡錦涛と、中国の政界の主要人物を相次いで排出しています。この大学の水利学部出身の胡錦涛が、4月21日、清華大学を訪問した、というニュースを紹介します。
清華大学は、北京市の西北の郊外にあり、その元は、清・康熙帝が作った離宮の熙春園です。熙春園は後に“清華園”と呼ばれるようになります。1900年、義和団事変による欧米など八カ国連合軍が北京に侵攻、清華園の北方の円明園が掠奪と破壊に遭います。清朝は八カ国と“辛丑条約”を結び、“庚子賠款”と呼ばれる賠償金を支払います。アメリカはこの賠償金を利用し、清華園の一部に1910年“清華学堂”を建設、これが清華大学の前身です。
今回の胡錦涛の訪問で、清華大学の過去の歴史と今日の研究成果、そして将来の更なる発展への期待が述べられています。
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百年砥砺鋳輝煌 水木清華再奮進
― 記胡錦涛総書記在清華大学考察工作
2011年04月21日 来源:人民網
・砥砺 di3li4 鍛え磨く。“砥”、“砺”ともに砥石のこと。[用例]良剣而不~則不能利(良剣も研かなければ鋭くならない)
・鋳 zhu4 作り上げる。形成される。
・水木清華 shui3mu4 qing1hua2 庭園の池の水や花木が清らかで美しいこと。これはまた、清華園の中の景勝地の名前である。
□ 百年の時間に研き鍛えられ、光り輝く。清らかに美しい“清華”は今尚奮起し前進を続ける。
―― 胡錦涛総書記、清華大学訪問記
■ 4月20日上午,中共中央総書記、国家主席、中央軍委主席胡錦涛来到清華大学考察,代表党中央、国務院,向全校師生員工和海内外校友表示熱烈祝賀和誠摯問候。総書記的到来,使清華人倍感親切和振奮,為百年清華朝着更高目標邁進添了強大動力。
・誠摯 cheng2zhi4 真摯な。誠実な。[用例]~的謝意(心のこもった謝意)
□ 4月20日午前、中共中央総書記、国家主席、中央軍事委主席、胡錦涛が清華大学を訪問し、党中央、国務院を代表し、全校の教員、学生、職員、及び国の内外の卒業生に熱烈な祝賀と心からの挨拶を行った。総書記の訪問は、清華大学の関係者を殊更に親しみと興奮をもたらし、百年の歴史を経た清華がより高い目標に向け邁進する為の強い原動力をもたらした。
■ 為慶祝建校百年,新落成的清華大学校史館精心布置了校史展和科研成就展。胡錦涛一到学校,就前往校史館参観。
□ 建学百周年を祝う為、新たに完成した清華大学校史館では、校史の展示と研究成果の展示を、心を込めてしつらえた。胡錦涛は到着すると、すぐに校史館を見学した。
■ 創建于1911年的清華大学,是一所蜚声中外的著名高等学府。建校百年来,清華大学始終秉持“自強不息、厚載物”的校訓,与祖国共命運、与時代同奮進,形成了中西融会、古今貫通、文理渗透的辧学特色,培養了一大批優秀人才,取得了一大批重要科研成果,為推動我国革命、建設和改革事業作出了突出貢献。
・蜚声 fei1sheng1 名を揚げる。
・中外 zhong1wai4 中国と外国。“蜚声中外”で「国の内外で名を馳せる」。“馳名中外”とも言う。
・秉 bing3 持つ。
・“自強不息、厚載物”的校訓:“自強不息、厚載物”は《易経》に出てくる言葉で、「自ら強い意志を絶えず持ち続け、高い徳のある人物として、大きな包容力を持つ」という意味。20世紀初頭、梁啓超は、清華大学で「君子を論ず」という講演を行った時、清華で学ぶ学生たちに中華民族の美徳の継承を期待し、《易経》この句を引用し、学生たちを激励した。後に、この句は、清華大学の校訓となった。
・貫通 guan4tong1学術や思想の全部を完全に理解していること。通暁する。
・文理渗透 wen2li3 shen4tou4 “渗透”は、浸透する、染み通る、意味。“文理”とは大学の専攻の文科系と理科系。文系と理系の学科を入り混じらせ、学問、人間的に幅広い人材を育てること。
・辧学 ban4xue2 学校を経営(運営)する。
□ 1911年に創設された清華大学は、国の内外で名を馳せた著明な高等学府である。建校して百年、清華大学は終始「自ら強い意志を絶えず持ち続け、高い徳のある人物として、大きな包容力を持つ」という校訓を持ち続け、祖国と運命を共にし、時代と共に奮闘、進歩し、中国と西洋を融合し、古今の学問に通暁し、文系と理系の入り混じりを学校運営の特色とし、多くの優秀な人材を育成し、多くの重要な科学研究成果を上げ、我が国の革命、建設、改革事業の推進に、突出した貢献をした。
■ 胡錦涛走進展庁,一辺観看展覧,一辺聴取介紹。那記録着建校初期歴史的档案,定格着清華師生当年参加“一二・九”運動的図片,再現着学子們在密云水庫建設工地上辺労働辺学習情景的視頻,薈萃着550多位両院院士和人文大師的名家廊,代表着学校最新科研成果的空間微系統和納型衛星、有机発光顕示技術産品、戦国竹簡“清華簡”整理報告……深深吸引了総書記的目光,他為清華大学走過的百年歴程和取得的輝煌業績感到由衷的欣慰。胡錦涛希望清華大学以建校百年為新的起点,全面貫徹党的教育方針,堅持教書育人,進一歩提高教学質量和科研水平,努力躋身世界一流大学行列,為国家富強、民族振興造就更多優秀人才、提供更多智力支持,不断譜写清華大学新的輝煌篇章。
・定格 ding4ge2 映画や動画がある画面で急に動かなくなること。そこから転じて、はっきりと記録すること。固定不変の様式や規格。
・“一二・九”運動: 1931年の満州事変以降、日本の関東軍は、中国・東北から華北地方に自らの権益拡大を図り、自らの息のかかった傀儡政権を樹立させ、南京国民政府から分離させる動きをしていた。こうした動きに、学生達の間で抗日救国運動が高潮し、中国共産党の指導下で、同年11月“北平市大中学校学生聯合会”が成立、学生たちが自主的に抗日救国の活動を進めた。12月9日、“冀察政務委員会”という傀儡政権が成立というニュースが流れたことから、北京の2万人の学生が前門、天橋で集会を開き、日本の傀儡政権樹立や侵略に反対を決議、その後、学生たちはデモ行進を行った。この動きは中国全土に拡大、さらに国民党の内戦停止、抗日民族統一戦線、すなわち国共合作につながっていく。
・学子 xue2zi3 書面語で、学生のこと。
・薈萃 hui4cui4 選り抜きの人物や品物が一か所に集まること。[用例]~一堂(一堂に会する)
・両院院士 liang3yuan4 yuan4shi4 中国科学院院士と中国工程院院士の総称。“院士”とは、学士院、アカデミーの会員のこと。中国科学院は、中国の科学技術分野の最高の学術機構で、主に自然科学、ハイテク技術の研究開発分野。中国工程院は、中国の工程技術の最高の学術機構で主に化学、冶金、材料工学、環境、軽工業、紡織、機械、エネルギー、鉱工業、農業、土木、水利、建築の研究開発分野が含まれる。
・欣慰 xin1wei4 喜んで安心する。うれしくてほっとする。
・躋身 ji1shen1 人があるレベル、領域にまで昇りつめる。そういう地位に身を置くこと。
・造就 zao4jiu4 育成する・譜写 pu3xie3 作曲する。
□ 胡錦涛は展示ホールに入ると、展示を見ながら、紹介に耳を傾けた。そこには、建校初期の歴史を記録した資料、清華の教師や学生が当時、“一二・九”運動に参加したことを記録した写真、学生達が密雲ダムの建設現場で働きながら学習した情景を再現した映像、550名余りの中国科学院と中国工程院の会員と人文科学の大家を一堂に紹介した名家廊、学校の最新の科学研究成果を代表する、空間制御システムやナノ型衛星、有機発光表示技術製品、戦国時代の竹簡“清華簡”の整理報告……これらは総書記の眼光を深く引き付け、清華大学が歩んできた百年の歴史と獲得した輝かしい業績に、心からの喜びを感じさせた。胡錦涛は清華大学が建校百年を新たな起点とし、党の教育方針を全面的に貫徹し、教育により人材を育て、より一層教育の質と科学研究のレベルを向上させ、世界一流の大学に列せられるよう努力し、国家の富強、民族の振興の為、より多くの優秀な人材を育成し、より多くの知力の支援を提供し、絶えず清華大学の新たな光り輝く楽曲を作曲していくことを希望した。
■ 在校史館,胡錦涛親切会見了楊振寧等知名教授。楊振寧教授結合親身感受談到,現在国内科研環境明顕有了改善,対海外人才的吸引力大大増強。胡錦涛聴了以后表示,我們還要進一歩為包括海外帰国人員在内的各方面人才発揮作用創造更好的環境。得知楊振寧年近九旬還在帯研究生并給本科生講課,総書記連声称道,并請他注意保重身体。姚期智教授獲得過世界計算机科学領域最高奨図霊奨,胡錦涛向他詢問対推動我国這一領域的研究有些什麼建議。王大中教授是清華大学老校長、我国著名核能専家,総書記同他討論起発展核電需要注意的問題。環境学院銭易教授談了対開展緑色教育的看法,胡錦涛対她的見解表示賛同。胡錦涛対教授們説,你們都是国家的宝貴財富,長期以来献身科学事業、攀登科学高峰,取得了被海内外学術界公認的重大成就,為祖国贏得了無尚栄光。総書記希望各位知名教授多多提携優秀年軽人才,為我国科学和教育事業発展貢献智慧和力量。
・旬 xun2 10年を“1旬”とし、年齢をあらわす。[用例]家有八~老母。
・連声 lian2sheng1 続けざまに言う。[用例]~賞賛(続けざまに褒める)
・図霊奨 tu2ling2 jiang3: A.M. Turing Award。アメリカ計算機協会(ACM)が1966年に設立し、コンピュータ界のノーベル賞と言われ、コンピュータ事業で突出した貢献をした人に贈られる。この名は、人工知能の生みの親、イギリス人のAlan Mathison Turing(1912-1954)を記念して付けられた。
・攀登 pan1deng1 よじ登る。高い目標に到達する。
・無尚 wu2shang4 この上無い。通常、“無尚光栄”(この上無い光栄)の形で使う。
□ 校史館で、胡錦涛は楊振寧等、著明な教授と親しく会見した。楊振寧教授は自らの経験を交えて話をし、現在の国内の科学研究の環境は明らかに改善し、海外の人材の吸収力が大幅に高まっていると語った。胡錦涛は話を聞いてから、我々はより一層、海外から帰国した人員を含め、各方面の人材が能力を発揮できるよう、より良い環境を作らなければならないと表明した。楊振寧が90歳近い年齢にも拘わらず尚大学院生を指導し、学部生への講義を行っていると聞き、総書記は続けざまに賞賛し、楊教授に体に注意するようにと言った。姚期智教授は、世界のコンピュータ科学の領域の最高の賞であるA.M.ターニング賞を獲得したことがある。胡錦涛は姚教授に我が国のこの領域の研究にどのような建議があるか訊ねた。王大中教授は清華大学の元校長で、我が国の有名な原子力の専門家である。総書記は王教授と原子力発電の発展で注意しなければならない問題について、討議し出した。環境学院の銭易教授は、グリーン教育の展開の考え方について話をし、胡錦涛は銭教授の見解に賛同を表した。胡錦涛は教授達にこう語った:皆さん方は国家の大切な財産で、長期間、科学事業に貢献され、科学技術の高い峰に登り、国の内外の学術界で公認された重大な成果を上げられたことは、祖国が勝ち得たこの上ない光栄ですと。総書記はこれら有名な教授一人一人ができるだけ多くの優秀な若い人材と手を携え、我が国の科学と教育事業の発展の為に智慧と力を捧げてくれるよう希望した。
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できるだけ分かりやすくするため、いろいろ解説をつけましたので、長くなってしまいました。次回、後半を読んでいきます。
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徐霞客 xu2 xia2ke4という人の名前をご存じでしょうか?中国・明代の旅行家で、彼の著作《徐霞客游記》は、中国の山野の自然を実際に踏破し、そのありのままの姿を文に残した、ということで画期的な意味を持っています。中国国家旅遊局は、この《徐霞客游記》の著述が始められた5月19日を“中国旅遊日”と定める、と発表しました。
以下、徐霞客の足跡について、調べてみました。
徐霞客 (1587年1月5日—1641年3月8日)明代の旅行家。江蘇・江陰の人で、裕福な家庭に生まれた。父・徐有勉は仕官を望まず、地方の有力者と交際し、また旅行し山水を愛でることを好んだ。徐霞客は父親の影響を受け、幼い時から地理、歴史の書物を読むことを好んだ。しかし、その当時の読書人の、科挙の試験に合格し、役人になるための学問は好まず、むしろ自ら各地を旅行し、書物に書かれたことを実際に自分の眼で見て確かめることを望んだ。
徐霞客は54年の生涯のうち、20年余りの時間、各地を旅行した。彼が足跡を記したのは、江蘇、安徽、浙江、山東、河北、河南、山西、陝西、福建、江西、湖北、湖南、広東、広西、貴州、雲南等の16の省で、東は浙江の普陀山、西は雲南の騰衝、南は広西の南寧一帯、北は河北・薊県の盤山を訪れ、当時の感覚では、中国全土の大半と言ってよい範囲であった。移動は、一部は船や馬も使ったが、大半が徒歩で、しかも彼自身が自ら荷物を背負ったそうである。
こうして生まれたのが、日記体で書かれた、260万字に及ぶ《徐霞客游記》であり、今日、そのうち60万字余りが伝わっている。
彼の旅行は、大自然の奥の神秘を探究するもので、20代には、先ず自らの生活圏の近くの太湖周辺、泰山などに足跡を残し、次いで28歳~48歳の間に、浙江、福建、黄山、北方の嵩山、五台山、華山、恒山といった諸名山を訪れた。晩年の51歳から54歳の間には、浙江、江蘇、湖広、雲貴の江南の山地や河川を見て回っている。
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次の文は、温家宝が2007年8月24日、徐霞客生誕420周年の記念活動の為に書いたもので、“中国旅遊日”制定報道の関連記事として、転載されたものです。
温家宝撰文: 紀念徐霞客
2011年04月13日 来源:人民網-《人民日報》
・撰文 zhuan4wen2 文章を書く。
■ 紀念徐霞客,心懐景慕。《徐霞客游記》対人類文化的貢献,在于徐霞客用人文精神与科学精神的文字,将中華民族頼以生存的山川大地予以逼真的描画;在人与自然,人与社会,人的自我意識等方面,完成了開拓性的全方位生態探討与審美観照。
・景慕 jing3mu4 敬慕(する)。慕い仰ぐ。“心懐景慕”で「敬慕の情を抱く」。
・予以 yu3yi3 “給以……”、“加以……”と同義で、「……してやる」の意味。
□ 徐霞客を記念し、私は心から敬慕の情を抱く。《徐霞客游記》の人類文化に対する貢献は、徐霞客が人文精神と科学精神の言葉を用い、中華民族がその生存の頼みとする大地を、真に迫って描写したことにある。また、人と自然、人と社会、人の自我意識等の面で、フロンティアとしての全方位的な生態の探究と審美的な観察を完成させたことにある。
■ 徐霞客行走大自然中的悠游自在、上下求索;追求真知中的堅苦卓絶、得心応手,是与他対大自然的礼敬尊崇和心印情懐分不開的。
・堅苦卓絶 jian1ku3 zhuo2jue2 [成語](艱難辛苦の中で)忍耐強さが人並み以上であること。
・得心応手 de2xin1 ying4shou3 [成語]思い通りの結果が得られる。事がすらすらと運ぶ。
・印 yin4 ぴったり合う。符合する。[用例]心心相~(心がぴったり合う。以心伝心。)
□ 徐霞客は、大自然の中を進んで行く時、ゆったりと自由気儘で、あちらこちらを探索した。彼が正しい知識を追求する時に並はずれて忍耐強く、予期した成果を得ることができたのは、彼の大自然に対する敬い、崇拝と、自然に寄り添う気持ちと切り離すことができない。
■ 作為中華文化滋養出的這位先哲,対地理的認識,対資源的愛護,尤其対水利的精心勘察,譲他本能地意識到人類生活中水的要義,人与人之間魚水和諧的要義,人的品性之上善若水的要義。
・精心 jing1xin1 苦心して。心をこめて。念入りに。[用例]~傑作jie2zuo4(入魂の傑作);~培植pei2zhi2(丹精込めて育てる)
・勘察 kan1cha2 採鉱や工事を行う前に、実地調査する。踏査する。
・要義 yao4yi4 大切な意味。重要な意義。“……要義”という句を3つ並べた表現技法に注目。これにより、文にリズムと躍動感を与えている。
・魚水和諧 yu2shui3 he2xie2 [成語]夫婦の仲の良いことなどが、まるで水魚の交わりのようであること。
・上善若水 shang4shanr ruo4shui3 《老子》の“上善若水,水善利万物而不争。”(《道経第八章》易性第八)から出た言葉で、「最高の善行というものは、水のように万物を潤すことができ、しかも名利を争ったりしない」という意味。
□ 中華文化に滋養を与えたこの先哲は、地理に対する認識、資源に対する愛護、とりわけ水利に対する渾身の踏査は、彼に本能的に、人類の生活の中での水の大切さ、人と人の間の関係が水魚の交わりのように調和していることの大切さ、人の品性は、水のように万物を潤すことができ、しかも名利を争ったりしないことが大切であるということを意識させた。
■ 《徐霞客游記》把三者圓融一体,潜移默化,沁入読者的心霊。中華経典的如此魅力,経受了時間的検験,歴史的審読。
・圓融 yuan1rong2 [仏教用語](この場合、yuan1と一声で発音するようである)頑なな気持ちを排し、円満で融通無碍な心持になること。
・潜移默化 qian2yi2 mo4hua4 [成語]感化を受けて、知らず知らずのうちに思想や性格が変化すること。[用例]文藝対人們思想起着~的作用。(文芸は人々の思想に目に見えない感化作用を与えている。)
・沁 qin4 気体や液体が、染み透る。染み込む。にじみ出る。[用例]沁人心脾qin4ren2 xin1pi2([成語]新鮮な空気や水分が体に染みわたること。転じて、すばらしい音楽や文学が人を清新で爽快な気持ちにさせること。)
・心霊 xin1ling2 心。[用例]~深処(心の奥底)
・審読 shrn3du2 文章を閲読して審査する。書類や文章を詳しく調べ、チェックすること。検閲する。“審閲”ともいう。
□ 《徐霞客游記》は、この三者を溶け合わせて一体にし、目に見えない形で感化し、読者の心に浸透する。中華の古典文学のこのような魅力は、時間の検閲、歴史の審査を受けたものである。
■ 時代進展到今天,人類如何生存,如何与自然和諧相処,如何維護全球的和平与発展,如何提高人類自身的人文与科学素質,依然是面臨的重大問題。多年来対徐霞客和徐学的研究,就是在這個人文大基礎与終極大方向上不断深化着的。
・相処 xiang1chu3 付き合う。生活や仕事を共にする。
□ 時代は今日のように進化を遂げたが、人類が如何に生存し、如何に自然と調和し共に暮らすか、如何に地球の平和を維持して発展するか、如何に人類自身の人文と科学の素質を向上させるかは、依然として我々が直面する重大な問題である。長年、徐霞客と「徐学」(徐霞客に関する学問)についての研究は、この人文の大きな基礎と終極の大きな方向の上を絶えず深化してきた。
■ 我由衷希望新世紀対徐霞客的紀念和対徐学的研究,能够gou4促進人們熱愛自然、熱愛生活,在領略祖国名川大山中増進対祖国的熱愛;使人們在伝承与開発中得到深刻啓悟,従而促進人們更加懂得保護資源、環境和生態。
・領略 ling3lve4 初めて知る。味わう。
□ 私は、新世紀が徐霞客への記念、「徐学」に対する研究により、人々の自然への熱愛、生活への熱愛を促進することができ、祖国の有名な河川や巨大な山塊を初めて知る中で祖国への愛情を増進させ、人々に伝統の継承と新たな開発の中で深い啓発と悟りを得さしめ、それにより人々がより一層、資源、環境、生態系の保護を理解することを促進することができるよう、心から希望する。
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温家宝自身、北京地質学院で地質構造を学んだ経歴から、徐霞客の実際に自分の眼で大地の姿を観察し、特に河川の水源地帯を実地に調べたという姿勢に共感を持たれていることが、この文から窺えます。
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ボアオ・アジア・フォーラムは、世界経済フォーラム(通称・ダボス会議)のアジア版を目指して、中国政府のバックアップにより2001年に設立され、アジア25カ国とオーストラリアの計26カ国が参加している。2002年4月に第1回の年次会議が開催され、今年が第10回目である。
会場となる博鼇bo2ao2は、海南島の東海岸に位置する瓊海qiong2hai3市に属する。“瓊”は海南島(海南省)の別称で、美しい玉の意味。博鼇の“鼇”は、伝説上の海の大亀の意味で、ウミガメの多く集まる所という意味だろうか。何れも、南国に相応しい美しい名前である。瓊海市は人口45万人。海南島北部の省都・海口市から86Km、南部のリゾート都市・三亜からは163Kmの距離がある。博鼇は瓊海市に属する鎮(村)で、人口1万の、海沿いのリゾートである。
今年は年次会議開催10周年ということで、中国政府は国際会議開催の日程に工夫をし、15日のフォーラム開幕の直前、14日に同じ海南島の三亜でブリックス(BRICS)首脳会議を開催、胡錦涛主席が二つの会議を主催するようにした。これにより、ブリックス首脳会議に出席した、ロシア・メドベージェフ大統領、ブラジル・ルセフ大統領、南アフリカ・ズマ大統領がそのままフォーラムの開幕式に参加、更に韓国・キム・ファンシク首相、スペイン・サバテロ首相が開幕式に参加している。
尚、日本からは、このフォーラムの現在の理事長を務められておられる福田康夫元首相が参加された。
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以下は、フォーラム開幕式での、胡錦涛主席講演の抜粋である。
推動共同発展 共建和諧亜洲
在博鼇亜洲論壇2011年年会開幕式上的演講
(2011年4月15日,海南博鼇)
中華人民共和国主席 胡錦涛
□ 共同の発展を推進し、調和のとれたアジアを共に建設しよう
■ 10年前,在亜洲有関方面和人士共同努力下,博鼇亜洲論壇宣告成立。這是新形勢下亜洲団結意識日益提高、合作意願不断増強的一個重要標志。10年来,博鼇亜洲論壇在凝聚亜洲共識、伝播亜洲声音、促進亜洲合作方面発揮了重要作用,已経成為全球具有重要影響的経済論壇之一。博鼇亜洲論壇之所以能够gou4不断成長,得益于亜洲快速発展,也見証和推動了這一歴史進程。
・得益 de2yi4 役に立つ
・見証 jian4zheng4 (目撃者として)証明する
・進程 jin4cheng2 進んでいく道。プロセス。
□ 10年前、アジアの関連する部門と人々の共同の努力の下、ボアオ・アジア・フォーラムは成立を宣言した。これは新たな情勢下でアジアの団結意識が日々高まり、協力への願いが絶えず強まる一つの重要な標しであった。10年来、ボアオ・アジア・フォーラムはアジアの共通意識を凝縮させ、アジアの声を伝播し、アジアの協力を促進する面で重要な役割を果たし、グローバルで重要な影響力を持った経済フォーラムの一つになった。ボアオ・アジア・フォーラムが絶えず成長することができた所以は、アジアの迅速な発展の役に立ち、この歴史の進むべき方向を証明し、推進したからである。
■ 10年来,亜洲経済快速発展,区域合作蓬勃推進,国際影響力持続提高。亜洲経済在国際金融危机中率先企穏復蘇,成為拉動世界経済恢復和増長的重要引。亜洲発展不僅有力改変着亜洲人民命運,而且日益影響着世界発展進程。
・蓬勃 peng2bo2 盛んである。[用例]~発展(盛んに発展する)
・企穏復蘇 qi3wen3 fu4su1 下落を止め、回復する。“企穏”は元々、株式市況で使われた言葉で、“企”は広東語のkeiで“站”の意味。“企穏”は“站穏”の意味で、市況の下落が止まり、堅調に転じること。香港で使われていたものが、中国の株式市場関係者が学んで持ち帰り、そのまま使われるようになったそうだ。よく使われるのは、“企穏回昇”(市況が回復に転じる)という言い方。“復蘇”は、よみがえる。
・引 yin3qing2 エンジン。英語のengineの音訳。
□ この10年、アジア経済は迅速に発展し、域内の協力は大いに推進され、国際的な影響力は引き続き高まっている。アジア経済は国際金融危機の中で率先して回復し、世界経済の回復と成長を牽引するエンジンとなった。アジアの発展は、アジアの人々の運命を変える力があるだけでなく、日増しに世界の発展プロセスに影響するようになった。
■ 亜洲人民歴来具有同舟共済的団結精神。亜洲人民是一家。歴史上,亜洲人民在掌握民族命運的斗争中曾経并肩戦斗、風雨同舟。近年来,従応対亜洲金融危机到応対国際金融危机,従抗撃印度洋海嘯到抗撃中国汶川特大地震災害,亜洲人民守望相助、患難与共。随着亜洲区域一体化進程加快,亜洲人民命運更加緊密地聯系在一起。
・同舟共済 tong2zhou1 gong4ji4 [成語]同じ船に乗っている人々は互いに助け合う。同じ事に当たっている人々が互いに力を合わせて難局を切り抜ける喩え。
・并肩 bing4jian1 肩を並べる。そこから派生して、共に行動すること。[用例]~作戦(共に戦う)。
・風雨同舟 feng1yu3 tong2zhou1 [成語]困難を共に切り抜ける。“風雨”は困難、苦労の意味でも用いられる。[用例]経~,見世面(苦労して、世間を渡る)。この段落では、アジアの人々はこれまで共に協力して、難関を乗り越えてきた、ということを強調するため、修辞効果を狙い、同義の成語やそれに準じた言葉を多用している。“同舟共済”、“并肩戦斗”、“風雨同舟”、更にこの後の“守望相助”、“患難与共”と、実に5つも同義語、近似語を使っている。
・抗撃 kang4ji1 抵抗して反撃を加える。
・海嘯 hai3xiao4 津波。
・患難与共 huan4nan2 yu3 gong4 苦労を共にする。“患難”は難儀。艱難。[用例]~之交(苦労を共にした友人)。
□ アジアの人々はこれまでずっと助け合いの精神を持ってきた。アジアの人々は一つの家族である。歴史の上でも、アジアの人々は民族の運命を左右する闘争の中で、共に戦い、共に困難を切り抜けてきた。ここ数年、アジア金融危機への対応から国際金融危機への対応まで、インド洋大津波の撃退から中国汶川特大地震の撃退まで、アジアの人々は互いに助け合い、苦労を共にしてきた。アジア地域の一体化プロセスが加速するに従い、アジアの人々の運命は更に緊密に結びつくようになった。
■ 在世界多極化、経済全球化深入発展的形勢下,如何処理好発展和穏定的関係依然是擺在亜洲人民面前的重大課題。本次年会以“包容性発展:共同議程与全新挑戦”為主題,具有重要意義。推動共同発展,共建和諧亜洲,這是時代賦予亜洲人民的共同使命。
・包容性発展:共同議程与全新挑戦 今年のボアオ・アジア・フォーラムのテーマである。意訳すると、「包容力のある発展:共にプロセス(進程)を議論し、全く新たな挑戦を目指そう」ということになると思う。“包容性”というのは、“開放”と並んで今の中国の対外戦略の重要なポイントの一つになっている。すなわち、従来の単なる「開かれた国」から一歩進み、世界に対し自らの「包容力」を発揮して指導的な役割を発揮する、という、名実ともに「世界の強国」となろうという意志の表れであろう。
・賦予 fu4yu3 任務や使命を授ける。与える。
□ 世界が多極化し、経済のグローバル化が隅々にまで発展している情勢下で、如何に発展と安定の関係を処理するかは、依然としてアジアの人々の眼前に置かれた重大な課題である。今回の年次会議は、「包容力のある発展:共にプロセスを議論し、全く新たな挑戦を目指そう」をテーマとしており、重要な意義を持っている。共同の発展を推進し、調和のとれたアジアを共に建設すること、これは時代がアジアの人々に授けた共同の使命である。
■ 10年来,中国経済持続快速発展,経済実力、綜合国力、人民生活水平邁上新的台階,国家面貌発生挙世瞩目的歴史性変化,為促進亜洲和世界経済増長作出了重要貢献。10年来,中国深化同亜洲国家的睦隣友好,広汎参与区域合作,同几乎所有亜洲国家建立起不同形式的伙伴関係,成為多個亜洲国家的最大貿易伙伴和最大出口市場。2010年,中国同亜洲国家貿易額達到9316億美元。中国-東盟自由貿易区涵蓋19億人口,成為発展中国家自由貿易区的典範。中国同亜洲和世界聯系的広度和深度達到前所未有的水平,在国際和地区事務中発揮了重要的建設性作用。事実充分証明,中国発展繁栄離不開亜洲,亜洲発展繁栄也需要中国。
・挙世瞩目ju3shi4 zhu3mu4 世間全体が注目する。万人の注目するところとなる。
・睦隣 mu4lin2 隣人や隣国と仲良くすること。[用例]~関係(善隣関係)。
・中国-東盟自由貿易区:略称CAFTA。いわゆるEFTAの取り決めを中国とASEAN10ヶ国の間で結んだもので、2010年1月1日より運用が開始された。ASEANと中国の間の貿易は、世界貿易全体の13%を占める。域内の人口19億人、GDP総額6兆USドルに達する、巨大な経済体が成立した。
・涵蓋 han2gai4 含む。包含する。“覆蓋”fu4gai4もほぼ同じ意味。
・典範 dian3fan4 手本。模範。
□ この10年、中国経済は継続して速いスピードで発展し、経済的実力、綜合的な国力、人民の生活レベルは新たなステップに足を踏み出し、国家の容貌には世間全体が注目する歴史的な変化が発生し、アジアと世界経済の成長の促進のため、重要な貢献をした。この10年、中国はアジア国家との善隣友好を深め、広汎に域内協力に参与し、ほとんど全てのアジアの国と異なった形式のパートナー関係を打ち立て、多くのアジアの国の最大の貿易パートナー、そして最大の輸出市場となった。2010年、中国とアジアの国々との貿易額は9316億米ドルに達した。中国-ASEAN自由貿易地域は19億の人口を包含し、発展途上国の自由貿易地域のお手本となった。中国とアジア、及び世界のつながりの広さ、深さはこれまでになかったレベルに達し、国際的、及び地域的な実務の中で重要な、建設的な機能を発揮した。こうした事実は、中国の発展・繁栄はアジアと切り離すことができず、アジアの発展・繁栄にも中国が必要であることを充分に証明している。
■ 未来5年,中国将着力参与全球経済治理和区域合作,推動国際経済金融体系改革,推動建立均衡、普惠、共贏的多辺貿易体制,反対各種形式的保護主義,促進国際経済秩序朝着更加公正合理的方向発展。我們将継続積極参与10+1、10+3、東亜峰会以及中日韓合作,推動中国-東盟自由貿易区穏歩発展。我們将加強同周辺国家在交通、能源管道、信息通信、電網等領域的基礎設施建設合作,提升本地区互聯互通水平。中国将継続推進同亜洲国家在旅游、文化、教育、青年等領域的交流合作,加深中国人民同亜洲各国人民相互了解和友誼。
・治理 zhi4li3 統治する。管理する
・均衡 jun1heng2 バランスがとれた。均衡のとれた。
・10+1:ASEAN10ヶ国に中国が加わった首脳会議のことを、ASEAN10ヶ国+(日本、韓国、中国)の加わる会議と区別し、“東盟10+1”と呼ばれる。
・10+3:ASEAN10ヶ国に、日本、韓国、中国の3カ国が加わった首脳会議のこと。
・東亜峰会:英語名称はEast Asia Summit(略称EAS)。毎年1回、東アジアの16カ国の政府首脳が参加して開催される。16カ国とは、ASEAN10ヶ国に、中国、日本、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドの6カ国を加えたもの。議長国は、ASEAN加盟国が務める。尚、ロシアも2005年に加盟申請し、現在はオブザーバー参加の位置付けになってる。
□ 今後の5年間、中国はグローバルな経済管理と域内協力に力を入れ、国際経済・金融改革を推進し、バランスのとれた、全ての国にメリットがあり、共に利益を得られる多角的貿易体制の建設を推進し、各種の形式の保護主義に反対し、国際経済の秩序がもっと公正で合理的な方向に向け発展するよう促進する。私たちは引き続きASEANとの10+1、10+3首脳会議、東アジア・サミット、及び中日韓協力に積極的に参与し、中国-ASEAN自由貿易地域の安定発展を推進する。私たちは周辺国との交通、エネルギー・パイプライン、情報通信、電源ネットワーク等の領域のインフラ建設協力を強化し、この地域の相互の結び付きのレベルを向上させる。中国は引き続きアジアの国々と、旅行、文化、教育、青少年などの領域での交流・協力を推進し、中国人民とアジア各国の人民の相互理解と友好を深めていく。
■ 近代飽経滄桑的中国人民,深知和平之珍貴、発展之重要。中国将堅定不移走和平発展道路,堅定不移奉行互利共贏的開放戦略,始終把亜洲放在対外政策的首要位置,堅持与隣為善、以隣為伴的周辺外交方針,積極発展同亜洲各国的睦隣友好和互利合作,不断増進相互理解和信任。中国将継続致力于通過友好談判和平解决同隣国的領土和海洋権益争端,在地区熱点問題上発揮建設性作用,積極参与各種形式的地区安全対話和合作,努力維護有利于亜洲和平与発展的地区環境。中国永遠做亜洲各国的好隣居、好朋友、好伙伴。
・飽経滄桑 bao3jing1 cang1sang1 世の中の激しい変化をいやというほど経験する。“滄桑”は“滄海桑田”の略で、滄海転じて桑畑となる。青い海原であったところが桑畑に変わってしまった、ということから、世の中の移り変わりの激しいことをいう。“飽経”はつぶさに経験する、の意味。“飽経憂患”(艱難辛苦をなめ尽くす)、“飽経風霜”(辛酸をなめ尽くす)という言い方をする。
・堅定不移 jian1ding4 bu4yi1 確固として、変わることなく。
□ 近代の世の中の激しい変化を厭という程経験した中国人民は、平和の貴重さと、発展の重要性を心から理解している。中国は確固として変わることなく平和発展の路線を歩み、確固として相互にメリットのある開放戦略を堅持し、終始アジアを対外政策の第一のポジションに置き、「隣人と仲良くし、隣人をパートナーとする」という周辺国外交方針を堅持し、積極的にアジア各国との善隣友好と相互協力を発展させ、絶えず相互理解と信頼を増進させる。中国は引き続き友好的話し合いを通じて隣国との領土や海洋権益の紛争を平和的に解決することに力を入れ、アジアに有利な平和と発展の地域環境を維持することに努力する。中国は永遠にアジア各国の良き隣人であり、良き友人であり、良きパートナーである。
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同じ言葉を重ねたり、同じ意味の言葉を繰り返し使うことで、スピーチに躍動感と力強さをもたせる修辞効果を狙った文章になっていることが、お分かりいただけたと思います。
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