3日目まで実施された2部制に関して高野連は有耶無耶にするのではないかと書きましたが、それよりも問題となりそうな話があります。統計的に甲子園大会での熱中症のリスクが最も高い時間帯というものがあって、それが17:00~19:00の夕方の時間帯だということです。瀬戸内海沿岸では「瀬戸の夕凪」という自然現象は有名です。かつての広島市民球場や現在のマツダスタジアムでも試合開始頃の「死にそうな暑さ」は昔から有名です。瀬戸内海性気候の流れをくむ甲子園も夕方の異常な暑さは日々起こり得ます。
すなわち、2部制の試合運営にしたとしてもその試合開始時間には大きな問題があると言わざるを得ません。真に健康面を考慮して大会を運営するなら、第1試合の開始時間は午前4時か5時辺りから始め、夜間試合にするなら午後8時か9時から試合を始めるぐらいの割り切りがなされないと対策にならないという結論に収まりそうです。つまり、取り組んだことに科学的裏付けはなく、非常に残念な結果になりそうだということです。
「高校野球は教育の一環」と馬鹿の一つ覚えのように繰り返すなら、午後9時試合開始など言語道断ということになります。学生スポーツの矛盾が凝縮されたような現在の問題を解決する策は、京セラドームで開催することしかなさそうですね。京セラドームで開催する「甲子園大会」で良いのではないでしょうか? この議論には結論は出そうにありませんが。
前にも述べた通り、甲子園球場のダグアウトは空調が完備されていて、試合の半分は選手は快適に過ごすことができます。そもそも、投手と捕手以外は運動強度が著しく少ない競技が野球です。炎天下の日中に試合するリスクはむしろインターハイのサッカーなどの方が圧倒的に高いのですが、目に触れる機会が段違いに多い高校野球がクローズアップされる現状は仕方ないことなのでしょうね。
4日目は1回戦4試合が行われました。4試合日は昨年までと同様の試合スケジュールに則って進行します。
第4日 8月10日(土)
▽1回戦
①08:00 中京大中京-宮崎商
②10:35 木更津総合-神村学園
③13:10 聖カタリナ-岡山学芸館
④15:45 掛川西-日本航空
岡山応援ブログとすれば、学芸館が気になるところではありますが、圧倒的に力不足の岡山勢ですから過度の期待はしないでおきたいですね。澄み渡る平穏な気持ちで見つめましょう。
試合結果です。
8月10日(土)
▽1回戦
宮 崎 商 000 002 100│3
中京大中京 000 200 20X│4
(宮)上山・小野-谷口
(中)中井・田中-杉浦
木更津総合 001 002 101│5
神村学園 010 002 41X│8
(木)千葉・石沢・川端-羽根
(神)今村-木下夢
聖カタリナ 000 000 000│0
岡山学芸館 000 010 00X│1
(聖)有馬・寺井-香川
(学)沖田・丹羽-佐藤
掛川西 300 100 400│8
日本航空 220 000 000│4
(掛)高橋・増井-堀口
(日)高木・戸板・柳沢・白井-金子竜
⚾岡山学芸館は聖カタリナの拙攻に助けられながらも先発の沖田が抜群の制球力で内野ゴロの山を築き、野手が攻守で盛り立てて最少得点を守り切りました。8回表は無死1塁での送りバントが捕邪飛、更に1死1・3塁でのスクイズも捕邪飛になり、失点することなく切り抜けました。その裏には外角高めにコントロールされた沖田の抜群の制球力が呼んだ結果のようにも感じました。更に9回表の無死1塁の場面では2番手の丹羽が牽制で1塁走者を刺し、ピンチを切り抜けました。これは、キャッチャーの佐藤のファインプレーだったと思います。学芸館の好守というより、聖カタリナのバントミス、拙攻が浮き彫りとなった結果でしたが、何とかかんとか学芸館が勝利して2回戦に勝ち進みました。2回戦ではこの日の第4試合で勝った掛川西と対戦します。
5日目は1回戦最終日です。4試合が予定されています。
第5日 8月11日(日)
▽1回戦
①08:00 鳴門渦潮-早稲田実
②10:35 聖光学院-鶴岡東
③13:10 大社-報徳学園
④15:45 創成館-白樺学園
選抜で2年連続準優勝の報徳学園。甲子園にほど近い西宮市の学校ですが、今度こそ頂点をと挑んでいきますね。早実の豪打、聖光学院の甲子園常連らしく洗練されたプレーも楽しみです。白樺学園には何としても勝ってほしいという気持ちもあります。
まだまだ熱い高校野球が続きます。
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