小泉首相は、経済制裁を発動せず、ブッシュ大統領が「北朝鮮総攻撃命令」を下すの待っているのか

2005年06月27日 17時52分20秒 | 北朝鮮問題
拉致被害者家族らの座り込み終了…延べ2500人参加 (読売新聞) - goo ニュース

 北朝鮮に拉致された日本人被害者の家族らが、3日間にわたり、首相官邸、国会、議員会館周辺で座り込みをして、「北朝鮮に経済制裁を発動せよ」と小泉首相をはじめ日本政府に訴えた。炎天下、一般市民も含めて延べ2500人が座り込みに参加した。
 有識者と称する人々の間では、「日本だけが経済制裁しても、効果がない」と訳知り顔に解説する向きが少なくない。
 しかし、「経済制裁の効果」というのは、「数字」によって弾き出されるものばかりではない。
 「経済制裁すること」により、「政治的効果」「国際世論喚起効果」「メディア誘導効果」「国民の一致団結効果」「中国・韓国への圧力効果」など目に見えない効果を発揮できる。「経済制裁」の一環として「万景峰号入港阻止」を断行すれば、北朝鮮は、徐々に困ってくるだろう。そうなれば、朝鮮総連や在日の人たちも、黙って見過ごしてはいられなくなる。
 小泉首相は、「金正日総書記」に完全にコケにされ、馬鹿にされている。こうなると、日本外交はもはや死んだも同然である。
 何もしようとしない、動こうとしない小泉首相の姿勢、態度を善意に解釈するならば、「もしかしたら、ブッシュ大統領が、北朝鮮への総攻撃命令するのを待っているのではないか」ということが考えられる。ブッシュ大統領も、このところ、「ミスター金正日」と言ってみたりしている。金正日総書記の心の動きを計測しているとも受け取れる。ブッシュ大統領の発言に気をよくしたのか、金正日総書記は、韓国大統領特使に「7月の6か国協議に復帰してもよい」などと前向きの回答を与えている。
 しかし、アメリカの軍部は「金正日には、クリントン前大統領以来11年間も騙されてきた。許せない」という考えを持ち、「総攻撃は、時間の問題だ」と強硬姿勢を崩していない。
 6月26日のテレビ東京番組「日高義樹ワシントン・リポート」のなかでも、日高義樹氏のインタビューに答えてアメリカ軍の高官が、「ブッシュ大統領の命令待ち」という趣旨の発言をしていた。核兵器というのは、簡単に製造できるので、北朝鮮が「核を保有している」と発言しているこの事実だけで、「総攻撃」の理由になるというのである。確かに、北朝鮮のしたたかな外交戦術に翻弄されて、「食糧援助」をさせられ、いたずらに時間をダラダラと費やしていると、その間に北朝鮮が核弾頭を何発も保有し、いつでも発射できる態勢を築いてしまう。アメリカ軍は、「そんな勝手なことは許さない」ということなのである。
 ひょっとしたら、ブッシュ大統領に信頼されている小泉首相や訪米して厚遇されている安倍晋三幹事長代理は、こっそりと「北朝鮮総攻撃」のスケジュールを教えられているのかも知れない。ブッシュ大統領の総攻撃命令が下るのに備えて、日本側の防備や協力態勢を着々と整えているのではないかとも予想される。
 そうであれば、「経済制裁の発動」により、北朝鮮を刺激せず、むしろ「油断」させた方が、作戦遂行上、最も好ましいとも言えるのである。ならば、もう少し様子を見ておこう。


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東京都議選前の世論調査結果「民主10ポイント増、自民は微減」が意味する「自民党危機」の予感

2005年06月27日 15時25分52秒 | 政治
民主10ポイント増、自民は微減 都議選の世論調査 (共同通信) - goo ニュース

 東京都議会議員選挙について、共同通信が25、26両日行った世論調査(都内有権者1047人に電話)の結果を発表した。
 それらよると、「民主10ポイント増、自民は微減」「年金問題に強い関心」という結果が出ている。
 詳しくは「民主党の候補に投票すると答えた人は、4年前の前回都議選の調査結果に比べて、10.4ポイント増の17.1%を占め、自民党候補に投票すると答えた人は、0.3%減の26.7%」だったという。共産党は、前回の5.3%から4.6%へ、社民党は、前回1.0%から0.8%へそれぞれ目減りしている。石原都知事の支持率は75.7%で、前回より5.6%下がっている。
 7月3日の投開票の結果、都民がどう審判を下すかは予断を許さないが、「民主党が10.4ポイント増」という点は注目する必要があろう。民主党は「上げ潮傾向」、自民党は「退潮気味」にあるからである。
 都議会選挙は従来、次の国政選挙を占う「重要な指標」になってる。この微妙な変動は、自民・公明両党による「連立政権」にとっては、極めて危険な「黄色信号」である。
 小泉首相は、国会が8月13日に会期末となる直前までに、何としてでも「郵政民営化法案」を可決成立をしてもらい、9月に臨時国会を召集して、衆議院を解散し、総選挙を断行したい欲望を抱いていると言われている。
 だが、都議会選挙の結果次第では、軽々には「伝家の宝刀」を抜けないかも知れなくなる。自民党は、公明党との連立に安住しており、危機感が希薄になっている。都議選でも、「小泉首相の応援演説」を要請する候補者が激減しており、「小泉人気」に翳りが見えてきている。そのうえ、自民党に追い風は吹いていない。
 そこで、国会の勢力分野を見ておく必要がある。
 衆議院は平成17年6月27日現在、
 自民党   250
 民主党   176
 公明党    34
 共産党     9
 社民党     6
 無所属     3
 欠員      2
-------------                  
定数    480
(過半数   241)
 自民党は、過半数を「9議席」上回っているに過ぎない。まさに「薄氷を踏む」状態なのである。

 参議院は平成17年6月27日現在、
 自民党   114
 民主党    84
 公明党    24
 共産党     9
 社民党     6
 各派に属さない 5
 欠員      0                    
 ----------
 定数    242
(過半数   123)
 自民党は、過半数に「9議席不足」している。これを埋め合わせしているのが、公明党の「24議席」である。
 民主党内には「衆議院に勝てれば公明党を自民党から引き離して連立を組める」という戦略を立てている向きもある。「靖国神社問題」で、小泉首相が「8月15日」に参拝を強行すれば、公明党が「自民党離れ」していく可能性か多分にある。この意味では、自民党は、いまの「連立政権」が安定していると考えると大きな間違いをおかすことになる。
 自民党内には、国民人気の高い「安倍晋三幹事長代理」を引きずり降ろそうと画策している勢力があり、「安倍包囲網」が着々と狭められている。安倍幹事長代理が所属している森派の領袖・森喜朗前首相が、「ボスト小泉」として安倍幹事長代理の推挙に消極的なことも気になる。
 総選挙ともなれば、自民党の顔と民主党の顔との激突となる。いまのところ、自民党には、「小泉首相を超える顔」がまだ未定である。民主党は、一応「岡田克也代表」が顔となる予定だが、いざとなれば、小沢一郎副代表が、「田中眞紀子」(無所属)を引っ張り込んで、擁立する可能性がある。あの迫力のある「田中眞紀子爆弾」が炸裂し、自民党はおそらく一溜りもなくなるだろう。
 自民党は、公明党との連立に安閑とし、「油断」していると、次期総選挙で「政権の座」から再び引きずり下ろされる危険が次第に高まりつつある。
 NHK大河ドラマ「義経」は、「奢れる平家の滅亡」を間もなく見せてくれる。文字通り「奢れる者久からず、ただ春の夜の夢の如し」の理を教えてくれる。自民党が、「平家」と同じような運命をたどらないとは限らないのである。
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