菅直人首相誕生は、鳩山由紀夫首相、小沢一郎幹事長による当初からの出来レースだ！

◆民主党は６月４日、両院議員による代表選挙を行う。選挙結果は、総数423(衆院307＋参院116)のうち、最低でも小沢派(衆院130＋参院37=167)＋鳩山派(衆院30＋参院10=40)＋菅派(衆院24＋参院11=35)=242(衆院184＋参院58)票を獲得して圧勝する。
◆鳩山由紀夫首相は、「政治とカネ」と「普天間飛行場移設」の問題に悩まされて、かなり困憊疲労して、ごく身近な人々に「辞めたい」とつぶやき、世界を陰で動かしている勢力にも相談し、タイミングを計っていた。５月３１日、輿石東参院議員会長を呼び、これに小沢一郎幹事長が加わり、５分間の会談で、「辞意」を伝えた。小沢幹事長が、「ちょっと待て」と思い止まらせようとしたが、辞意は固く、了解された。６月１日に再度会談した際、この場では、人事問題が話し合われ、後任に「菅直人」を据えることにし、手続きとして国会議員だけの代表選挙を行うことが決まった。鳩山首相が国会内総理大臣室から出てきたとき、左手の親指を立てて見せたサブアップは、「うまく行きました」と世界を陰で動かしている勢力に送った独特のサインだったという。要するに当初から出来レースであったのである。
◆鳩山首相は、小沢幹事長を「師匠」として尊敬しており、菅財務相も同様で、この３人は固い絆で結ばれている。菅首相を支える幹事長には、原口一博総務相、岡田克也外相の名前が上がっており、小沢幹事長は原口総務相を形の上で、代表選挙に立候補させて、敗れた後、幹事長に据えようとしているのに対して、プライドの高い原口総務相は、負けるのを嫌がり、出馬を固辞している。また、50歳の原口総務相は、同世代の国会議員から妬まれるのを恐れているらしい。それでも小沢幹事長は、原口総務相を「ポスト菅」の首相に据えようとしており、その後、短期間でも「小沢政権」を樹立したいようである。
◆こうした筋書きにより、小沢幹事長は、次期参院選挙に全力投球していくという。選挙後は、政界再編に乗り出し、「反小沢派」(前原政司・枝野幸男、野田佳彦ら)を切り捨て、一気に大掃除を着手する。これに対して、「反小沢派」の面々は、恐怖におののいている。