民主党候補者や現職国会議員は、消費税アップをどう説明するのか、有権者には真贋を見分けるチャンス

2010年06月20日 00時51分49秒 | 政治
◆菅直人政権が、「消費税アップ」の姿勢を打ち出したのに対して、みんなの党、国民新党、社民党、共産党などが一斉に反対の狼煙を上げ、参院選最大の争点になってきた。民主党サイドでも選挙区に帰って演説している一年生議員らが、有権者から「消費税アップ」について聞かれて、「反対します」と菅首相が発表したマニフェストとは食い違う答えをしており、党内世論がねじれ現象を表している。おまけに菅首相がぶち上げた「成長戦略」について聞かれても、シドロモドロの有様である。それは、菅首相が、投資を成長につなげるメカニズムを明示しておらず、「強い経済」から「財政再建」への道筋を提示していないのであるから、現場の国会議員が迷うのは当たり前である。
◆仙谷由人官房長官は、「消費税アップ」が参院選の争点になってきたことを喜ぶ発言をしているけれど、どうも権力の座に就いてから、庶民感覚が鈍ってきているらしい。消費税アップを求めて強い圧力を加えてきているのは、主にアメリカ・オバマ政権であり、この背後にいて、リーマンショックで受けた打撃から回復できず、いまや経営難に陥ったままのディビッド・ロックフェラー率いるシティグループなどの企業群であるだけに、日本が消費税アップを実現すれば、直ぐにでも米国債を買わせて、これを公的資金としてシティグループなどの救済に使いたい。EUも国家破産したギリシャなどの救済に日本の支援が欲しく、それ故に日本には一刻も早く財政再建を実現して欲しいと懇願している。世界の各国が日本の財力をアテにしている状況なので、25日からカナダで始まるG8で、菅首相は、これらに応えて高い評価を得るべく、美味しい話を持って行きたいところであろう。
学芸会に出演する前の子どもの気分なのかも知れない。うまく演技しようと思って、「消費税アップするふり」をしているのかようである。だが、景気回復が本格的な上昇軌道にも乗っておらず、雇用情勢も依然として不安定なままであるなかで、国民の多くが、そうやすやすと消費税アップに理解を示すはずはない。その意味で菅首相は、国民生活軽視の極めて危険な道を歩んでいる。菅首相の口癖を借用するなら、「ある意味で国民を裏切る蛮行」とでも言えよう。
◆消費税アップが参院選の争点になり、与野党対立軸がはっきりしてきたのは、よいとしても、同時に、これが民主党内の主流VS非主流の対立軸になってきたのは、深刻である。しかも、消費税アップについて国民の信を問うために衆院解散・総選挙を菅首相が想定しているとなると、支持基盤が脆弱な民主党の若手、とくに当選一回組143人には、ただごとではない。小泉チルドレンのほとんどが、中央政界から姿を消してしまったように、次期総選挙で何人が再選を果たせるかはわからない。こうなると、党本部政策調査会の各部会に属してのんびりと議論回り、小沢一郎前幹事長直伝の「ドブ板選挙」に全力を上げなくてはならない。しかし、初出馬のときと違い、次は小沢前幹事長の「秘書軍団」の力を皆がみな、頼ることはできない。おそらくは、小沢前幹事長敵味方に仕分けされているだろうから、「秘書軍団」は、小沢前幹事長に忠誠を誓う者にしか、物心ともに支援の手は差し伸べず、最悪の場合は、刺客をぶつけられかねない。それん選挙のプロ中のプロと言われる所以というものである。
◆それだけに、衆議院議員にとって、参院選挙は、自らの支持基盤を強化する絶好のチャンスとなる。早い話が、候補者応援のついでに自分の名前も売るのである。その際、有権者から消費税アップについてどう答えるか、成長戦略について、何と説明するかが問われて、まさか心にもないウソをつくわけにもいかないだろう。有権者サイドからは、真贋を見分けるこれもまた絶好のチャンスとなる。
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菅直人首相や若手議員は消費税の怖さを知らず参院選に敗北すれば民主党内で壮絶な権力闘争が起きる

2010年06月19日 03時00分17秒 | 政治
◆戦争は、戦争を知らない世代が行う。戦争の悲惨さを身にしみて痛感している世代は、もう二度と戦争をしてはならないと本当に心の底から願い、後世に伝えようとするのが通例である。大東亜戦争でひどい目にあった世代は、そう言っていた。だが、時を経て戦争を知らない新しい若い世代には、戦争を体験した世代がいくら口を酸っぱくして説いても戦争の悲惨さは、本当のところでは理解できない。その果てに戦争が繰り返されることになる。それが人類の悲しい歴史である。
 もちろん戦争と消費税とは、根本的に違う。けれども、何か似ているところがある。政治家は、案外と過去の歴史を学習しないものらしく、消費税の怖さが後世に伝わりにくい。今回、菅直人首相ら民主党の上層部が、消費税アップに踏み出そうと決め、マニフェストに書き込む蛮勇ぶりを示して、天下を騒然とさせた。谷垣自民党は、堂々と「消費税10%」をマニフェストに書いているので、むしろ驚きなから「これは抱きつきだ」とあきれ果て気味である。
◆案の定、マスメディアの大半は、菅首相の「変節」に腰を抜かしているのだが、なかでも日刊ゲンダイは6月19日付けの紙面で、舌鋒鋭く菅首相を一面から三面にかけて厳しく批判した。曰く、「民主党 参院選大変選 焦点は消費税」「だが菅首相は財政再建を掲げ、大マスコミや旧体制勢力の罠にはまってしまっている」「自民党とアップ税率競い合い 菅民主党 消費税選挙に持ち込んだ過信と落とし穴」といった具合である。その三面では、「過去、増税選挙で勝った与党はない」「有権者は生活問題に敏感」と大平正芳首相、宇野宗佑首相、橋本龍太郎首相が大敗した前例を振り返って見せている。
◆しかし、菅首相には消費税をめぐる失敗体験はない。それどころか、大平首相が一般消費税(大型間接税)導入を明言して行い、大敗した昭和54年の第35回総選挙に社会民主連合から出馬した菅首相は、三度目の落選をしたものの、昭和55年の衆参ダブル選挙で消費税反対を唱えて初当選しており、痛い目よりは幸運を味わっている。要するに、消費税にまつわる怖さの体験はないのである。
 いまの民主党の若手政治家たちに至っては、まさしく消費税の怖さに関しては未経験であり、それは戦争を知らない世代が戦争の悲惨さを体験していないのとよく似ている。たとえば、昭和39年5月20日生まれの玄葉光一郎国務相は5月、「国家財政を考える会」を民主党内に設立して150人を集めて代表世話人に就任して、消費税アップを提唱、今日の菅首相の消費税アップ路線を敷いた立役者となっているけれど、大平首相が命を失う目にあうことになる昭和54年ころは、まだ、15歳の少年だった。初当選は、平成5年の総選挙で、26歳だった。消費税の怖さを心底から感じてはいないと見てよい。
◆私は、福田赳夫首相番記者から大平正芳首相番記者を引き続き担当し、昭和54年の第35回総選挙後、大平首相が福田前首相率いる福田派の抵抗にあい、世に言う「40日抗争」に巻き込まれて、政権運営に苦労の末、昭和55年には衆参ダブル選挙を断行したものの、投開票の日を待たずに持病の狭心症が悪化して急死するという怨念渦巻く凄まじい政争劇の渦中で取材してきた。大平首相の頭が日に日に白髪が増えていくのが思い出される。ある日、国会内の赤じゅうたんを歩いていく大平首相の背後についていたとき、白髪の一本が抜けて背広の肩についているのを発見し、私はそっと指でつまんで取り去って差し上げた。その記憶がいまでも鮮明に残っている。この経験から言えば、仮に菅首相が参院選挙に敗北した場合、民主党内で「反小沢一郎派」と消費税アップ反対の「小沢一郎派」とが激突して壮絶な権力闘争が起きないとは限らない。
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菅直人首相が「消費税」をめぐり財務省管理内閣色を濃厚にし、谷垣自民党との違いが不明に

2010年06月17日 23時10分45秒 | 政治
◆菅直人政権が、財務省管理内閣の色彩をますます濃厚にしている。菅首相が6月17日発表したマニフェストが、昨年夏の総選挙で国民に約束したマニフェストを大幅に修正しているのが判明したからである。その最大の修正が、「消費税アップ」である。衆院議員の任期中は消費税アップはしないと明言していたにもかかわらず、自民党が発表しているマニフェストのなかで、「消費税を10%にアップする」しているのを「参考にする」というのである。早速、民主党の高嶋良充参院幹事長らから「党内議論もなく軽率だ」「選挙に悪影響になる」などと批判の声が上がっている。
◆菅首相と谷垣禎一総裁の共通点は、言うまでもなく「財務相経験者」という点である。両人とも財務官僚に完全洗脳されてしまっている。これでは、与野党の違いは、ほとんどなくなってしまう。有権者は、選択に困ってしまうだろう。菅首相と谷垣総裁の共通点は、もう一つある。それは、「日本の国家像」を示さないまま、消費税アップを先行させているところにある。いま足りないからという切実感はあるにしても、それだけでは、再び財政難に陥れば、さらに消費税をアップしなくてはならなくなる。気づいたら、単に財政の穴埋めをするためだけの目的で際限なくアップし続けるということにもなりかねない。
◆日本は戦後、厚生官僚を中心に「スウェーデン、デンマーク型高度福祉社会」を目指していたのに、二度のオイルショックに襲われて財政がピンチになり、「日本型福祉社会」に修正して、家族による助け合いという古き良き時代に巻き戻そうとした。しかし、大家族制度が困難な時代に変化していたため、家でも病院でもない中間施設というまさに中途半端な施設の建設に力を注いだ。だが、小泉純一郎首相時代は、アメリカ型の自助努力を基本とする社会に切り替えようとした。安倍晋三首相は、「美しい日本」づくりに乗り出し、再び「日本型福祉社会」を標榜、福田康夫首相は、明確な発言はせず、麻生太郎首相は、「中福祉中負担」と言っていた。鳩山由紀夫首相は、明確な将来像を示すことなく、政権維持に挫折、菅首相は、進むべき国家像について「スウェーデン」という国名を口走った程度で、本気性を示さないまま、消費税アップだけを先行させてしまおうとしている。最悪なのは、民主党がウソをついたというマイナス・イメージを印象づけていることである。とりわけ国民に理想国家像を提示しないで、リアリストとして現実的な対処のみを強調するあまり、国民に夢も希望も抱かせず、幻滅感を募らせている点は、国家最高指導者として極めて罪深い。
◆そのうえ、救いがたいのは、菅首相が、強い経済・強い財政・強い社会保障を標榜していながら、具体的な道筋や方法がはっきり示されていないところである。国民の多くが望んでいる「景気浮揚と雇用対策」には、政財官学界と労働界の実力者が、仕掛け人として「チーム編成」することが不可欠であるにもかかわらず、菅首相が強力な指導力を発揮して、たとえば、日本経団連の米倉弘昌会長はじめとする財界人に呼びかけてチーム編成しようとしているというような話は聞かれない。これでは絵に描いたモチである。それどころか、菅首相ら閣僚たちがチーム編成できるだけの人脈ネットワークを持ち合わせているのか疑わしい。
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菅直人政権はいよいよ週刊誌、タブロイド夕刊紙、スポーツ紙による袋叩きの洗礼を浴びる

2010年06月17日 10時37分13秒 | 政治
◆菅直人政権は、樹立から1週間そこそこで、国会を閉めてボロ隠しに成功したと思いきや何と週刊誌から集中砲火を浴びせられている。7月11日執行の参院選挙まで1ヵ月を切ってはいるものの、この間、週刊誌のみならず、タブロイド夕刊紙やスポーツ紙で徹底的に裸にされる。この猛攻撃に耐え抜いてこそ、選挙に勝てる。
◆週刊文春は6月24日号で「菅新政権を襲う『スキャンダルの嵐』」と題して、文字通りスキャンダルのオンパレードである。「首相が頼りきる『赤い小沢一郎』大研究 仙谷と『大物総会屋』絡み合いすぎる関係」「菅直人『オンナ』の噂を追う-自民幹部がバクロした醜聞」「荒井『事務所』で下着、ネギまで買った35歳『密着すぎる女性秘書』」「亀井前大臣最後に吠える『オレが辞めたのは輿石参院議員会長のせいだ!』」、さらに別稿で、「蓮舫 後援会で『大臣も議員も辞めろ』公設秘書がチカン!!」「上杉隆が見た民主党『権力闘争の14年』②『カネは出さずに口は出す』菅直人にキレた鳩山邦夫」と賑やかである。バックにアメリカ大使館が控えているとの噂の絶えない週刊文春だけに、これは消費税アップと上納を促すアメリカによる菅政権への脅しなのか、それても早くも引きずり降ろしなのか?いつもの汚い手である。
◆週刊文春のライバル誌である週刊新潮」も負けてはいない。6月24日号で「クリーンなはずの市民派宰相に『政治とカネ』!?『菅直人』新総理が政治団体に渡した奇妙な5000万円」と一発かまして、「ワイド『永田町の不快指数』」と続けている。さらに「『荒井キャミソール』大臣のキャミソールを着ていた30代人妻」と荒井聡国家戦略担当相の女性スキャンダル疑惑を取り上げている。
◆菅政権は、鳩山由紀夫前首相・小沢一郎前幹事長がダブル辞任して、国会議員だけのドタバタ代表選挙によって成立したので、閣僚人事をめぐり事前の身体検査の余裕がなかった。そのツケがスキャンダルの暴露という形で顕われてくるのは、当然の成り行きである。政治資金については、菅首相自身が「まったく白というわけではない」と発言しているだけに、叩けば埃は、いくらでも出てくる可能性が大である。女性スキャンダルも然りであろう。自民党の谷垣禎一総裁も例外ではなく、以前に、中国のスパイとおぼしき女性との関係が暴露されたことがあった。しかし、権力欲旺盛でかつ権謀術数の渦巻く薄汚い世界の生き物である政治家に聖人君子であることを求めても、それは無理な話ではある。 
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菅直人政権は、高支持率のうちに参院選挙に勝とうと盗人まがいの「急ぎ働き」か

2010年06月16日 11時21分00秒 | 政治
◆梅雨時なのだから仕方がないけれど、菅直人政権が、どうにもジメジメ、うっとおしい。とにかく菅首相を筆頭に閣僚および民主党幹部のみんなが、暗い。鬱病にかかっているかのようで、こちらも感染されそうである。
◆菅首相は15日の参院本会議の雛壇で、苦虫を噛んでムッとしたような表情であり、岡田克也外相は、かつての師匠・笑わん殿下こと、河本敏夫元通産相の二代目かと思わせるような鬼顔であるし、前原誠司国土交通相もなぜか晴れ晴れとしてはいない。4月17日、東京・新宿御苑で開かれた鳩山由紀夫首相主催の「桜を見る会」に招かれて行った際、大勢の観客に囲まれて握手攻めされていたときの表情の方がよほど明るかった。私も握手してもらっい、力強い握力には若さがみなぎっていた。菅首相の側近で初入閣の荒井聡国家戦略担当相は、「荒井さとし政治活動後援会」の主たる事務所が知人のマンションの住所を借りだけのまるで「幽霊事務所」であることが天下にバレてしまい、自民党など野党から集中砲火を浴びて菅内閣の支持率をわずかとはいえ下落してしまい菅首相から厳重注意、つまりは大目玉を食らってシュンとしている。やはり初入閣のに蓮舫行政刷新相は、自らの公設秘書(41歳)が東京都豊島区の路上で女性の尻をさわったとして東京都迷惑防止条例違反容疑で池袋署で事情聴取されたのを知り、謝罪したばかりだった。たった一人にこやかなのが、仙谷由人官房長官だった。だが、その笑顔の皮の底に何か悪巧みしているような陰鬱な悪人顔がチラホラしている。枝野幸男幹事長は、相変わらずブスッとしているので、薄気味悪い。
◆この菅政権は、どこか後ろめたさを隠した政権に見えて仕方がない。野党が求めた国会会期延長を一瞥もせずに一蹴して、予定通り、16日に閉めてしまい、24日公示、7月11日の参院選挙にまっしぐらである。それは、あたかも盗人の「急ぎ働き」である。放っておくと、何が起こるか分からない。内閣支持率などと言うのは、移ろいやすいもので、すでに下落の方向にころがり始めている。
◆鳩山由紀夫前首相と小沢一郎前幹事長をダブル辞任という詰め腹を切らせたのは、輿石東参院議員会長ら参院選挙の改選組であった。とくに山梨県選挙区の輿石会長は、自民党が松下政ね経塾出身の31歳のピチピチギャルを擁立してきたものだから、落選の危機感に苛まれて、鳩山内閣の支持率下落に大慌て、気が狂ったように鳩山前首相に退陣を迫った。その他の改選組も右へならへと同調した。要するに、国民の生活ではなく、自分の身の安泰のみしか関心がないのである。
◆菅首相ら閣僚も、埋蔵金隠しに一生懸命な財務官僚に因果を含められ、アメリカのデイビット・ロックフェラーの圧力にも屈して、本心でもない消費税アップを強要されている後ろめたさが暗い表情ににじみ出ている。菅首相は15日、就任後初めて沖縄県の仲井真)弘多知事と首相官邸で会談し、首相は米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)移設問題について「日米両政府の共同声明を踏襲する」と述べ、知事を落胆させている。これでは、表情が暗くなるのは、当たり前である。しかし、爽快な気分だけを求めて、内閣支持率を上下させるしか脳のない国民も情けない限りである。
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菅直人らが自民党町村派と、小沢一郎らが自民党額賀派・古賀派・志帥会・国民新党と合流し二大政党化へ

2010年06月15日 17時44分08秒 | 政治
◆サンデー毎日が6月27日号で「9月『菅征伐』が始まっている-小沢正規兵150人が奇兵隊と闘う日」というタイトルで、言うなれば「小沢一郎の大逆襲」を予測するかのような記事をトップに据えている。菅直人首相に限らず日本人は、気が短い。いくつかの条件設定の下で、次から次へと未来予測して遊ぶのか大好きな民族である。それが悪い面に動くと、刑事事件や形式犯罪の容疑者にまで、「推定有罪」を前提に極悪犯に仕立てていく。このため、無実の人を死刑台に送って快感を覚えるサディストを大量生産し続けている。アメリカ・ロックフェラー財閥の一派、ディビッド・ロックフェラーとその手先が追い詰めた民主党の小沢一郎前幹事長も、「推定有罪」を前提とするマスコミ論調により、いまや極悪人扱いである。
◆だが、毛沢東やチェゲバラらの革命家を尊敬している小沢前幹事長は、いつも攻めるばかりの単細胞ではない。たとえば、「毛沢東の十六字戦法」を見るがよい。すなわち、「敵進我退、敵拠我擾、敵疲我打、敵退我攻」である。毛沢東の戦略戦術は、孫子をはじめとする東洋兵学の影響が強い。だから、「退くこと」も大事な戦術であった。軍事力と民衆の心の二つを支柱としている。まさしく「人民の海へ」である。小沢前幹事長の選挙戦略戦術の要は、この一点にある。今度の参院選挙では、総選挙とは違う戦略戦術を駆使してきており、菅政権の支持率3倍増に自信を回復した枝野幸男幹事長ら執行部は、複数区2人擁立など小沢前幹事長の戦略戦術を踏襲することを決めて、続行している。
◆早いー気の早い話ではあるけれど、7月11日の参院選挙後に予想される政界再編の結果、各政党がどのような姿になるかについて、様々に憶測されている。
 まず、投票箱のフタが開けられると民主党は、小沢前幹事長の息のかかった候補者が大量に当選することになるだろう。自民党は、谷垣禎一総裁が敗北の責任を取って辞任に追い込まれて、ますますボロボロになる。
◆これをキッカケに、自民党は、ディビッド・ロックフェラーに牛耳られている小泉純一郎元首相、森喜朗元首相ら町村派の「市場原理主義者・消費税アップ派」が、やはりディビッド・ロックフェラーに魂を売っている民主党の菅首相、仙谷由人官房長官、前原誠司国土交通相(小泉元首相と親密関係)、枝野幸男幹事長らに接近して、いつの間にか合流する。一方、ロンドン・ロスチャイルドとジェイ・ロックフェラー系で「消費税アップ反対派」の小沢前幹事長らのグループは、自民党の「額賀派(平成研究会=旧田中・竹下派)・宏池会(谷垣総裁以外、古賀誠ら)、志帥会(伊吹文明、二階俊博ら)」や「たちあがれ日本(平沼赳夫、与謝野馨ら)」それに「国民新党(亀井静香、自見庄三郎、下地幹郎、長谷川憲正ら」や「公明党の親小沢派」が大同団結して、大連立していく。その結果、日本の政界は、小沢前幹事長が最大目標とした「保守二大政党政治」へと大進展していくことになる。実に楽しみなことである。
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菅直人首相は、参院選に圧勝し警官隊を導入してでも普天間飛行場の辺野古移設を強行するのか?

2010年06月14日 23時40分36秒 | 政治
◆鳩山由紀夫前首相と民主党の小沢一郎前幹事長とが勇断した効果が、菅直人政権の支持率と民主党の支持率の高騰という現象に表れている。この高水準が参院選挙まで持続すれば、民主党の圧勝は間違いないであろう。しかし、民主党の地獄は、圧勝の瞬間から始まる。
◆アメリカは、普天間飛行場の辺野古への移設期限を厳しく求めてくるであろう。菅政権が、これに忠実に応えようとすると、当然摩擦が起きる。沖縄県民の要請を無視すると、血みどろの反対闘に遭遇し、場合によっては、警官隊と激突することになるかもかもしれない。果たして、菅首相は、警官隊を出動するだろうか。また、秋の民主党代表選挙に直面して、民主党分裂の危機状態が起きた場合、小沢グループを排除することができるか。
◆このところ、民主党分裂の状況が生まれつつある。小沢前代表は、12日、参院和選挙の遊説を再開し、歌山県連合との会合に出席している。その後、熊野古道を散策して、神々に再起と蘇りの礼拝を行っている。この霊の力は、抜群と聞く。そればかりではない、小沢前幹事長は、かつての盟友・二階俊博元運輸相と密会三していたのではないかという憶測が流布している。二階氏はいま、自民党志帥会に属している。亀井静香前金融担当相と平沼赳夫元経済産業相ゆかりの派閥である。これは、憶測にすぎないけれど、二階氏との関係は、密かに続いていたと言われているので、民主党と自民党のそれぞれの分裂後の政界再編に大きな意味を持つ。
◆小沢前幹事長は、すでに民主党分裂後の政界再編に意欲的と言われており、菅政権が画策している消費税アッブに国民生活を守る立場から強く反対して、徹底抗戦する立場という。日本国民は、その是非を問われることになり、それ故に、消費税アッブの賛否を問う総選挙の断行を強く求めていかなくてはならない。
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坂本龍馬のような「パラダイムシフト」できる若者たちを輩出できないのは、「検察の国策捜査」が元凶だ

2010年06月13日 20時50分54秒 | 小沢一郎「15年戦争」
◆NHK大河ドラマ「龍馬伝」は、「愛の蛍」の小題で、元治元年(1864)6月5日の池田屋騒動以後の激しく揺れ動く政局下における龍馬の動きを描いている。NHKが示した筋書きは、以下の通り。「海軍操練所を抜け出した亀弥太(かめやた・音尾琢真)が、京・池田屋で新選組に切られる。龍馬(福山雅治)は深く悲しむと同時に、亀弥太を救えなかった自分にいら立つ。そんな龍馬に龍(りょう・真木よう子)は、志を貫いた亀弥太を褒めてやるべきと慰める。一方、池田屋に海軍操練所の訓練生がいたことで、勝(武田鉄矢)も老中に事情を聴かれる。そのころ土佐では、東洋(田中泯)殺しの犯人を捜す象二郎(青木崇高)が、以蔵(佐藤健)を拷問していた。責めに耐える以蔵の悲痛な声は、近くのろうにいる半平太(大森南朋)の耳に痛く響く。しかし、以蔵が口を開かないため、象二郎は弥太郎(香川照之)にも手伝わせることに。半平太のことを心配する弥太郎は正直に話すよう訴えるが、それでも半平太は真相を語ろうとしない」
◆池田屋騒動は、長州、土佐・熊本などの二十余人が、孝明天皇奪取、中川宮、京都守護職・松平容保らの暗殺、京都市中を火の海にしようと企てているとの情報をキャッチ(古高俊太郎を拷問)した新選組局長・近藤勇、沖田総司、永倉新八らわずか4人が三条小橋の旅籠・池田屋を襲撃した事件で、新選組は尊王攘夷派の大規模なテロ実行を未然に防いである。この事件の前年、文久3年(1863)6月、長州藩士・高杉晋作が、「身分を問わずに有志の士を集めた混合軍隊」である奇兵隊を編成しており、池田屋騒動の翌月(7月)には、禁門の変が起き、8月には、帝国主義国である4カ国の連合艦隊から下関が砲撃を受けている。まさに日本は危機に直面する。ちなみに、私は、「高杉晋作が経営者だったら」(サンガ刊)という本を書き、高杉晋作とその師・吉田松蔭に心酔している。
◆明治維新前夜から維新後を日本の「パラダイムシフト」(革命的・非連続的な新しい価値認識の世界への変化)の時代とすれば、現在は4回目の「パラダイムシフト」が進行中である。2回目は、昭和20年(1945)8月15日敗戦後の民主化、3回目は、平成7年(1995)のIT元年以降の大革命、そしていまは、平成20年(2008)9月15日のリーマンショックが引き起こした「金融危機」以来の国際的社会構造変化による「パラダイムシフト」である。
◆本籍地・岡山県、宇部市生まれの菅直人首相は、新内閣を「奇兵隊内閣」と自ら名づけた。高杉晋作気分なのであろう。6月13日、宇部市を訪れ、故郷に錦を飾った。しかし、いま、日本では、覇気のある若者が少なくなっている。とくに海外へ飛翔しようとする若者が死滅しかかっている。その原因の一つが、「検察」による「国策捜査」の行き過ぎと言われている。ライブドアの堀江貴文、村上ファンドの村上世彰らの冒険心旺盛な前途有為の人材(財)を国策捜査によって逮捕・起訴したのを見て、次代を担う若者の覇気を萎縮させた罪は、大きい。菅首相は、いかに経済再建、景気浮揚を図ろうと頑張っているけれど、若者たちの力なくしては、徒労に終わるのは目に見えている。「パラダイムシフト」をなし得るのは、坂本龍馬のような若者たちである。いまの日本が、坂本龍馬のような「パラダイムシフト」をなし得る若者たちをが輩出できないのは、「検察の国策捜査」が元凶だ。
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鳩山前首相は、「先楽後憂」の凡相で「間」を使えずに終わり、菅首相は「イラ菅」のまま終わるのか?

2010年06月12日 17時37分10秒 | 政治
◆読売新聞の6月12日付け朝刊4面「政治面」に、「鳩山前首相『国民新党は立派』という囲み記事が掲載されている。鳩山前首相がBS朝日の番組収録で漏らした恨み節である。社民党が沖縄普天間飛行場の移設問題で連立政権を離脱し、これが鳩山政権崩壊の引き金になったと思い込んでいる。社民党の福島瑞穂代表への怨念は、相当深そうである。菅直人首相は、この問題には冷淡で、仙谷由人官房長官に至っては、読売新聞の2面「総合面
の「主要閣僚に聞く」というインタビュー記事のなかで、「21世紀の東アジアの平和と繁栄という観点や、沖縄の地政的な地位と日米同盟の重要性を踏まえた上で、沖縄の方々にどこまで犠牲的な環境を甘受していただけるのか(ということだ)」と酷いことを言っている。戦後65年も我慢を強いられてきた沖縄県民には、もはや「甘受」ということはあり得ないのに、呑気なことを言っている。ことほど左様に、実態的には、政府から切り捨てられ、見捨てられていくことが確実になっている。鳩山前首相のように「一歩出す勇気」を持った首相は、もう二度と現れないだろう。鳩山前首相を「うそつき」呼ばわりして、政権から追放した損失は計り知れない。沖縄県民の苦難は、おそらく半世紀は続くことになる。
◆しかし、鳩山前首相が、国家最高指導者として期待外れであったのは、紛れもない事実である。いまごろ改めて言っても詮方ないことではあるけれど、為政者は、「先憂後楽」の姿勢が不可欠である。東京・小石川の徳川光圀公(水戸黄門)ゆかりの旧水戸藩邸の日本庭園にある咸徳亭内には「先憂後楽」としたためられた書が掛けられている。それ故にこの日本庭園は後楽園と名づけられている。君子たる為政者は、民に先んじて世の中を憂い、民が平和と繁栄を楽しむことができるようになった後に楽しむという意味である。ところが、鳩山前首相夫妻は、就任早々からパーティや観劇の後、記者団から感想を聞かれて、「楽しかったです」と答え、まさに「先楽」を当然のように味わっていた。そのツケを「8ヶ月天下」という短命政権によって支払わされたとも言える。
◆ところで、私は鳩山政権誕生前の平成21年7月25日付で、「友愛革命」(共栄書房)と題する本を出していた。この第6章のなかで、「総理大臣とは『器ならず』」という孔子の言葉を解説した。一国の宰相は、「器」というのではなく、「器をよく使う君子」でなければならないという意味である。また、中国史における幕賓中の幕賓といわれた李克(魏の文侯の幕賓)が教えた「宰相に求められる5つの条件」について記した。人物を洞察する5つの観点である。幕賓とは、「客分」「食客」「顧問」「社外重役」、つまりは、パーソナル・アドバイザーのことである。文侯は、幕賓を数多く抱え、幾多のピンチに遭遇するその「ここぞ」という時に、いつもはゴロゴロしている幕賓たちに救われている。私はこの本を数十冊、鳩山由紀夫事務所に謹呈したが、果たして読まれたかどうかは、不明であった。
◆もう一つ重要なことで、鳩山前首相は大きなミスをしていた。それは孫子の説く「間は国の宝、千金を惜しむな」という教えである。「間」とは、間者、いうなればスパイのことである。「間」には、「5間(郷間、内間、反間、死間、生間)」があり、鳩山前首相は、これらを思う存分、駆使する術を知らず、本物の情報収集を怠ったのである。それは、普天間飛行場の移設先問題ではっきり表れた。側近の牧野聖修衆院議員(静岡1区)が持ち込んだ「徳之島住民が米海兵隊の訓練地の受け入れを望んでいる」というウソ情報をすっかり信じてしまったのである。鳩山前首相は自ら現地入りして調べないまでも、鹿児島県や沖縄県の地元伽記者や放送記者を密かに招いて、「民情」についてよく聞くべであった。「官房機密費」は、「間」をよく使うべきであり、千金を惜しんではならないのである。このことは、菅直人首相にも当て嵌まる。鳩山前首相は、「先楽後憂」の凡相で終わり、再びイラつき始めているという菅首相は「イラ菅」のまま奇人相で終わるのか?
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菅直人政権はデイビッド・ロックフェラーの強要に屈し消費税アップに応ずる傀儡政権か?

2010年06月11日 16時53分50秒 | 政治
◆菅直人首相が6月3日夜、民主党本部で記者会見し民主党代表選への立候補を正式表明した際、小沢一郎前幹事長について発言した「ある意味、国民の不信を招いた。しばらく静かにしていただいた方が、本人にも、民主党にも、日本の政治のためにも良いと思う」という言葉は、「脱小沢」を国民への露骨なアピールと受け止められてきた。しかし、「しばらく静かに」という言葉には、表向きのアピールとは違う別の意味深長なシグナルが隠されているという向きもある。
◆まず、菅首相を「ポスト鳩山」に推挙していたのは、小沢前幹事長である。この瞬間に菅首相は、小沢幹事長を裏切る。何を裏切ったかと言えば、「消費税増税」問題である。小沢前幹事長は反増税の最右翼である。財務相だった菅首相は、財務官僚から消費税アップについてかなり洗脳されていたので、民主党役員・閣僚人事では、財政重視派を勢ぞろいさせた。仙谷由人官房長官、野田佳彦財務相、岡田克也外相、玄葉光一郎公務員制度改革担当相(政策調査会長)、枝野幸男幹事長らである。税収が激減しているのに、年金・医療・福祉・介護予算に加えて子ども手当てなどの財源確保には、消費税アップは免れないといずれの面々も考えている。
◆こうした国内事情に加えて、「消費税増税派」の尻を叩いたのが、アメリカ最大のロックフェラー財閥、そのなかで国際金融機関シティグループやエクソンモービルなどのオーナーであるデイビッド・ロックフェラー(三世代目の末弟、96歳)だった。前原誠司国土交通相と密接な関係を持ち、近い将来の総理大臣候補として期待を寄せており、消費税アップの実行を求めてきたようである。デイビッド・ロックフェラーは、サブプライムローンの破綻により傘下のリーマンブラザーズが倒産したほか、メリルリンチやAIGなどが経営難に陥り苦境に立たされた。いまようやく立ち直りつつあるけれども、デイビッド・ロックフェラーも生き残りに必死である。東京ミッドタウンのビルに事務所を構えて、息子を配置し、日本政府に対し「上納金」として最低5兆円~10兆円を提供するよう強い圧力をかけてきているという。同時に沖縄普天間飛行場の辺野古への移設の実行をも求めている。それは、かなり脅迫めいたものであるようである。ある意味では、その窓口、連絡役、メッセンジャーボーイ、バシリを命じられているのが、前原国土交通相ということになっているらしい。自民党側にも同様の要請があり、ブッシュ政権以来、信頼度を高めてきた小泉純一郎元首相、そして森喜朗元首相も働きかけを受けて、これに応じた自民党が、民主党に先がけて次期参院選挙に向けてマニフェストに「消費税10%」を明記を決めたのが、何よりもその表れとも言える。デイビッド・ロックフェラーの言いなりになり、消費税アップするには、菅首相は2011年度税制改正・政府予算編成に間に合わせなくてはならず、この秋には、衆議院を解散して総選挙を断行しなくてはならない。当然、その前に民主党のマニフェストに「消費税アップ」と書き換えておく必要がある。
◆しかし、1%アップすれば、2兆5000億円の増収になり、5%アップすれば、12兆5000億円の増収となる。これらの経緯が本当だとすれば、消費税は、このうちから最低5兆円~10兆円をピンハネとは、まったくひどい話である。菅政権は、デイビッド・ロックフェラーの軍門に下った、つまりは、「傀儡政権」ということである。中川昭一元財務相は、「アメリカの国債はもう買わない」と断言したために命を縮め、小沢前幹事長は、「日本防衛の米軍は第7艦隊だけでよい」と発言してアメリカ政府と影の政府に睨まれたうえに、「反増税の最右翼」を貫こうとして命を狙われているという噂もある。このところ、東京都世田谷区内の小沢邸の警備が厳重になっているのは、このためかも知れない。菅首相が小沢前幹事長に「しばらく静かに」という言葉の裏には、恐ろしい現実が隠されているようである。デイビッド・ロックフェラーは96歳、間もなくこの世にいなくなる。菅首相が警告しているように、ここは、じっと我慢しているのが、身のためということなのであろう。 
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