◆「中東の狂犬」と恐れられてきたリビアの軍事独裁者ムアマル・カダフィー大佐が10月20日、出身地である中部ルシテのマンホール(排水溝)で見つかり、反カダフィ派武装組織の手で殺害されたという。
マンホールに隠れていたとは、文字通り「墓穴」を掘っていたとも言える。イラクのサダム・フセイン大統領はイラク中部ダウルの隠れ家の庭に掘っていた「地下穴倉」に隠れているところを米軍兵士に見つかり、引きずり出されて逮捕、縛り首にされている。こちらも、事実上の「墓穴」となった。
リビア西隣のチュニジアで起きた「ジャスミン革命」で、汚職塗れのベン・アリー大統領(独裁23年)が2011年1月にサウジアラビアに逃亡し、エジプトのムパラク大統領(非常事態独裁30年)が「エジプト革命」(2011年1月25日~2月13日)で倒れ、このほかにも、革命の火の手は、シリアやイエメンにも飛び火した後、リビアのカダフィ大佐が殺害されて、42年続いた軍事独裁政権は、完全に終止符を打った。
◆マスメディアの映像により哀れな末路の姿を世界に晒したカダフィ大佐の失敗の要因は、いくつか数え上げられる。
①クーデターや革命時という非常事態の下で樹立される軍事独裁政権が本来守るべき「政治の掟」である「短期政権から民政への移譲」という原則を守らなかった。
②「権腐10年」、権力は10年も続けば必ず腐敗するので、10年以内には、政権交代して浄化しなくてはならないという「鉄則」を無視した。
③権力は、国民からの預かりものであることを忘れて、「私物化」し、莫大な私財を蓄積、隠匿した。
④国民を守るべき軍隊の銃口を国民に向けて発射し、大勢の国民を死傷させた。この結果、「国民の信頼」を失い、政権の正統性を失い、権威までも失った。
⑤私財を国際金融機関(フリーメーソン・イルミナティ)により凍結された。
⑥リビア紙幣を自国で印刷できず、英国の印刷会社に委託せざるを得ず、折角、印刷した紙幣をリビアに輸送中、NATO軍に差し押さえられた。
⑦米ブッシュ大統領時代、核開発放棄を宣言して、米国と和解したことから、リビアの核開発を恐れていた英国、フランスなどに付け入るスキを与えてしまい、NATO軍により、猛烈に攻撃され、ついに陥落に追い込まれるハメになった。
◆カダフィ殺害の報に最も恐怖感に苛まれているのは、おそらく北朝鮮の金正日総書記と後継者として世襲が決まっている息子の金正恩大将ら金一族とその側近集団であろう。「カダフィ大佐の失敗の要因」のうち、「①~③」が当てはまっている。
④については、軍政が厳しく徹底されているので、これまで何度かのクーデータが計画されていても、みな未遂に終わっており、首謀者や関与者は、銃殺されている。しかし、「中東の革命」が中国を経て、北朝鮮にまで感染していくのは、いまや時間の問題になりつつある。
⑤については、米国、日本などによる北朝鮮への経済制裁により、北朝鮮国家の資産や金正日何時族の私財の凍結が行われている。だが、中国などが参加していないために、その効果には、限界がある。
⑥北朝鮮は、ニセドルを大量に印刷して、香港やASEAN諸国で依然として使っているので、始末が悪い。持ち出し先で本物のドルに替えてしまう「ドルの洗濯」を続けているのだ。持ち出し先で商品を仕入れて、それを安い価格で売って、本物のドルを手に入れる。ニセドルは、日本製の印刷機、紙、真贋見分け機械を使っているので、立派なニセドル紙幣が大量生産されているということだ。
◆さて、英国、フランス、ドイツ、イタリアなどEU諸国と米国は、世界第3位の産油国であるリビアに対して、「石油利権の争奪戦」を激しく繰り広げ始めており、カダフィ大佐殺害の最大目的が、石油利権獲得の侵略戦争だったことを示している。
この侵略戦争に乗り遅れた日本では、「バスに乗り遅れるな」とばかり、野田佳彦政権の動きの鈍さを指弾するマスメディアの論調が、喧しい。何とも卑しい限りの論調である。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
ギリシャの国家倒産と欧州混乱には、「犯人」が存在、この犯人が仕掛けた「CDSの空売り」が国家倒産の原因で、欧州議会がようやく規制に乗り出している
◆〔特別情報①〕
ギリシャの破綻を極めて深刻に受けて止めている「欧州連合(EU)」の欧州議会とEU加盟の代表が10月18日夜、ようやく金融派生商品「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ」について、「空売り」を欧州市場で2012年11月から禁止することを合意したという。朝日新聞10月19日付け夕刊「1面」(ブリュッセル=野島淳特派員)で報じている。ギリシャを国家倒産に追い込み、EU諸国を大混乱させているいわば「犯人」がいたのである。その「犯人」とは?
つづきはこちら→「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」*有料サイト(申し込み日から月額1000円)
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『自・社連合が小沢一郎への逆襲をはじめた』1994年7月30日刊

もくじ
第4章 自・社連合のキーマン・武村正義の危ない政治感覚
― ムーミン・パパのダーティ臭―
武村正義の危険な政治献金感覚
さらに、武村正義は、就任早々の平成五年八月十日のNHK番組「新閣僚に聞く」のなかで企業献金について、
「性悪説はとらない。これさえ禁止すれば腐敗はなくなるとは思えない」
と発言して、企業献金に対する自らの感覚を表明している。
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四王天延孝陸軍中将の名著「猶太(ユダヤ)思想及運動」 No.138
第三章 ロシヤ革命と猶太
前回からの続き
第一革命に尽力したる米國のユダヤ財閥ヤコブ・シツフは臨時政府の歩み意に充たず、最早臨時政府は用なし、須く之を倒し、もつと彼が完全に把握出來る政権を以て之に代へようと決心した。人間ばいくらも居るのである、即ちロシヤ革命党の最左翼の大部分はユダヤ人であつた。
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「孫の二乗の法則 孫正義の成功哲学」(PHP文庫)
板垣英憲著(←amazonへジャンプします)
ソフトバンクを3兆円企業に育て上げた稀代の起業家・孫正義。その成功の原動力となったのが、自らの人生・経営哲学を「25文字」の漢字に集約した「孫の二乗の法則」である。これを片時も忘れないことで、孫は幾多の苦難を乗り越えてきた。では、私たちが自分の仕事や人生に活用するにはどうすればいいか。その秘訣を本書では伝授する。「孫の二乗の法則」を本格的に解説した唯一の書、待望の文庫化!(本書カバーより)
マンホールに隠れていたとは、文字通り「墓穴」を掘っていたとも言える。イラクのサダム・フセイン大統領はイラク中部ダウルの隠れ家の庭に掘っていた「地下穴倉」に隠れているところを米軍兵士に見つかり、引きずり出されて逮捕、縛り首にされている。こちらも、事実上の「墓穴」となった。
リビア西隣のチュニジアで起きた「ジャスミン革命」で、汚職塗れのベン・アリー大統領(独裁23年)が2011年1月にサウジアラビアに逃亡し、エジプトのムパラク大統領(非常事態独裁30年)が「エジプト革命」(2011年1月25日~2月13日)で倒れ、このほかにも、革命の火の手は、シリアやイエメンにも飛び火した後、リビアのカダフィ大佐が殺害されて、42年続いた軍事独裁政権は、完全に終止符を打った。
◆マスメディアの映像により哀れな末路の姿を世界に晒したカダフィ大佐の失敗の要因は、いくつか数え上げられる。
①クーデターや革命時という非常事態の下で樹立される軍事独裁政権が本来守るべき「政治の掟」である「短期政権から民政への移譲」という原則を守らなかった。
②「権腐10年」、権力は10年も続けば必ず腐敗するので、10年以内には、政権交代して浄化しなくてはならないという「鉄則」を無視した。
③権力は、国民からの預かりものであることを忘れて、「私物化」し、莫大な私財を蓄積、隠匿した。
④国民を守るべき軍隊の銃口を国民に向けて発射し、大勢の国民を死傷させた。この結果、「国民の信頼」を失い、政権の正統性を失い、権威までも失った。
⑤私財を国際金融機関(フリーメーソン・イルミナティ)により凍結された。
⑥リビア紙幣を自国で印刷できず、英国の印刷会社に委託せざるを得ず、折角、印刷した紙幣をリビアに輸送中、NATO軍に差し押さえられた。
⑦米ブッシュ大統領時代、核開発放棄を宣言して、米国と和解したことから、リビアの核開発を恐れていた英国、フランスなどに付け入るスキを与えてしまい、NATO軍により、猛烈に攻撃され、ついに陥落に追い込まれるハメになった。
◆カダフィ殺害の報に最も恐怖感に苛まれているのは、おそらく北朝鮮の金正日総書記と後継者として世襲が決まっている息子の金正恩大将ら金一族とその側近集団であろう。「カダフィ大佐の失敗の要因」のうち、「①~③」が当てはまっている。
④については、軍政が厳しく徹底されているので、これまで何度かのクーデータが計画されていても、みな未遂に終わっており、首謀者や関与者は、銃殺されている。しかし、「中東の革命」が中国を経て、北朝鮮にまで感染していくのは、いまや時間の問題になりつつある。
⑤については、米国、日本などによる北朝鮮への経済制裁により、北朝鮮国家の資産や金正日何時族の私財の凍結が行われている。だが、中国などが参加していないために、その効果には、限界がある。
⑥北朝鮮は、ニセドルを大量に印刷して、香港やASEAN諸国で依然として使っているので、始末が悪い。持ち出し先で本物のドルに替えてしまう「ドルの洗濯」を続けているのだ。持ち出し先で商品を仕入れて、それを安い価格で売って、本物のドルを手に入れる。ニセドルは、日本製の印刷機、紙、真贋見分け機械を使っているので、立派なニセドル紙幣が大量生産されているということだ。
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第4章 自・社連合のキーマン・武村正義の危ない政治感覚
― ムーミン・パパのダーティ臭―
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さらに、武村正義は、就任早々の平成五年八月十日のNHK番組「新閣僚に聞く」のなかで企業献金について、
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第三章 ロシヤ革命と猶太
前回からの続き
第一革命に尽力したる米國のユダヤ財閥ヤコブ・シツフは臨時政府の歩み意に充たず、最早臨時政府は用なし、須く之を倒し、もつと彼が完全に把握出來る政権を以て之に代へようと決心した。人間ばいくらも居るのである、即ちロシヤ革命党の最左翼の大部分はユダヤ人であつた。
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