女心を聞く

躍進している企業の創業者には、新境地を切り開く力があります。料理教室を経営して躍進している、ABCクッキングスタジオの社長横井啓之氏がニュースに出ていました。約25年前に元々調理道具の販売をしていて、その後業態が革新されていき、料理教室を経営するようになったと、紹介されていました。現在、日本の各地に教室が112カ所あり、年商が約150億円で、従業員は3500名を超えています。

横井氏自身は料理を教えないのですが、お客様の声を聞いていくうちに現在の業態になったと言っています。現在のABCクッキングスタジオは、次のようシステムや考え方で運営されています。

・教室は繁華街にあり、透明なガラスに囲まれている部屋の中にあり、通行人に料理している生徒の姿を見せます。
・料理する姿を、天井からライトアップして、若い女性を綺麗に見せます。
・先生は、生徒と同じ世代で、20才から30才までの女性に限定。
・若い先生が教えて、生徒がおいしい料理を作って、楽しく食べる時間を満喫してもらいます。
・授業は携帯電話で予約します。生徒が先生を選択し、教室の場所も選択し、都合の良い日を選択して、簡単に予約できます。
・生徒の参加率で、つまり人気度で、先生は会社から評価されますので、先生も教え方やメニューに工夫するようになります。

従来の料理教室の概念を革新していますから、模倣するモデルがありません。横井社長は、素直な心を持っている方で、本心を正直に述べています。
・＜何時か生徒さんが来なくなるんじゃないか？＞という不安がいつもあるから、生徒の声を聞いて、経営努力する。
・若い女性が何を求めているかを気に掛けて、常に変わっていく。

＜変化に即応するものだけが生き残る＞適者生存のためのヒントは、若い女性から聞くということですね。