例によって、痛快なサラリーマン推理小説です。ストーリーも、逆転に次ぐ逆転です。はらはら、どきどきの連続です。退屈しのぎには、絶好の小説です。
序盤から布石がちりばめてあり、後半にいろんな疑問が解決していく、いつものパターンです。小説中の舞台は、帝国航空への融資に関係する合併銀行の内部抗争です。
さらに、帝国航空の取り巻きの悪徳政治家への融資とが密接にからみ、スケールの大きな展開となります。腹黒い銀行幹部と善良で忠節を誓うその部下とに対抗して、正義感溢れる半沢直樹が大活躍する劇画的構成です。
帝国航空とは、まさに日本航空を連想させます。取り巻きの政治家もすべて実在の政治家の氏名が具体的に連想させる楽しさがあります。実名では小説になりませんので、内部告発的な内容を偽名にして小説したかと勘違いするほどのリアリティーのある内容です。
読書後、おもしろいと思いましたが、一方で、何故題名が<<銀翼のイカロス>か、全く理解できませんでした。
イカロスの説明が、全くないからです。
イカロスとは、ギリシャ神話に登場する人物です。イカロスと父ダイダロスとはミノス王に幽閉された際、抜け出すために、大きな鳥の羽を糸でとめ、小さな羽をロウでとめて翼を作りました。この翼を背中に付けて飛んで脱出しますが、高く飛んで太陽の熱でロウが溶けて、海に落下したという逸話があるそうです。
飛行機の翼を<銀翼>と表現し、逃げようとしたが落下した<イカルス>とは、業績不振で経営再建が必須な帝国航空のことを意味しているのでしょう。
序盤から布石がちりばめてあり、後半にいろんな疑問が解決していく、いつものパターンです。小説中の舞台は、帝国航空への融資に関係する合併銀行の内部抗争です。
さらに、帝国航空の取り巻きの悪徳政治家への融資とが密接にからみ、スケールの大きな展開となります。腹黒い銀行幹部と善良で忠節を誓うその部下とに対抗して、正義感溢れる半沢直樹が大活躍する劇画的構成です。
帝国航空とは、まさに日本航空を連想させます。取り巻きの政治家もすべて実在の政治家の氏名が具体的に連想させる楽しさがあります。実名では小説になりませんので、内部告発的な内容を偽名にして小説したかと勘違いするほどのリアリティーのある内容です。
読書後、おもしろいと思いましたが、一方で、何故題名が<<銀翼のイカロス>か、全く理解できませんでした。
イカロスの説明が、全くないからです。
イカロスとは、ギリシャ神話に登場する人物です。イカロスと父ダイダロスとはミノス王に幽閉された際、抜け出すために、大きな鳥の羽を糸でとめ、小さな羽をロウでとめて翼を作りました。この翼を背中に付けて飛んで脱出しますが、高く飛んで太陽の熱でロウが溶けて、海に落下したという逸話があるそうです。
飛行機の翼を<銀翼>と表現し、逃げようとしたが落下した<イカルス>とは、業績不振で経営再建が必須な帝国航空のことを意味しているのでしょう。