新古今和歌集の部屋

平家物語 平松家本 治承辻風

巻第三

辻風

左有程ニ同キ五月十二日午剋計亰中飈(ツジカゼ)喝(ヲヒタヽシ)起吹、人屋

多ク顛倒ス。風中御門亰極ヨリ艮方吹持行棟門平門ヲ吹

抜テ四五町十丁持テ行、桁タ長ナ押シ柱ナトハ虚空ニ散在ス。檜(ヒ)皮葺(フキ)

板ノ類(タ)イ、冬ノ木葉ノ風ニ乱喝(コトシ)。起鳴動揺スル事地獄ノ業風ナリトモ是ニハ過トソ見。

只舎屋破損スル耳ナラス命ヲ失フ人多ク、牛馬ノ類数不知打殺。是啻事ニ

非。 


ツジカゼは、風遍に鬼を飈で代用。

コメント一覧

jikan314
Re:Re:Re:こんにちは!
sakura様
少しでも新古今和歌集に興味を頂き、大変嬉しいです。
平家物語にも多数和歌が引用されており、その内三首は、新古今和歌集です。これも聞く人の好みに合わせて琵琶法師が語ったものと推察しております。
拙句
木枯らしをビューと通る買い物道
sakura
Re:Re:こんにちは!
私には「明月記」を読みとる力はありませんが、
自閑さまに刺激され、「新古今和歌集」や
藤原定家関係の本を買って目下勉強中です。
この記事は「平安京散策」からです。

藤原定家の字は京都文化博物館で開催された
冷泉家至宝展などで何度か見ました。

木枯らしの吹く道を自転車に乗り駆けています。
買い物です。
jikan314
Re:こんにちは!
sakura様
明月記を読まれたのですね。本物はとても汚い字で、とても読みにくいのですが、千利休の師匠の武野紹鴎が小倉百人色紙を飾ってから味わい深いとのことになり、茶人の多くが、字体を真似ました。
中御門から六条へ吹いたとのことですので、三条高倉殿を直撃しました。
昨今の竜巻のニュースを見るたびに、当時の竜巻の様子を思い浮かべます。

又御来室頂ければ幸です。

木枯らしのぶわっと吹く道散歩道
sakura
こんにちは!
辻風は治承4年4月29日、5月12日と起こり、
凶事の前ぶれかと思われるほどと「方丈記」にあります。
5月1日には、藤原定家が風見舞いのため高倉宮の御所にいる姉を訪ねると、
以仁王の子を抱きながら健寿が現れ、もう死ぬかと思った。と
語ったそうですから、よほどひどい風が吹いたのですね。

4月27日には、行家のもった以仁王の令旨が頼朝の許に到着し、
5月15日には、高倉宮の御所を平家方が襲撃しています。
まさに波乱の始まりの凄まじい竜巻ですね。

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