映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『ラスト・キング・オブ・スコットランド』

2008年01月07日 | Weblog
よい

ケヴィン・マクドナルド 監督
フォレスト・ウィッテカー、ジェームズ・マカヴォイ、ケリー・ワシントン、ジリアン・アンダーソン、サイモン・マクバーニー、デヴィッド・オイェロウォ、アダム・コッツ 出演

スコットランドの医学校を卒業したニコラス・ギャリガンは、志を胸に、ウガンダにある診療所で働く道を選んだ。時は1971年。軍事クーデターによってオボテ政権が倒れ、イギリスの支援を受けたイディ・アミンが、新ウガンダ大統領の座についた直後のことだ。軍隊のヒーローであるアミンは、国民の期待を一身に集める希望の星だ。そんな彼が、診療所の近くで演説すると聞き、興味を抱いて出かけて行くニコラス。熱弁をふるうアミンのカリスマ性にニコラスは、集まった多くの民衆と同様に強くひきつけられるのを感じる。そんなニコラスとアミンの運命がひとつに交わる出来事が、演説会の直後に起こった…。

この作品も『ブラッド・ダイヤモンド』と同じで、事実に基づいたドラマ(ということは、脚本家の都合のいいように話を変えましたってことだ)で、できもそんなたいしたものではない。
しかし、この作品でアカデミー賞を受賞したフォレスト・ウィテカーよりも、アホで軽薄な医師ニコラス・ギャリガン(ジェームズ・マカヴォイ)の物語としてみると、とんでもなくおもしろいものになる。
大統領夫人にまで手を出すか(笑)? 
帰国しようとするギャリガンを引きとめようとしてアミンが言うセリフが、いちいち的を射ているのだ。

この映画は白人医師が覗いたアミンの姿というよりも、徹底的にバカなスコットランド人医師 in ウガンダ with アミン(inとwithがこの順序で正しいのかは不明)として観ると、楽しむことができる。
ここまで他力本願な人間を描いたまじめなドラマ(コメディならば多そうである)も珍しい。