OUR HOME ISLAND - いおうとう(硫黄島)

戦前に在住していた島民が、戦後の小笠原返還後も故郷に帰ることが許されていない硫黄島についての情報発信をいたします。

小笠原丸 通称 おがまる

2009年04月07日 | 硫黄島・小笠原村
小笠原丸のおかげで、
私たちは、年に一度の、硫黄島墓参帰島で硫黄島に行くことができます。
年に2回ある、入間基地からの自衛隊輸送機での帰島は、
日帰りで、硫黄島にいることができる時間は数時間です。

父島までは、一般のお客様も一緒です。

シャワー、洗面所、トイレなども多く、
自動販売機、食堂、売店も充実していて、
長時間の航海ですが、快適です。シャワーは時間によっては
やや、混む時間帯があります。

私は、寝ている時間以外で、一番多く過ごすのは、
一番上のデッキの椅子です。雨でなければ、読書をしたり、音楽を
訊いたりしています。。
深夜には、デッキへの出入り口は閉じられます。

湿度が高い空気と、燃料排煙のかすかな匂いも、
嫌いではないです。
懐かしく思い出されます。

父島から先は、
母島から合流のために父島に来た方々と、
父島在住の方々と、
われわれ、竹芝桟橋から乗ってきたメンバーだけになります。

職員、取材スタッフ、硫黄島協会の方々、
母島父島の中学生、小笠原村民でその年に参加する方、
そして、私たち、島民です。

竹芝を出発して、すぐ、まだ、東京湾内にいる頃から、
宴席が始まります。宴会疲れも出始めると
めいめい、寝たりして過ごして父島に着きます。

一般のお客様はいませんので、父島-硫黄島 間は、
父島から乗ってきた皆さんが加わっても、小笠原丸は
すいていて、私たちは、等級の高い部屋を使わせてもらえます。
文字通り、専用、特別便 です。
個室は2段ベッド4人部屋などです。

父島を出て、翌朝、まだ早い時間には硫黄島沖に
着いています。


竹芝桟橋を出他、二日目の午前中に、
小笠原丸見学ツアーを実施してくれます。
2007年の時には、寝ていて、その見学ツアーに参加できませんでしたが、
昨年は参加しました。
機関室、操舵室などを見せてくれて、いろいろと
船について解説をしてくれます。


私は船の揺れには強く、船酔いをしません。
中には、つらそうな方もいらっしゃいます。
その時によっても、揺れ方は違いますが、
八丈島沖近くで、海流の関係から、揺れる時間帯・場所があります。
毎年、何度も乗りなれている、墓参帰島常連の猛者の方などは、
帰りのその時間帯に「いつも、この時間帯に揺れるでしょう。
揺れると食事する元気がない人が多くなるから、この時間
ちょうど、食堂が空いていて、いいんだよな。」と、豪快に言い放って、
食堂に向かっていました。

それにしても、昨年の帰りは、本当に揺れが少ない快適な航海でした。

安定した船で、揺れも大きくなければ、
機関室からの小さな振動と音とともに、心地よい眠りに
誘ってくれます、と思います。

写真は、見学ツアーで見せていただいた
操舵室のコンパスです。


コメント
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