初日は、控えめに平面の床で寝ました。球体の部屋で寝る勇気は、いざとなると消え失せました。
初心者コースとしては、冒険を避けることにしました。天命反転住宅第1号入居者として
他に誰も居ない所で心細くも感じましたが、その不安も第1夜から消えました。朝5時に
目が覚める迄、グッスリ熟睡してしまいました。トイレに行く時、土間のデコボコの肌触りが何とも気持ち良く、土の暖かさを感じほのぼのとしました。
洗面に立った時、バランスを崩しました。“この傾きは何だ?”反転住宅は、デコボコ・スキ間だらけと知っていましたが、洗面の床の坂をまともに使った為、不便さを感じました。その日は、出先で1日中考え込みました。電車の中で、ハイヒールを履いている女性を見て
かかとを床につけて逆ハイヒールを履くようにして立つ事に気付きました。帰宅して、逆ハイヒールを履くようにして洗面したら、見事アキレス腱が伸びて、土踏まずにトンネルができ足裏全体を坂に密着させました。ふくらはぎは、私の弱点でした。フィギャアスケートの選手時代に酷使した所で、自分でヒーリングする事が難しい所です。以後、洗面台に立つのが楽しみに成りました。
球体の部屋にはめ込まれた、洗面台が人知れず隠れた所でも、人を癒してくれていることに、感動いたしました。荒川、ギンズさん達が、悪戯っぽく笑っていらっしゃるお顔が浮かんで来ます。
使用方法には、気配を感じてと有ります。「気配」と言うことにも、始め何なのか“ピン”と来ませんでしたが、この住宅に入って、その気配がどの様に感じられるのか、少しずつ体にフィットしてくるのが解り出して来ました。
お出掛けには、門の所で「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と言ってくれます。仕事で疲れた心身を癒してくれることもすごいと思いました。床が平面でないせいか、デコボコの上に立ったり座ったりして、また、歩くことは、上半身の健康法に片寄り過ぎている現代人、この反転住宅のコンセプトは、下半身の不安定の“鋳型”に身体感覚を蘇らせるもので、日本の伝統の能やお茶の動きです、身体と心の想像性の日にしたいと思って居ります。
シリーズで、日記にて、皆様にお伝えして行きますので、次回もお楽しみに!!