いまHDDに変換しているのは、1993年Jリーグ開幕セレモニーが入ったビデオです。このブログでも何度か取り上げていると思いますが、チューブの春畑道哉さんの作による「Jのテーマ」が流れ続け、コーラス、ダンス、レーザーなどの光が国立競技場さらには神宮の森にこだましたセレモニー。
素晴らしい「Jのテーマ」によって、このセレモニーは永遠に色あせることのない感動的なものとなりました。何年かに一度は見ますが、そのたびに感動の涙が頬を伝います。
この音楽によって、私は日本でサッカー文化を愉しむ人生を送れることを、本当に嬉しく思いました。
一つ思いついたことがあります。わが「サッカー文化フォーラム」が公開スタジオで、トークをやれるようになりましたら、春畑さんを一度は招いて、このテーマ曲にまつわる話をお聞きしたいものです。
もう一つの感動的な仕掛けが、巨大なJリーグのロゴマークフラッグと、観客席を埋め尽くした10チームのチームフラッグの色彩が織りなす光景でした。まるで国立競技場という巨大なキャンバスに描かれたデザイン画でした。
特にシンプルなデザインなのに赤と黒という格調あるコントラストで仕上がったJリーグロゴは、日本におけるプロサッカーの成功を予感させるにふさわしいシンボルマークでした。
ここでまた一つアイディアが浮かびました。これは提案になりますが、来年迎えるJリーグ20周年の記念イベントの一つとして、ぜひ埼玉スタジアムあたりを使って、現在のJリーグ全チームが集った「ネクスト20(トゥエンティ)へのキックオフ」というようなセレモニーを、ほぼ同じ時刻にやって欲しいものです。また、あの「Jのテーマ」が流れた93年の感動と興奮をよみがえらせて欲しいと思います。
1993年5月15日、それまで、サッカーは、高校サッカーや元旦の天皇杯決勝、テレビならワールドカップやWOWOWが放送を始めてくれたイタリアリーグ・セリエA、あるいは年1回しかやってこないトヨタカップによってしか愉しめませんでしたが、この日を境に日本の中にサッカーという主役が生まれたのです。
川淵チェアマンは簡潔に「大きな夢の実現に向かって、その第一歩を踏み出します」とだけ挨拶しました。これだけ短い潔い挨拶は、そうお目にかかれるものではありませんが、しかし、その短いフレーズには、言わんとすることが過不足なく盛り込まれていることに気が付きます。あれから20年たったから気づくのかも知れません。
Jリーグがめざす大きな夢とは、例えば100年構想によって進めているスポーツが日常に根差した姿、あるいは日本がワールドカップの覇者になる夢、あるいはサッカー少年が数多く世界に雄飛して活躍する夢、そういった諸々の夢のことは、挨拶の中で言わなくとも、サッカーを愛する人々ひとりひとりの胸のうちで思い描けばいいことです。
このように、セレモニーを見直してみて、また新たな発見がありました。また、この時、実は前田亘輝クンが国歌斉唱していたんですね。あの、ほとんどソプラノに近い声で、しかも小節を効かせての国歌でしたから、おそらく当日は「おぃ、その歌い方はやめてくれぇ」と叫んだかもしれません。
ただ、この後、日本代表の試合などでアーティストが独唱するスタイルが定着しましたが、彼がさきがけとなったのでしょうか?
こんな具合に、楽しみながらHDD変換を続け、まもなく100本になります。6月14日がスタートでしたから、まもなく2ケ月、順調に三桁に到達です。やはり二桁と三桁とでは、少し違いますね。
また何かの時レポートします。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます