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金賢姫(キム・ヒョンヒ)が書いた便箋73枚に亘る手紙

2008-11-27 11:53:53 | 事件・事故
 金賢姫の「盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時、国家情報院がMBC・KBS・SBSの地上波3社を動員し、大韓機爆破事件はでっち上げだったという疑惑を広める工作を行っていた」との証言が嘘なのか、国家情報院の方が『でっちあげ』を行っていたのかは、これだけの情報では解らないが、「大韓機爆破事件」という大事件に関わるものだけに真相究明が求められる。

以下は、朝鮮日報のWeb版【chosun Online】からの引用。
http://www.chosunonline.com/article/20081127000014

【社説】大韓機爆破事件を覆そうとした国情院とTV局
     朝鮮日報日本語版 2008/11/27 09:22 

  
 1987年に起こった大韓航空(KAL)858便爆破事件の実行犯だった金賢姫(キム・ヒョンヒ)元死刑囚は先月、「北韓民主化フォーラム」の李東馥(イ・ドンボク)常任代表に便せん73枚にわたる手紙を送った。そこで金元死刑囚は「盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時、国家情報院がMBC・KBS・SBSの地上波3社を動員し、大韓機爆破事件はでっち上げだったという疑惑を広める工作を行っていた」「放送局のインタビューに答えるようにという国家情報院の指示を拒否したことで自宅を追われ、逃避生活を送って5年になる」などと現在の状況を打ち明けた。2003年11月に放映されたMBCの『PD手帳』を皮切りに、SBSやKBSも、「金賢姫は当時の安全企画部がでっち上げた人物だった可能性がある」ことを広めるための番組を放映した。カトリック正義具現司祭団などの団体も会見を通じ、この疑惑を広めるのに一役買った。

 金元死刑囚は手紙の中で、「(盧武鉉政権発足から1年目の)2003年10月、国情院のある担当官から外国に移民するよう促された。その理由は国情院の内部事情のためだと聞いた。国情院から何度も『PD手帳』に出演するよう要請を受けていたが、それを受け入れなかったのが問題になったようだ」「三つの放送局が一斉に自宅周辺の取材を始めた。結果的に自宅の場所が知られるようになり、ある日の深夜に子供たちを背負って逃げ出すしかなかった」ことなども明らかにした。

 『PD手帳』は2003年11月18日に「16年の疑惑、KAL爆破事件実行犯金賢姫の真実」を放映した。そこでは「金賢姫は北朝鮮の工作員ではなかった」と主張してきた勢力に対し、数百万人の視聴者の前で自らの主張を訴える場が提供された。今年4月に米国産牛肉の狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)疑惑をあおったのと同じ手口だ。この番組が放映された5日後の11月23日にはカトリック正義具現司祭団が会見を開き、いわゆる「7大疑惑」を持ち出した。11月29日にはSBS『それが知りたい』も同じような内容を取り扱い、KBSは翌年5月の『日曜スペシャル』で2部に分け、2週連続でほかの2社が取り扱った内容を拡大して放映した。国情院や地上波放送局3社、またそれ以外の団体までもが金元死刑囚に対して一斉に圧力をかけてきたのだ。

 金賢姫元死刑囚は「MBCとSBSはわたしが出演を拒否したのが気にくわなかったのか、自宅を撮影して公開した」と打ち明けた。金元死刑囚は自らの立場と自宅の住所が一般に知られるようになると、北朝鮮から直ちに命を狙われる人物だ。金正日(キム・ジョンイル)総書記の前妻であるソン・ヘリムの姉の息子でありながら韓国に亡命し、北朝鮮の体制批判を行ってきた李韓永(イ・ハンヨン)氏は、1997年に北朝鮮工作員とみられる人物に殺害されている。


 盧武鉉政権が行った複数の歴史委員会もだまってはいなかった。2005年には国情院の「過去史発展委員会」、07年には「真実和解委員会」が金元死刑囚について調べようとしたが、金元死刑囚はこれに応じなかったという。金元死刑囚は「すでに司法が3回も裁判を行ったことを、過去史発展委が4審、真実和解委が5審を行うとすれば、これはまさしく人民裁判だ」と主張する。

 国情院は1987年の事件当時には金元死刑囚に対して取り調べを行い、その後は一貫して金元死刑囚を保護、監督してきた。その国情院が今度は政権の意向に沿うために、過去5年間にわたりこのような行為を行い続けてきたというわけだ。盧武鉉政権の5年間に行われた「歴史の書き換え」の嵐が残した恥ずべき痕跡だ。

 今後は金元死刑囚が手紙で主張した内容が事実なのかを調べる作業に直ちに取りかからなければならない。問題は国の莫大(ばくだい)な予算で運営されている国情院と、盧武鉉政権発足で雨後の筍のように登場し、国の予算を食いつぶした歴史委員会だ。これらが当時の政権の意向に沿う形でか弱い女性を迫害するという、まさしく「権力テロ」を行ってきたその内容について最初に明らかにすべきだろう。次にその先頭に立った地上波3社も自ら真実を明らかにして謝罪すべきだ。

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