NHKスペシャル~非正規労働者を守れるか~
第一部は、これら不安定労働者の実態のレポート
第二部は、労働者を支援するNPOと企業側代表、
厚生労働副大臣、大学教授らの討論
第三部は、派遣労働者も同一賃金で働いているオランダのレポート
第四部は、この外国の事例を踏まえての打開策を模索する討論
しかし、決定的なことは避けて通った。
それは、このブログでも何度か書いたことであるが
① 派遣社員を安く使ってこの十年来ため込んだ数兆円もの内部留保を吐き出させるという視点がない。
② 同じく、当期利益や剰余金の極一部を回せば非正規社員を路頭に迷わすことがなくなるし、企業側には充分過ぎるほどの余裕がある。
③ 株主配当は増やしている程であり、一株当たり数円を雇用確保に回すだけで、雇用を維持できる。
そして、また上記に関連するが、企業に責任を果たさせる観点は殆どなく、政府に対策を求める方向になっている。
取分け、非正規を解雇している派遣会社の6割以上が、雇用保険にも健康保険にも加入していないことを紹介しながら、その違法な企業活動(搾取)の責任を問い、派遣会社に雇用を保障させる乃至、雇用保険支給額に相当する労働者への補償を求める意見は無かった。
もちろん、それらの派遣会社は派遣社員に対して正規の雇用契約を結ばず、一人親方的な『請負契約』を結ぶなどして脱法的なことをしているのであろうが、労働者の弱い立場を利用してそのような公序良俗に反する契約を行わせることそのものが違法ではないのか?
最初に示された、「寒空に放り出されて、住居はおろか、明日の食べ物さへ見通しが立たない」という労働者の実態を放映しても、何故彼らがそういう事態に追い詰められているかを派遣先企業や派遣元企業の法的責任も含めて追及しないと解決の道は見出せない。
「派遣が切られると、明日の食べ物にも事欠く」ということは、すなわち雇用保険が支給されていないからであり、
「病気にならないようにだけは注意している」という深刻な状況は健康保険に保護されていないからである。
そして、そういう事態に追い込んだのは、雇用保険にも健康保険にも入っていない派遣会社の原因と責任があり、そういうイカガワシイ派遣会社を使っていた元請け企業の責任ではないのか?
雇用保険にも健康保険にも入らず、人間としてではなく単なる『安上がりの労働力』として使いまわしていた企業の責任を追及するべきである。
すなわち、派遣切り予定者の解雇をやめ、雇用保険にも健康保険にも加入させる。
派遣切りされてしまった労働者への当面の対策としては、そういう無法な雇用を継続してきた企業が、雇用保険給付額に相当する生活費を解雇者に補償する。
病院などに掛った場合は医療費全額を保証する。
再就職先を積極的に斡旋する。
これまで、ボロ儲けをしてきたのだから、それくらいの負担は「社会的責任」および違法行為・脱法行為へのペナルティとして当然であろう。
その体力は、これまで書いてきたように充分にある。
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