ちょっと時間が前後するが、玄海町長が、原発再稼働を容認する前の
7月2日付けの、地元紙【西日本新聞】の社説を御紹介する。
その冒頭は、こう始まる。
【国に対する不信感が拭い去れないことが、一番の問題なのである。】
まさに、その通りであり、巻頭言としては上出来!
そのまま続けて、
【国は原子力発電所の安全確保に万全を期してきたのか。
電力会社に対する指導・監督は厳正に行われてきたのか。
政と官、民のなれ合いはなかったのか。
東京電力福島第1原発事故で、国は情報隠しのようなことはしなかったか。
正しい情報が迅速に国民に伝えられてきたのか。
疑問が消えていないのだ。】
これもまた同感である。
そして、玄海町長や佐賀県知事の判断に疑問を投げかけている。
【古川知事は国のやり方に不快感を持った。だが、海江田経産相から玄海2、3号機の安全性は国がしっかり保証するとの言質を得て、疑問も解消したという。
だが、少しあっさりしていないか。知事の言動に県民も不安を覚えたようだ。経産相との会談翌日には佐賀県庁に不安や抗議の電話や電子メールが相次いだ。】
社説の最後は、政府への注文となっている。
【国は福島第1原発事故報告書を国際原子力機関(IAEA)に提出した。そこに28の教訓がある。原子力安全・保安院の独立、安全規制行政の強化を図ることも一つだ。信頼回復に向けてできることは多い。予定を示して実行すべきだ。 】
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玄海原発 疑問、不安が消えていない
2011年7月2日 10:45 【西日本新聞】 社説
国に対する不信感が拭い去れないことが、一番の問題なのである。
国は原子力発電所の安全確保に万全を期してきたのか。電力会社に対する指導・監督は厳正に行われてきたのか。政と官、民のなれ合いはなかったのか。
東京電力福島第1原発事故で、国は情報隠しのようなことはしなかったか。正しい情報が迅速に国民に伝えられてきたのか。疑問が消えていないのだ。
海江田万里経済産業相が、佐賀県の古川康知事と同県玄海町の岸本英雄町長を訪問した。玄海町にある九州電力玄海原発2、3号機の運転再開で地元の了解を得るためだ。岸本町長は再開を容認し、古川知事も前向きな姿勢を示した。
古川知事は福島第1原発事故とその後の政府の対応に疑問を持っていた。
大津波以前に、地震の揺れで福島第1原発には重大な損傷が生じていたのではないか▽菅直人首相はなぜ、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)だけに運転の全面停止を要請したのか-などだ。
浜岡原発の停止要請があったのは5月6日だ。この日、経産省原子力安全・保安院が一つの資料を発表した。福島第1原発事故を受けて電力各社に要請した「原発の緊急安全対策」の実施状況の確認結果だった。浜岡原発を含め安全対策が適切に行われているとの内容だった。
片方で浜岡原発の対策にOKを出しながら、一方で停止を要請する。矛盾している。自分たちの都合の良い物差しで判断している。そう思われても仕方ない。
古川知事は国のやり方に不快感を持った。だが、海江田経産相から玄海2、3号機の安全性は国がしっかり保証するとの言質を得て、疑問も解消したという。
だが、少しあっさりしていないか。知事の言動に県民も不安を覚えたようだ。経産相との会談翌日には佐賀県庁に不安や抗議の電話や電子メールが相次いだ。
原子力安全・保安院は6月にも、電力会社に対し、より厳しい状況を想定した追加安全策を講じるように求めている。
ただ、国による電力各社への一連の指示が、いま想定できる最大限の安全対策なのか。もっとやれることはないか。
福島第1原発の事故は国の想定を次々に超えていった。放射性物質は広い地域に拡散していった。被害は甚大である。国民は惨事を目の当たりにした。原発の運転再開に慎重になるのは当然である。
国は国民に対して説明責任を果たしてきたのか。原発に関する正しい情報を間違いなく伝えてきたのか。いま、国民は国に疑いのまなざしを向けている。
国は自らの政策に対する信頼回復を急ぐべきだろう。何が問題だったか。原子力政策を総ざらいしてみるのも有効だ。
国は福島第1原発事故報告書を国際原子力機関(IAEA)に提出した。そこに28の教訓がある。原子力安全・保安院の独立、安全規制行政の強化を図ることも一つだ。信頼回復に向けてできることは多い。予定を示して実行すべきだ。
=2011/07/02付 西日本新聞朝刊=
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